赤坂「赤坂 おぎ乃」へ行く。
片岡鶴太郎さんの三男で、
「京都嵐山吉兆」や「銀座小十」といった
有名日本料理店で修行された荻野聡士さんの人気日本料理店「赤坂おぎ乃」。
今年3月のオープンにもお邪魔させていただいたが、
季節感に溢れた料理が本当に素晴らしく、
ぜひ他の月の料理も食べてみたかったので、再訪させていただいた。
「赤坂おぎ乃」では毎月季節に合わせてテーマが決められてて、
5月のテーマは、もちろん端午の節句。
菖蒲がささっている入れ物は普通に花器かと思ったら、
中に菖蒲の香りを付けた迎い酒が入ってて、お客様に食前に振る舞われた。
まず1品目は、ホワイトアスパラガスのすり流し。
ホワイトアスパラガスの香り、甘味を活かした前菜から。
2品目は、北海道の雲丹と噴火湾の毛蟹の組み合わせ。
3品目は、鮎魚女と初物のじゅんさいのお椀。
中には口どけがめちゃくちゃ柔らかい美味しいヨモギの葛豆腐。
出汁が本当に美味しくて、優しくて、ホッとする味。
お椀の内側の「鶴」はお父様・鶴太郎さんの鶴。
4品目は、マコガレイ、アオリイカ、赤貝、伝助穴子のお造り。
アオリイカは細かい特別な包丁を入れることで、
甘味と旨味と柔らかさが増すという
日本料理の技法が施されていて、
ビックリするくらい甘味と柔らかさを感じるイカだった。
こんなイカ初めて!日本料理って、素晴らしい!
5品目は、藁焼きにした初鰹。
この時期は脂を楽しむのではなく、赤身を楽しむ鰹なのだそう。
確かに、赤身の旨味を感じる!酢醤油でサッパリと。
6品目は、炭焼きをしたのどぐろ。
先ほどの藁焼きの赤身を楽しむ鰹に対して、
炭焼きをして脂の旨味を楽しむのどぐろの対照的な焼物。
7品目は、旬の稚鮎。
鮎は川の藻を食べることから体から胡瓜のような匂いがするので、
キュウリウオとも呼ばれているが、
まさに「赤坂おぎ乃」の稚鮎はアフロのように(笑)
頭の上にきゅうりと甘酢を和えた「緑酢」を乗せている。
この緑酢が上手に揚がった稚鮎とすごく相性良くて、美味しかった。
8品目は、太刀魚。
コシアブラと呼ばれる山菜の天ぷらと、
アオサが入った美味しい出汁と一緒にいただく。
9品目は、名物の豪華な八寸。
今回は、5月の端午の節句をテーマに、
新緑の季節を感じられる美しい緑で囲まれた八寸。
ものすごく美しい!!
荻野さんから端午の節句の歴史や日本料理の調理法などの勉強になる話を聞く。
真鯛の昆布締めが入ったちまき寿司や、
伊勢海老団子の揚げ物、平貝の焼物と蛸の煮物など、
見て楽しむだけでなく、ちゃんと舌も耳も楽しませてくれる。
10品目は尾崎牛を使った「おぎ乃」風すき焼き。
めちゃくちゃ柔らかくて、コクがある尾崎牛を甘辛く仕上げ、
上から卵黄のエスプーマをかけて、すき焼きのような味わいに。
11品目は、炭焼きされた鰻と京都の地茄子を使った一品。
香り良い鰹節がいいアクセントになってる。
鰻屋さんでいただく鰻とはまた違う、日本料理ならではの鰻の味わい方。
12品目は、2種類の土鍋ご飯。
1つ目はアワビとズッキーニを合わせたご飯。
アワビとズッキーニの組み合わせは初めてだったが、すごく美味しい!
ご飯の中にもたっぷりアワビが入ってて、
上からも追いアワビ、さらに肝もかけてもらって、豪華!
香の物の昆布が瓢箪の形になってて、かわいい。
手が込んでるなあ・・・。
2つ目は、トキシラズ(サクラマス)と
巨大な新玉葱を使ったご飯。
トキシラズの旨味と新玉葱の甘味。
ずっと食べ続けていられそうな美味しい炊き込みご飯だった。
京都の特別な農家さんが作っているという新玉葱が美味しかったな。
甘くて、クセが無くて、そして、とにかくデカイw。
写真だと分かりにくいかもしれないが、普通の玉葱の4倍くらいあった!
13品目は、炒りたての白胡麻を使ったブランマンジェ。
本当にシンプルなブランマンジェだけど、
めちゃくちゃいい香りで、甘さも控えめで美味しいなあ。
14品目は、日本一美味しいという、
静岡の天使音(あまね)マスクメロン。
メロンは元々大好きな果物だが、
このマスクメロン、本当に美味しい!!!
完熟してて、上品な香りと甘味で、天国に上るような気分w。昇天。
シャーベットはココナッツ。
家に籠ることが多く、思いっきり5月という季節を楽しむことなく
新緑の季節が終わってしまいそうな感じだったが、
「おぎ乃」さんのおかげで、5月を楽しませてもらえた。
荻野さん、ありがとうございました!
日本料理は本当に素晴らしいなあと改めて感じさせてもらった。
◼︎「赤坂 おぎ乃」
https://www.facebook.com/akasak.ogino/