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東京ほどフェラーリをよく見かける街はない。ミラノだってパリだってロンドンだってフランクフルトだって、こんなに頻繁には遭遇しないものである。つまり、東京は世界でも最もフェラーリ密度の高い街なのだが、それでもフェラーリって、走っていれば絶対見てしまう。理屈でもなんでもなく、思わず目を奪われる。それが“跳ね馬”のオーラというものなのだろう。
新型のフェラーリをデザインしてくれというオファーが来て、喜ばないカーデザイナーはいないはずである。年間400万台以上の生産規模を持たないと自動車メーカーは生き残れない、なんていうアナリストもいる時代に、フェラーリは1年かけて4000台しかつくらない。逆に言うと、それだけ1台1台に時間と手間をかける。だからこそフェラーリでいつづけられる。そんなクルマをデザインできるとしたら、それこそデザイナー冥利に尽きるというものだろう。 カッシーナも、デザイナーとの関係において、おそらくそうしたブランドなのだと思う。カッシーナに憧れるデザイナーがいると思えば、カッシーナがみそめたデザイナーもいる。その中核にあるのは、カッシーナという家具メーカーの妥協を許さないモノづくりだ。いわば「家具のフェラーリ」である。 カッシーナ展を見ていて、個人的に思わず目を奪われた作品ナンバーワンは、アンドレア・ブランジの椅子である。 ![]() シンプルに見えた背もたれを、よくよく観察して驚いた。幅5〜6cmほどの長い板を見事に曲げて、上体を支える輪のカタチにしている。三次元カーブを描くその曲がり方は、あたかもメビウスの輪を彷彿させる。いったいどうやってつくったのだろうか。座ったときの背中の感触はどんなだろうか。大いに想像力をかきたてられるシンプルで小さな椅子である。フェラーリでいえば、さながらエンツォ・フェラーリが夭折した息子のためにつくったリトル・フェラーリ“ディーノ”だろうか。 文/下野康史 #
by madeincassina
| 2009-06-05 20:00
| 下野康史
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