読書の冬

最近どうも金が無くなると思っていたら、主原因は「本」だった。

引越してきた家の近所に夜中までやっている本屋を見つけてしまった。
ここからすべてが始まった。

仕事から帰ってくると、大抵の本屋は閉まっていたりする時間なので、
あきらめもついて、おとなしく家に向かったりするのだが、
この本屋だけは年中無休の深夜営業。常にウェルカム状態。
しかも、店自体はとても小さく、本の数も少ないのだが、かなりマニアックなイカすセレクションになっており、私の心を鷲掴みにしている。

毎日の日課となっている半身浴の約1時間と、寝る前に必ず本を読んでいるのだが、
多いときでは2~3冊あっという間に読んでしまう。

物にもよるが、1冊1000円前後だとして、ほぼ毎日のように立ち寄りしていれば、そりゃ、お金の減りも激しいわけだ。

本は、ジャンル問わず、気分に合わせてギャグ漫画を読んでいるときもあれば、ノンフィクションや歴史物の小説を読むときもある。雑誌を眺めているときもある。とにかく、何かを見ていないと落ち着かないのだ。

ふとんに入って、本を読むと、やっと今日一日が終わった気がする。


さて、ちょっと話が逸れるが、数年前くらいから、漠然とした不安に襲われることがある。
夜中、2時間おきに起きてしまったり、意味も無く冷や汗をかくときもある。

この不安の片鱗を作っているモノの正体は分かっているのだが、いろんなものが複合・結合して、巨大な化け物になってしまった感じになっている。ちょっと手に負えない。

それらの多くは、今考えたり、悩んだりしても解決しなかったり、今の私なんかじゃ答えが出せないようなことも多いのだが、性格なのか、どうもすぐ答えを見つけたくて、見えない答えを追っかけてしまうくせがある。

この漠然とした不安ウェーブには強弱があって、今はそのウェーブが強い時期なのか、生きることへのヒントにつながるような本ばかりを自然と選んで読んでいた。

せっかくなので、ここ最近読んだ中で、印象に残った本をいくつか紹介したいと思う。
私と同じように漠然とした不安に捕らわれている方の、少しでも何か役に立てば、と思う。


■西原理恵子著「パーマネント野ばら」(新潮社)

西原さんの本は大好きで、色々と読ませてもらっているのだが、中でもこの本はかなり強烈だった。
「女として生きるとは何か」その答えへのヒントがココにいっぱい詰まっている。女性にはぜひ読んでもらいたい本だ。

女性は、「彼女」「妻」「お母さん」「おばあちゃん」と、年だったり環境だったりで色々な呼び方になり、色々な顔を見せることになると思うが、でもやっぱりいくつになっても「女の子」だし、「女の子」でいたいんだよな、としみじみ思う。
この感覚、男性陣にはなかなか分かってもらえないだろうなぁ(苦笑)。

■中村淳彦著「名前のない女たち 2」(宝島社)

企画AV女優と言われる職業の女性19人の人生をインタビューしたノンフィクション。
幸せ話は一切なく、ハッピーエンドは語られない。近親相姦、少年院、レイプ、貧乏、監禁、借金、出稼ぎ、援交・・・そんな話のオンパレードなのだが、それぞれに通ってきた道と理由があって、特に同じ女性という観点から色々と考えさせられるところが多い。良いか悪いか、好きか嫌いかの範疇ではなく、あるのはひたすら事実のみ、淡々と事実を読んで受け入れる、そんな本だ。

■永松真紀著「私の夫はマサイ戦士」(新潮社)

この本の副題には、「私が第二夫人になった理由」と付いており、ここに猛烈に興味をひかれた。
マサイ族の妻、夫の職業「戦士」ということだけでも相当なものだが、第二夫人というがさらに驚かされる。

ところが、この本を読み終わる頃には、マサイ族や戦士や一夫多妻制や第二夫人ということが、(自分が好きか嫌いかは別として)普通のこととして受け入れられるようになっているから、不思議だ。千差万別、人には色んな人生があることを、改めて思う本だ。

■江原啓之著「スピリチュアル処方箋」(三笠書房)

正直、最初は、かなりなめてかかってた。テレビに出ている人の本なんて・・・、何がスピリチュアルなんだ・・くらいの気持ちで(江原さんファンの方、すみません)。

未だ「スピリチュアル」は理解できていないが、それでもこの本で言っていること、すごく分かりやすく、何より元気が出るし、自信がもらえる。

本は一問一答形式でできていて、「人生とは何か?」「人を憎いと思ったときはどうしたらいいか?」「愛とは何か?」そんななかなか簡単には答えられないような壮大な質問に、いとも簡単に数行で答えてあるのが、素晴らしい。
本を全部最後まで読んでみたけどやっぱりよく分からん、結局答えは何?みたいなことがない。

多少、人によっての受け止め方は違うと思うが、少なからず、数個は必ず役に立つヒントが書かれていると思う。



こんな私に訪れた時期はずれの「読書の冬」だが、本に埋もれながら、春を待つのも面白そうだ。








■今日のカメ


■西原理恵子著「パーマネント野ばら」
読書の冬_f0232060_1121268.jpgふとしたときに、たびたび読み返したくなるような本です。
他にも西原さんの作品で「上京物語」「女の子物語」なども、ぜひ女性に読んでいただきたい、とても素晴らしい本です。






■中村淳彦著「名前のない女たち 2」
読書の冬_f0232060_1122325.jpg目を背けたくなるような話ばかりですが、とにかく事実。事実をひたすら読む、そんな本なんです。










■永松真紀著「私の夫はマサイ戦士」
読書の冬_f0232060_1123381.jpg言語、習慣、衣食住、性生活、もうすべてが180度以上違う人との暮らしは、本を読んでいてももう十分大変そうですが、想像を絶するものなのでしょうね。でも、著者はそれを悩みながらも楽しんでいるのが、素敵です。

でも、個人的にはやっぱり第二夫人は厳しいかな(苦笑)。やっぱり一人の人から一番で愛されたいもの。






■江原啓之著「スピリチュアル処方箋」
読書の冬_f0232060_1124487.jpg最近、毎晩寝る前に、今日あった出来事、明日起こりそうな出来事にあった部分だけを必ず読むようにしています。
本の上にいくつも付箋あるの、見えますか?私が自分にとって大事な部分につけたのですが、かなり元気をくれる本です。確かに、処方箋かも。
by meshi-quest | 2007-02-16 11:01
プロフィール
ゲームプロデューサー
成沢 理恵
「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」シリーズで知られる㈱スクウェア・エニックスを経て、 現在、ちゅらっぷす株式会社取締役、兼、ゲームプロデューサー。

ヒマさえあれば、国内、海外を食べ歩き、遊び歩く、生粋の遊び人。

その経験は、ゲームづくりにも活かされている、はず……。
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