恵比寿「ガストロノミー ジョエル・ロブション」へ行く。
先日、ご招待いただき、恵比寿にある
「Joel Robuchon ジョエル・ロブション」へ行った。
言わずと知れたフレンチの巨匠、
ジョエル・ロフション氏のミシュラン三ツ星のレストランだ。
本店はパリにあり、日本には5店舗。
うち、恵比寿ガーデンプレイス店は、国内最大規模を誇る。
恵比寿ガーデンプレイスの中にある、デカイ屋敷のようなレストランの中は、
1階が「ラ ターブル ドゥ ジョエル・ロブション」というモダンフレンチ、
2階が「ガストロノミー ジョエル・ロブション」という
世界で初となるロブション氏最高峰ブランドのフレンチ、
3階がガストロノミーの個室サロンと分かれている。
今回は、2階の「ガストロノミー ジョエル・ロブション」へご招待いただいた。
まず、全体として、正直な感想を書くと、
「美味しいものもあったが、美味しくないものもあった」
いろんなサイトで最高点をたたき出し、絶賛されている名店だが、
もちろん、私の個人的な嗜好もあるが、満点ではなかった。
料理詳細は、下記「今日のカメ」でご覧いただくとして、
ざっと感じたことを書かせてもらう。
■良かったこと
①スタッフの皆さんの対応が丁寧でいて、気さく。
「ミシュラン三ツ星!」と聞くと、どうも堅苦しく、
「食事中、お話してはいけません」的な印象があるが(私だけ?)、
実際はとても楽に食事が出来て、スタッフの方とも食事の感想を言ったり、
食材を聞いたり、気軽に話が出来る良い雰囲気だった。
ただし、ドレスコードがあるので、男性は短パン&サンダル等はNG、要上着だが。
②ワゴンサービスが楽しい。
「今日のカメ」でぜひご覧いただきたいのだが、チーズやデザートワゴンの他、
バターのワゴン、ハーブの植木鉢のワゴンなどがあり、
目の前で好きなものを選んだり、作業の様子が見れる。
いろんなレストランへ行ったが、特に、バターのワゴンは初めて見た。
■あまり良くなかった点
①料理の統一が出来ていなかったこと
大きなレストランのため、前菜はこのシェフ、
メインはこのシェフと言った担当分けがあるのかもしれないが、
皿ごとにバラバラの味付けになっているというか、
同じシェフが通じて作っているようには思えなかった。
今回アラカルトで料理を頼んだのだが、
一流レストランは、お客が選択した料理に合わせて、構成を組み立て、
通してコースのように食べたときに、味が統一されるように
バランスを取ってくれるのだが、どうも全部がバラバラに感じた。
②味のきついものが多い。
これは多少好みにもよるが、全体的に、味が強い。
たとえば、パン1つ取っても、単体では味がしっかりしていて美味しいが、
料理と一緒に食べようとすると、料理の味が消されるような感じがする。
サラダも付け合わせも、同じような感じだった。
また、今回アジア料理にインスパイアされたフレンチになっていて
パクチーやら、レモングラスやら、エストラゴンやら、
香りや味が強いものが多用されていたのも、よりそう感じた原因かもしれない。
お料理は、「今日のカメ」で。
■「ジョエル・ロブション Joel Robuchon」
http://www.robuchon.jp/
■今日のカメ
■Joel Robuchon
JR恵比寿駅から徒歩10分ほど。
恵比寿ガーデンプレイス内にあります。
■テーブル
ナプキンを縛っているリボンは夏らしく水色になっていますが、季節によって、変わるそうです。
■テーブルの上のオブジェ
ろうそくのようなものは本物ではなく、電球で明るくなっています。
■店内の様子
ワゴンの移動などのため、部屋の中央が広く空いていて、周りにテーブルがあります。
テーブルの間隔は割と空いていて、ゆっくり食事が出来ます。
■食前酒
食前にミモザのカクテル。
味は普通かな。
■バターワゴン、登場!
白く山のように見えるのが、バターです。
■バターを取り分け
スタッフの方がバターをスプーンですくって、取り分けてくれます。
■バター
香り良く、コクもあって、美味しいバターでした。
■自家製パン
酸味があり、味の濃い、固いパンです。
最初はこれがでますが、以後はパンのワゴンから選べます。
丸い部分は、オリーブオイルとバルサミコ。
■アミューズ
すごく酸味の強いレモンムースのような1品。
胃を刺激するためとはいえ、ちょっと酸味が少し強すぎるかな。
ちなみに、左側の茶色のシナモン、赤いバラなどは飾りで食べれません。
■1品目:「とうもろこしのなめらかなヴルーテ仕立て
カレー風味のオイルをまとわせて」
とうもろこしの冷製ポタージュです。やさしい味。
オレンジ色の部分が、カレーオイルと、ウニ。
ほのかにカレー風味で、とても美味しかったです。
■ポップコーン
たまご型の器の中にポップコーンが入っています。
クルトンの代わりに使います。
■ポップコーン、イン!
とうもろこしのスープにポップコーンがすごく合います。
ちなみに、ポップコーンもカレー味です。
■パンのワゴン、登場!
パンのワゴンが登場。
すごい種類のパンがあり、パン好きにはたまらないワゴンかもしれません。
■選んだパンはコレ
ワゴンから3種選びました。
上から左周りに、ローズマリーのデニッシュ、濃発酵のバケット、ミルクパンです。
ローズマリーが一番美味しかったですが、料理と一緒に食べるには強すぎるかも。
■2品目:「旬の甲殻類三変化」
見た目もとってもアジアですが、香りもパクチーやレモングラスでとってもアジアです。
■海老アップ
「車海老をカダイフ揚げ、グリーンカレーのソースと」というお料理。
海老は甘くて美味しいのですが、この海老の衣といい、以下、ブイヨンの中に麺が入っていたり、炭水化物が1品の中に多く、ちょっとくどいかな。
■タラバ蟹アップ
「タラバ蟹と小柱をスパイスとフレッシュハーブのブイヨンに浮かべて」というお料理。
パクチー苦手な私には、厳しい1品。
まさか、フレンチでパクチーに遭遇するとは・・・(泣)。
■ズワイ蟹アップ
「ズワイ蟹にクルジェットをまとわせて オレンジエッセンスと」というお料理。
蟹の周りの緑の部分は、ズッキーニだそうです。
これは蟹の風味が感じられて、美味しいお料理でした。
■3品目:「自家製塩漬豚バラ肉 柔らかくブレゼしてからロースト
季節の野菜のフリカッセとバルサミコ酢のエッセンス」
見た目にも中華っぽいですが、味も中華っぽい、不思議なフレンチでした。
■豚アップ
味は、ラフテーに似ています。
柔らかいのに、ローストしている分、外の皮などはパリパリ。
見た目ほど濃くなく、美味しいお料理でした。
■4品目:「特選和牛 グリエにし、黒コショウのクリスタリーヌ
本しめじのペニエ、レフォール入りマスタード添え」
このお料理は、正直、美味しくなかったです。
「ペニエ」はフレンチ用語で「衣を付けて揚げること」、つまり、野菜のてんぷらが付け合わせになっているのですが、肉にてんぷらで、かなり脂っこいです。
■肉アップ
牛肉は、とても柔らかく、良い肉なのですが、塩コショウの加減を間違えたのか、とてもしょっぱい・・・。
水欲しくなるほどでした。残念。
■サラダ
牛肉と共に、ハーブ満載のサラダが付いてきましたが、このサラダがまるで香水のように強い香りと味を放ちます。
口直しどころか、料理の味が分からなくなる・・・。
■チーズワゴン、登場!
ワインのお共にチーズが登場。
■なんだろ・・・コレ
でかい甘夏のような丸い物体。
■ミモレットでした。
中をあけて、スプーンで削り取ります。
■ドライフルーツ
いちじくや、アプリコットなどのドライフルーツもあります。
■チーズ
ワゴンからハードタイプを3種いただきました。
■ハーブワゴン、登場!
ハーブティー用の生ハーブです。
ここから好きなものを選ぶと、葉を切り取って、ブレンドして、ハーブティーを作ってくれます。
■切ります。
スタッフが生のハーブをはさみで切ってくれます。
■洗います。
水に浸して、洗います。
■ちょっと、つぶします。
すり鉢で軽くつぶします。
■ハーブティー、完成
お湯を注いで、ハーブティーの完成です。
生なので、若干、葉の青臭さはありますが、香り良く、美味しかったです。
■デザート①:「温州みかんのシャーベット」
口直しにピッタリなさっぱりとしたシャーベットです。
■デザート②:「巨峰のシュクル 赤ワインのジュレと
ヴィオレットのクリームと合わせて」
巨峰に見立てた飴細工の中に、巨峰のシャーベットが入っています。
見た目にとてもキレイなのですが、巨峰のシャーベットが甘すぎ、飴細工も甘すぎ・・・。
■プティフールワゴン、登場!
食後の一口菓子のワゴンです。
すごいいっぱい種類があります。
■こんなのとか
ローズ、マンゴー、ピスタチオなどの色鮮やかなマカロン。
■あんなのとか
生キャラメル、メレンゲ菓子など。
■そんなのとか
チョコやフィナンシェなど。
■コレにしました。
取り放題のお菓子ワゴンを見て、テンションが上がるところではありますが、かなりお腹いっぱいなので、ちょこっとだけ。
あ、でも、割と取ったかな(笑)。
■ロブション バー
ガストロノミーと同じフロアにシックなバーがあります。
■店内の様子
赤と黒の店内。
右はバカラグラスの黒のシャンデリア。
■巨峰のカクテル
生の巨峰をしぼって作っていただいたカクテル。
by meshi-quest
| 2010-08-17 23:24
| 恵比寿・広尾・白金