マヤ暦「香」の新年をむかえます。
グレゴリオ暦とも太陰暦とも違い、260日からなるマヤ神聖暦は「空前絶後(くうぜんぜつご・・それまでにはなく、しかも、その後も例がない)」カレンダーなのです。
新たな年の守護者を迎える直前という時に、なんという喜ばしいニュースでしょう!
「先住民文化継承に敬意=メキシコでローマ法王」時事ドットコム
2月15日(マヤ暦・サル11)に、ローマのフランシスコ法王がメキシコ南東に位置するチアパス州を訪問しました。マヤ文明の壮麗な宮殿とパカル王の王墓で知られるパレンケ遺跡がある場所です!
そして歴史上でキリスト教徒による先住民の征服や虐殺が行われたことを皆に謝罪し、国有文化の継承に敬意を示されました。
古代マヤ・アステカの先住民の叡智が守られる、新たな始まりなのではないでしょうか。
その数日前の12日(マヤ暦・ウサギ8)には、歴史的な会談がキューバで行われました。
1000年の時を経て、東方正教会のキリル総主教と法王フランシスコの歴史的和解にむけて、一歩が踏み出された記念すべき会談でした。
産経ニュース
東西が和解に向かうこと、そして現在と過去が法王による謝罪と文化継承への敬意という形で統合されようとしていることは、マヤ的にみるなら「香」という天の知恵や賢者の特性を司る年の前兆のように感じています
○マヤ太陽暦
古代マヤ人は精密な観測に基づいて、1太陽年を365・2420日と計算していた。
閏年を設けないため、52年が経過した時点で13日のズレは生じてくるが、それ以外はグレゴリオ暦(西暦)とよく似ている。
違いが1つあって、マヤ太陽暦の1ヶ月は「20日」で、1年は「18ヶ月」からなり、最後の5日間を「ワイエブ」と呼び「0・POP」という新しい太陽を迎えるために火を消して整える期間である。
○マヤ神聖暦(儀式暦)
マヤの時間思想の根本は、宗教的目的あるいは農業暦のためにも使用されたとされる、260日周期の「マヤ神聖暦」である。
神聖暦は「20」の日のスピリット(ナワール)と神聖数「13」から形成されている螺旋状の循環サイクルである。
また「20」は男性数で太陽のシンボル「フナプ」を意味し、「13」は女性数で月のシンボル「イシュバランケ」を象徴し、宇宙における男性原理と女性原理の根源的関係を表している。
「ナワール」とはマヤ・キチェー語で「叡智」「スピリット」という意味で、日本語「聖なる時間」を象意とするカレンダーの基幹となっている。
この壮大なマヤ・カレンダーは単なるカレンダーの範疇を超え、「時間の曼荼羅」「聖なる書」としてマヤ・トルテカ宇宙哲学を表現する思想体系となっている。
○マヤ文化の本質と宇宙観にある2つの基盤
「二つのビジョン」カバウィル
マヤ神話の世界創造では、二つの存在が協力しあって世界が生成され、発展している。
1つは物質としての人間生命の継続を意味する、キチェー語で「カニール」である。
カニールはマヤ人の主食であるトウモロコシとも関係があるナワールで、日本語では「うさぎ」である。
生物学的遺伝子は、生命の物質的継続をあらわす。
2つめは「内包された包み」キチェー語で「ピソム・カカル」である。これは文化、知識、叡智の継続で、精神的な継続をあらわす文化的遺伝子とよべるものである。
この両者は時間思想とともに、DNA遺伝子のように、繰り返し互いに異質のものを組み合わせ螺旋的な構造を描いていく。
○マヤのピラミッド
優れた天文学者であった古代マヤ族の科学者は、まず天頂を定め、つぎに宇宙の四隅を定め、それらを線で結んで宇宙の4辺と4面を決定した。
マヤ・キチェー語でピラミッドの頂上のことを「カハ・ツーク(天頂、神という意味)」といい、底辺には東西南北・赤黒黄白をあらわすマヤ十字架が描かれている。
またピラミッドを「カム・ハ(階段状の家)」といい、そこには地上から階段を上って天頂・神の座に至る道、天の心である「フン・ラカン」へ至る道をあらわす「ミクロコスモスとマクロコスモス」を具現化させた構造物である。
○マヤ地下世界「シバルバー」
シバルバーはキチェー語で「もぐらが恐怖を与える場所」という意味で、冥界・死の世界をあらわす。
シバルバーの住人であるもぐらの正式な名称を「アッハ・カメー」という。(死の人々の意)
アッハ・カメー族の社会には「七人の権力者」がいて、この七人の大王による評議会が冥界の最高決定期間である。
そしてシバルバーには、この七人の大王の下に決定を実行に移す10人の指揮官が存在した。
彼らは2人1組となって、血液の病気を引き起こしたり、感染症を引き起こしたり、抵抗力を弱めたり、だまし討ちにしたり、あるいは無差別殺人を担当した。恐怖政治を実行するものたちの住処である。
(((; ゚ー゚))) コワー
また一方でシバルバーには4人の使者がいた。
・チャブ・トゥクール(速度の速いみみずく)・・・水星
・フン・ラカン・トゥクール(漏斗のように回転するみみずく)・・・木星
・カキッシュ・トゥクール(火のみみずく)・・・火星
・ホロム・トゥクール(冠をかぶったみみずく)・・・土星
4つの太陽系の惑星を意味している。
「金星」はキチェー語で「イック・キッヒ」と言い、「月・太陽」という意味。
金星は時に「宵の明星」として、また「明けの明星」として天体を随伴する役割をもつため、シバルバーの使者ではない。
○マヤ暦新年
太陽暦(マヤ・ハアブ暦365日)は、グレゴリオ暦のように閏年をもたない。実際の太陽の運行とマヤ太陽暦とを一致させることをマヤの時の見張り役であるシャーマンはしてこなかった。
現在もグアテマラやマヤキチェー族のカレンダー・シャーマンはその伝統に基づき、2月末に新年を祝っている。
(太陽暦で「0・POP」新しい始まりとなるのは2016年4月1日の「香・5」となるが、キチェーマヤでは2月21日の「香・4」に新年を祝う)
今年は「地球・大地」を意味する「香(カバン)・4」の年。
アステカ神話によれば、それぞれの年の守護者に「4」がつくときに世界は破壊され、そして新たな世界が創造された!とあります。
金星「宵の明星」を守護する神としてのエネルギーを今年具現化させます。
また「香」は、霊的な覚醒や変性意識、本来眠っている創造的なエネルギーやある種の霊的なコードを意味するナーカルで、女神の髪の毛をあらわす絵文字です。
知恵や知性を表わす天の頭脳を、女神の髪の毛で覆い隠しています。
そこにある創造的で深い思考力や認識力をもつ、生産的な躍動するエネルギーが高まります。
さらに「香」は「口」に対応していて、思考は口から流れ出し、話し言葉となって生れ出ることも意味します。
とても大きなエネルギーが働く1年の始まりです。
時間を超えた聖なる時間をナーカルとともに過ごしてみましょう。
時が授けてくれる叡智とともに、時の波やリズムを感じて祈ります。
お香とローソクに火を灯して、日のエネルギーにアクセスします。
祖先の住む天頂を尊重し、ろうそくの日で浄化して香とともに天に願いを届けましょう。
内なる成長にむかって願いが成就するように。
https://youtu.be/Wpnrngyvk84
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