訃報
私の大好きな父が5月3日に逝去しました。
突然悲しい話ですみません、少し父の話をさせてくださいね。
父は、今年1月終わりに腸閉塞を患いました。長期入院による足腰筋力低下で退院後は腰痛に悩まされて半寝たきりになってしまい、リハビリ再入院も考えましたがどうしても家がいいとのことで在宅介護をしていました。そんな中、(前回ブログの翌日に、)脳卒中を突然引き起こし、意識のないまま救急搬送されましたが手の施しようもなく、ならば自宅で看取ろうと、連れて戻りました。翌朝、私たち家族の見守る中、旅立ちました。享年90歳でした。
写真:父愛用のメガネ。帽子は昨年、私がクリスマスプレゼントしたもの。これを被って12/17のクリスマスコンサートに来てくれましたが最後の参加になってしまいました。
新宿の某町に生まれ育ち母と結婚して祖父の稼業(曳家業)を継ぎ納め、最期も家がいいと言っていた通り父の人生は同じ町、同じ家で終始一貫しました。5月10日に執り行われました葬儀は多くの町の方々が見送ってくださり、町ごと愛して愛されていたことがよくわかりました。
私がずっと歌の仕事を続けてこられたのは子供の頃たくさんレッスンに通わせてもらえたお陰も大きく、本当に感謝しています。この春から音大の講師にもなったことも喜んでもらえました。ライブも大好きでずっと母と観に来てくれていて、「次も行きたいな〜、行けるかな〜。もう最後だもの。」と病床で私に話すことが度々ありました。音楽が好きで、木遣りの師匠でもあった父を歌で送ってあげたいと思い、「風のノー・リプライ」を弾いて、私の35周年に書いた「for you」を弾き語りで献奏しました。木遣り会の木遣りもあり、生音生歌がいっぱいの葬儀となりました。
思い出すことがたくさんで、寂しくて悲しくて仕方ありません。
でも、それはきっと娘としてどれだけ幸せかということかもです。
ライブ会場で父や母にお声をかけてくださった方々、見守ってくださった方々
ありがとうございました。
鮎川麻弥 2022.5.14