成りたい自分になるとは・・
受験生の皆さん、そして彼らを支え続けたご両親ご家族のみなさん、お疲れさまでした♪
でも「受験」は「飛行機に乗るための搭乗券」に過ぎない。と私はおもいます。
しかも、人生の目的地に向かう飛行機に搭乗するとは限らないのです。
パリに行きたいのに、アフリカに向かう飛行機の搭乗券かもしれないし、インドに行きたいのに、スペインに向かうチケットかもしれません。
たとえばあるときは「ロスアンジェルス」行きの航空券を買ったのに、着いたところは「ネイティブ・アメリカン」という地で、さらにオープンチケットで戻ってきたはずなのに、そこは「TYO(NRT)」ではなく「Gnosis」というとんでもない古代の思想世界であったりします
「とりあえず」というのは、いずれそこを離れて「個」が成長して巣立っていくから。です。
「成りたい自分になる」
これは「やりたい事をやる」とか「夢を実現する」「仕事で成功する」とかより、もっともっと難しくて理解しずらい大変なことです。
そもそも「成りたい自分」がわかってないとダメなわけですし、「成りたい自分」と「今の自分」の違いが認識できないといけないわけです。
結構むずかしいですよ。
いやもっと丁寧にいうならば、「今」現在の自分が思ってる「成りたい自分」と
少し先の自分が思っている「成りたい自分」が
ずーーーっと同じ。
とは限らないということ。です。
「成りたい自分」に成ろうと思ってるのに「全く違う自分」という着地点に着いちゃって、そののち「そこから再び成りたい自分」へと向かって旅立つ。なんてこと、たくさんあります。
さらに「成りたい自分」に向かっていくうち、思っていた「成りたい自分」とは結構利己的で、わがままで、嫌いな生き方なのだと気づき、「成りたい自分」の軌道修正をすることもあります。
みなさんは「プロメテウス」をご存知でしょうか?
映画が有名になりましたね。
でもギリシャ神話の「プロメテウス」のほうですよ!(笑)
「プロメテウス」は天界の火を盗んで人類に与えた存在、人間を創造したもの。として「美しき禍い」という名称をもつ「エピメテウス」とともにギリシャ神話に登場する神話的ヒーローです。
しかしプロメテウスは決して人間として現れることはありません。
彼は常に時間や次元を超えて「原人間(アントローポス)」として神話の中に生き続けます。
ゲーテは、プロメテウスのことを「詩的な中間像」といっています。
神でも悪魔でもなく、人間でもない。
不死としての「原像」、人間の運命を肯定する者、人類を愛するがゆえに反逆的なもの、動物的存在から火を所有する人間的存在に引き上げたもの。としてその存在を神話の中に閉じ込めています。
「成りたい自分になる」
それは常に「変化し続ける現在」のなかで「成りたい自分」であること。です。
そしてその自分は常に「ヒーロー」であり「アーキタイプ」であり、「別の誰でもない自分」です。
50、60歳を過ぎてからも「成りたい自分」を見つめ続け、今ある命を生きるということ。
それが「今を輝くこと」なのだと思っています