「はじめまして」を楽しむ
先日も「はじめまして」だらけの打ち合わせの席でそんなことを言われた。
実際は、別にそんなことはないんだが、他人からはそう見えるらしい。
私の仕事は、ゲームの企画やプロデュースをすることだ。
もう少し詳しく書くと、どんなゲームを作るかをゲーム開発会社さんと打ち合わせしたり、ゲームの企画を社内で提案して開発予算を取ったり、ゲームの開発がスケジュール通り進んでいるかの進捗を管理したり、開発途中のゲームの中身をチェックしたり、ゲームをどうやって宣伝していくか考えたり、ざっくりと言うと、そんな仕事をしている。
そして、仕事がら、よく「はじめまして」に遭遇することが多い。
新しいゲームを作るために、初めてお付き合いする開発会社さんと打ち合わせをしたり、1つのゲームにもたくさんの人が携わっているので、社内でも色んな部署のはじめましての人と話をしなければならなかったり。
日常に「はじめまして」がいっぱいある。
入社したての頃は、この「はじめまして」が嫌で、嫌で仕方がなかった。
相手が未知なわけだから、何が起こるか分からない。
どんなことを話し、どんな風に話を進めていけばいいのか分からない。
いつもの自分の話題や話し方や、その他もろもろが通じないかもしれない。
超怖い(笑)。
不安と緊張で、人と会う前は吐き気がするくらいだった。
ところが、いつの頃からか、だんだん人と会うのが平気になって、気がついたら、割と好きになっていた。
多少なりの緊張はしているのだが、今はそれを上回るワクワクがあるので、他人からは緊張しているように全く見えないようだ。
なぜ平気になったのか。
考えてみると、おそらく、大きく分けて、3つ。
1つめは、単純に「慣れた」(笑)。
もうかれこれこの仕事を10年やっているのだが、その中で、自分なりの経験則ができたというか、「だいたいこうやればこうなる」とか、「これがダメならこれとこれを出そう」とか、そういうのができたのだ思う。
まぁ、人間同士だし、モンスターじゃないんだから取って食われるわけでもなし(笑)、なんとかなるもんだ。
そう思うようにした。
2つめは、「自分は自分」でいられるようになってきたこと。
しばらくコレがぼんやりしていた時期もあったのだが、今は、自分が何が好きで、何が嫌いで、何が欲しくて、何がいらなくて、何が良くて、何が悪くて、そういうことがはっきりしてきた。
なので、相手がどうであれ、自分は自分でいられるようになったので、相手の色に変に染められたり、相手の風に変に流されたり、そういうことへの不安や心配がなくなった。
3つめは、「はじめまして」に対して、とにかく楽しいことを考えるようにしたこと。
「はじめまして」が起こす不安や心配を考えるよりも、「はじめまして」が持ってくる新しい情報、話題、知識を考えたら、なんだかワクワクするようになってきた。
「はじめまして」に会いにいく途中のはじめての町、はじめての風景。普段だったら、行かないような駅で降りて、知らない町を歩いて。
お昼をいつものところじゃなくて、はじめましての打ち合わせの帰りに、知らない店で食べてみたりして。
「はじめまして」の人が話す新しい話。「はじめまして」の人が教えてくれる新しい情報。
「はじめまして」がたくさんのワクワクを持ってきてくれる。
そう考えたら、なんだか楽しくなる。
あんまり役に立たないかもしれないが、私はこんな感じで「はじめまして」に接している。
「はじめまして」が苦手な人に、ちょっとでも参考になれば・・・。
■今日のカメ
■神田「伊勢」

■店内の様子

■親子丼

■渋谷「ぼてじゅう」

■東京タワー
