ご招待いただき、池袋にある日本料理店「吉泉」へ。
大衆居酒屋が立ち並ぶ、正直、きれいとは言い難い雑居ビル。
その地下に、店はあった。
店内は、6人座ればいっぱいくらいの小さなお店。
しかし、年季の入った美しい朱色の丸盆や手触りの良い古器、
何気なく出てくる銘酒に、丁寧な料理。
すごい店だと、すぐ分かる。
池袋に店を構えて、数十年。
一見さんお断りで、知る人ぞ知るようなお店。
この日も、わざわざ新幹線に乗って京都から食事に来たというお客さんがいた。
正直、こんな美味しい日本料理を池袋で味わえるとは思わなかった。
■今日のカメ
■「料理処 吉泉」

JR池袋駅北口から徒歩1分ほど。大衆居酒屋が並ぶ飲み屋街の雑居ビルの地下にあります。
■入口

階段の途中から、魚を焼いているいいにおいがしてきます。
■店内の様子

カウンター6席ほどの小さな店内。
■お通し

やさしい出汁で煮付けたカニ身のお通し。すごく美味しい。
■1品目

メニューはありません。その日の入荷と、大将の気分で出てきます。
このボイルエビ、見た目にもとてもきれいですが、味も絶品です。柔らかく、そして、甘く上手にゆでてあります。奥のかごは、ぎんなんとひたし豆。
■2品目

しじみの出汁が凝縮されている味噌汁。上の具は、おくら。とてもやさしい味。
■ここで、焼酎

さりげなくついでくださった焼酎ですが、見たことない「なかむら」のラベルに、「ちょっと待ってください!!」と写真を。
聞いてみると、大将が酒造蔵元と知り合いで特別に出してもらっている「なかむら」とのこと。やはり。
■3品目

刺身の盛り合わせ。
〆サバ、うに、真鯛、かわはぎ、まぐろ。
■うに、アップ

うににかかっているオレンジの粉、これ、うにの粉だそうです。大将の手作り。濃厚な生うにが、粉で少しやさしい味になり、すごく合っていました。
■かわはぎ、アップ

かわはぎ刺の上に乗っているのは、かわはぎの肝。
肝は苦手なのですが、これは臭みなく、すごく美味しかったです。
■4品目

ふぐの出汁で作った煮こごり。もちろん、これも大将の手作り。上にかかっているぽん酢も大将の手作り。
■5品目

たらことふきの煮もの。
■煮もの、アップ

実は、魚卵が食べれず、たらこなんて以ての外、という人間なのですが、このたらこ、普通に美味しくいただけました。魚卵特有の臭みがなく、すごくやさしい出汁でじっくりと煮てありました。
■6品目

ふぐの黒胡椒焼きと、かぶの漬物。漬物は、もちろん大将の手作り。
若干、塩と黒胡椒が強かったかな。ふぐがとても美味しいだけに、もう少し抑えても良かったかも。
■土鍋ごはん

大将の伊藤さん。土鍋で炊いたご飯に、じゃこと自家製山椒を混ぜています。
■7品目

じゃこと山椒のご飯。
すごく香りがよく、ご飯だけで食べ続けられそうな味。
■香の物

大将が漬けているぬか漬けのおしんこと、ふきを混ぜ込んだ味噌。
■お土産

土鍋ご飯をお土産にしてもらったら、丁寧に小分けにしてから笹の葉に包んでくれました。