2015年 10月 12日 ( 1 )

アイヌの祈りとヘペレアイ

現在こちらのブログでは、写真が載せられない状態で、すみませんm(__)m


金沢文庫のアサバアートスクエアーで、「アイヌの祈り」というイベントに伺いました。

華矢作りのワークに参加して、クマを喜ばせるための「へペレアイ」という、美しい矢を作りました。

平田さんと結城さんの指導で作るのですが、木の皮を削ったり彫ったり。
なかなか思うようにはいきませんが、私は木の皮を削るのがとても心地よく感じました。
皮を削っていると、樹液がにじみ、香りが放たれます。
その感触もとても気持ちいいものでした。
その木に、ありがとう~使わせていただきます、と伝えながら。


矢には、羽をつけるのですが、私のはまだついていませんので、出来上がってはいないのです。
これからゆっくり仕上げていきます。

その後、祈りの儀式と演奏が始まりました。
アサバアートスクエアと称名寺が建つ一帯は、縄文遺跡の上に建っているということで、
古代の祖先たちへの祈りを捧げられました。

その様子は写真には収めておりませんが、用意をされていた一部だけ撮らせていただいたものです。
アイヌの言葉で祈りを行われました。
きっと、この地の神々も祖先たちも喜ばれたことでしょう。

祈りが終わり、アイヌの楽器「トンコリ」での演奏が始まりましたが、心地よい音色に睡魔が襲います。
以前も感じたのですが、日本の「鳥舞」のテンポととても似ているのではないか?と。
もしかすると、アイヌのトンコリのテンポが形を変えて「鳥舞」として引き継がれているのではないか?
もともと日本中にアイヌ民族が暮らしていたのですから、多くのことが引き継がれているはずです。
隠されて、表に出ていないから気づかないのではないか?

そして、結城幸司さんの「語り」です。
オオカミが人間を救ったというお話です。
このお話は、私はとても好きですし、オオカミを神と崇めていた日本がここにあると思います。

日本中にいたオオカミ。
自然界の頂点にいて、すべての循環が行われていた。
からこそ、古代の人々はオオカミを「大神」と敬ったのでしょう。
現代よりはるかに知恵があったのです。

イエローストーンではオオカミが絶滅して生態系が変わってしまったため、
オオカミを新たに導入したことから、その生態系が「元に戻った」という。
川の流れまでも変わり、緑が増え、生きものたちも増えたという結果は、驚きです。

日本ではオオカミの絶滅により、生態系が大きく変わり鹿などが増えすぎて、
人間が「駆除」といい殺しています。
鹿も「神様の使い」と大切にされていたのに、です。勝手ですね。

オオカミがいると、鹿を殺すだけでなく、鹿たちが移動するそうです。
それによって緑が保たれ、生きもの達の餌も豊富になるという、その循環。
ですが、今の日本にオオカミの導入は難しいでしょうね。

オオカミは「命を与えるもの」であり、奪うものではなかったのです。

そのことに繋る、結城さんの「語り」でした。

そして私は、結城さんの「版画」の大フアンでもあります。
とても心に響く版画を彫られます。

その上、語り口調がとても、やさしい!!

素晴らしい「時」を頂きました~ミタクエオヤシン・感謝です。


資料から抜粋です。

「ヘペレアイ」はイオマンテのとき子熊に打つ花矢です。子熊に花矢を射る儀式は、イオマン
テの中でも重要な儀式です。古老だけでなく子供たちにも矢を射たせ、狩猟民族であるアイヌの
精神を伝えます。
イオマンテではもてなしを受けた子熊のカムイがカムイモシリへ帰るときに東の空に向けて矢
を射ます。子熊のカムイはその矢に導かれてカムイモシリに帰っていくのです。


狩猟採集を生業としていたアイヌは、狩猟の対象など生活の中で深い関わりを持つ動物をカム
イ(神)として敬い、その魂を大切に取り扱ってきました。
「イオマンテ」とは「動物の魂をカムイモシリ(神の国)へ送る」という意味で、広く動物神
の霊送りの名称として使われる場合がありますが、一般的には「飼い熊の霊送り儀礼」を指す言
葉として知られています。春先のヒグマ猟で、母熊と共に生まれたばかりの子熊を手に入れると、
人々はカムイから養育を任された名誉あることと考え、授かった子熊を大切に育てました。そし
て1~2年ほど飼育した後には、その魂をカムイモシリへ送り帰す盛大な儀式が、集落をあげて
営まれてきたのです。イオマンテは、カムイを敬い、日常生活の中で常にカムイの存在を意識し
てきた人々が、たくさんのお土産を持たせて子熊の魂を送ることでその再訪を願い、食料の安定
供給を求めるという、アイヌにとって最も重要な伝統儀式のひとつです。イオマンテは、明治以
降の同化政策による生活環境の変化などにより、次第に行われなくなりました。現在、イオマン
テに関する伝承は、地域や個人によって儀式の手順や作法、使われる道具などに違いがあります。

by mamashiningmoon | 2015-10-12 11:51 | Comments(0)