昨日、訃報を聞いて
「とうとうその日が来たか〜」
という気持ちでした。
菅原文太は、私の男性観を変えてしまうほどの魅力に溢れた俳優でした。

とくに晩年の社会活動の素晴らしさは「菅原文太ノート」（写真中央）を作って、こちらが勉強したくなるほどで、実行力のある活動家として評価されてもいいと思います。

でも、この日を予感し、現在観られる映画のビデオ、DVDは全て観たし、去年は無農薬野菜推進の講演会で生の菅原文太も見られたし悔いなしです。
※この超レアな講演会は「幸せおとりよせ手帳」の「ワクワクリスト」に書いてなんと約一週間で叶いました。引き寄せのコツは邪心のない念です、念（笑）
チケットを譲って下さった着物の師匠•中谷比佐子先生に感謝！

代表作といわれる「仁義なき戦い」シリーズも、監督深作欣二、脚本笠原和夫、そして俳優陣の三拍子そろった名作ですが、その他の映画もいい！

高倉健は死なない役が多いけれど、
菅原文太はほぼ殺される。しかも地べたに這いつくばって無残に。

「人外」の悲哀を感じさせながらも、どこか滑稽で、お茶の間のテレビでは見られない人間が描かれているからこそ、引きつけられました。

「ダイナマイトどんどん」（監督 岡本喜八）は、ほとんど菅原文太のイメージビデオ（笑）じゃないかと思ってしまうほど、監督の「文太愛」が感じられる作品。

なかでも、殴り込みに行くために死装束として着る夏の着物、
黒い紗と歩くたびに翻る真っ白い襦袢の着姿
が私の中の男着物姿ベスト1です

結局、殴り込みは中断されて珍しく死なないけど（笑）、決死の覚悟、真剣な顔した男ふたりが
「その着物、ナフタリン臭いな」
「おふくろが仕立ててくれた一張羅を虫に食わせるわけにいかないからな」
というやりとりをするのがとてもユーモラス！

そして、ニュースではなぜかほとんど触れられませんが、
NHK大河ドラマ「獅子の時代」
こそが、彼の代表作だと思います。

大河ドラマにしては珍しい、佐幕派会津藩士、しかも実在しない人物が主人公という作品で、
平沼銑次（ひらぬませんじ）
というその主人公を演じたことが、彼の社会運動魂に火をつけたのではないかと思います。

「自由自治元年」
実録映画から大きく舵をとった菅原文太の心の支えとなったであろうドラマの中のこのスローガンを、これからも胸に刻んでいきたいです。

平沼銑次よ永遠なれ！
菅原文太よ永遠なれ！！

さとうめぐみ