誕生前夜の前夜の前夜
時は1975年にまでさかのぼる。
僕は男子校高校生になった。
大阪の上之宮高校と言う、かなり上品な男子が通う普通校だ。
周りは当然野郎ばかりだけども、あまりいかつく無骨な感じは無い、むしろなんか優しげな眼差しの男の子達と言うに相応しい生徒ばかりだ。
成績はみなそこそこの偏差値であろう、少なくともまぐれで入学出来た僕とは大違いだったと思う。
制服が詰襟であること以外はかなり自由な校風で、先輩の中には髪の毛がロングの一見してロック兄ちゃんと分かる人もいる。
仏教を教育理念の柱としているだけに、学校に漂う雰囲気が厳かである。
学校の歴史も古く、卒業生には司馬遼太郎がいたりする、かつては名門進学校であったが、ここ十数年は気が付けば高校野球の名門になっていたりもする。
まぁーそんなことはどーでも良い、この高校には授業の一環としてクラブ活動のような科目があって、将棋クラブや、科学クラブ、数学クラブ、天文クラブ、などがあって、自分の好きなクラブを選んで受ける授業があった。
そこになんと「軽音クラブ」と言うのがあって、凄く迷った挙句、僕は「軽音クラブ」をとることにした。
初めての「軽音クラブ」の教室はかなりの生徒で賑わっていた。
初々しい一年生ばかりが少し緊張した面持ちで授業の始まるのを待っている。
「それでは皆さん自己紹介をしましょう」と言う先生の口火で授業は始まった。
授業と言っても、別にアカデミックに音楽を学ぶという感じは無く、趣味の音楽をなにげにダラダラと好き勝手やっているような時間であった。
僕は自分の紹介と共に1曲アコースティックギターで歌を披露した。
曲は泉谷茂の「春夏秋冬」だったけど、出来は全く記憶に無く、みんなの反応も全く覚えていない。
そんなこんなで無事初日の「軽音クラブ」の授業が終わった時に、1人の田中健にそっくりの男前が歩み寄ってきた。
「おもろい声してんなぁ、一緒にバンドやらへんけ?」
唐突に僕に話しかけてきて、その後の僕の人生を変えた男であった。
石原慎一郎である。
僕は男子校高校生になった。
大阪の上之宮高校と言う、かなり上品な男子が通う普通校だ。
周りは当然野郎ばかりだけども、あまりいかつく無骨な感じは無い、むしろなんか優しげな眼差しの男の子達と言うに相応しい生徒ばかりだ。
成績はみなそこそこの偏差値であろう、少なくともまぐれで入学出来た僕とは大違いだったと思う。
制服が詰襟であること以外はかなり自由な校風で、先輩の中には髪の毛がロングの一見してロック兄ちゃんと分かる人もいる。
仏教を教育理念の柱としているだけに、学校に漂う雰囲気が厳かである。
学校の歴史も古く、卒業生には司馬遼太郎がいたりする、かつては名門進学校であったが、ここ十数年は気が付けば高校野球の名門になっていたりもする。
まぁーそんなことはどーでも良い、この高校には授業の一環としてクラブ活動のような科目があって、将棋クラブや、科学クラブ、数学クラブ、天文クラブ、などがあって、自分の好きなクラブを選んで受ける授業があった。
そこになんと「軽音クラブ」と言うのがあって、凄く迷った挙句、僕は「軽音クラブ」をとることにした。
初めての「軽音クラブ」の教室はかなりの生徒で賑わっていた。
初々しい一年生ばかりが少し緊張した面持ちで授業の始まるのを待っている。
「それでは皆さん自己紹介をしましょう」と言う先生の口火で授業は始まった。
授業と言っても、別にアカデミックに音楽を学ぶという感じは無く、趣味の音楽をなにげにダラダラと好き勝手やっているような時間であった。
僕は自分の紹介と共に1曲アコースティックギターで歌を披露した。
曲は泉谷茂の「春夏秋冬」だったけど、出来は全く記憶に無く、みんなの反応も全く覚えていない。
そんなこんなで無事初日の「軽音クラブ」の授業が終わった時に、1人の田中健にそっくりの男前が歩み寄ってきた。
「おもろい声してんなぁ、一緒にバンドやらへんけ?」
唐突に僕に話しかけてきて、その後の僕の人生を変えた男であった。
石原慎一郎である。
by loudness_ex
| 2007-11-18 13:11
