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知らんかったわ~~~!!!
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ノースハリウッドのヴァンナイスにあるSound City Studioの最初の印象は「古臭い」だった。

どうやら、倉庫を改造したスタジオのようで、日本ではあまりみたことのないスタジオだった。
スタジオの感じは学校の木造の教室をイメージするものがあった。
日本のスタジオはとても都会的で冷たいイメージに対して、Sound City Studioは木造でとても暖かい雰囲気だ。
日本のスタジオは、どちらかというと近代的なビルディングに完璧な防音設備が施され、スタジオ内のソファーやデスクも都会的である意味無機質でいかにも無駄の無い冷たい感じだけれど、Sound City Studioのデスクやソファーやライトなどのデザインはアンティークのような温もりがあり、非常にリラックスできる空間なのである。

日本のスタジオブースには完璧なぶ厚い防音扉が標準常備され、ブース内も完璧な遮音防音が施されとてもお洒落だ。
一方、Sound City Studioはコンソールルームは程よい防音だけれど、録音ブースはほとんど防音はされていなかった。
Sound City Studioのブース扉は二重の木製扉があるだけで、日本のような要塞のような頑丈な防音扉とは程遠い。
メインブース内の見た感じはまさに倉庫だ。

壁には若干の遮音素材が施されているけれど、はっきり言ってかなりライブな音(よく響く)である。
後に、ハリウッドの色んなスタジオを使って知ったのだが、Sound City Studioのようなスタジオが一般的なようだ。
要するに、ガンガン響くスタジオが多かったのだ。
ロックにはSound City Studioのような”LOUD”に響くスタジオが良いのである!
日本のスタジオは傾向としてデッド(響きが極端に少ない)すぎるかもしれない。
Sound City Studioの中に入るとまず目に入るのが廊下の両サイドに所狭しと飾られているゴールドディスクやプラティナムディスクだ!

僕はその時初めてアメリカのゴールドディスクやプラティナムディスクを目にしたのだ!
(ひゃ~~~凄い~~有名なアルバムばかりだ!!)
食い入るように飾られているゴールドディスクやプラティナムディスクを見た。
各ディスクにはアルバムタイトルとジャケットデザインとセール枚数が表示されている。
(ぎゃ~~このアルバムは200万枚や~~!!これは400万枚や~~!!こ、これは600万枚や~!!ふんぎゃ~~これは1200万枚!!!!)
どのアルバムも世界的に有名なアルバムばかりで、そのアルバムが皆ここで産み出されたと思うと胸が熱くなった・・・。
スタジオAがLOUDNESSのレコーディングするスタジオだった。
今日からアメリカデビューのレコーディングが始まるのだ!
(ほんまに・・・アメリカデビューアルバムが完成するのかな?)
期間は一応4週間ほどの予定だけれど、4週間後にはデビューアルバムが完成しているなんて全く想像が出来なかった。
アルバムタイトルどころか、僕にいたっては英語の歌詞もまだ出来ていないではないか・・・!。
おいおい、歌詞どころか、歌メロディーも出来ていないではないか・・・!
そんなことを考えるだけで気が遠くなった。
焦燥感も覚えた。
(いったい歌詞はどうするんやろ・・・)
ヴォーカルメロディーも歌詞も無いままレコーディングがスタートするのは初めてだった。
マックスの方からはヴォーカルパートや歌詞に関して何にも言って来ないだけに不気味だった。
少なくとも、プリプロの段階でのギターやドラムスに対しての指示は相当に細かいものだっただけに、いざヴォーカルパートになるとどんな事態になるのやら・・・。
スタジオAのブースのど真ん中にひぐっつあんのドラムセットがすでにセットされていた。
ひぐっつあんはドラムセットに座ると早速サウンドチェックを始めた。
キックドラムを踏む。
(ド~~~ン!!!)
スネアを叩く。
(パ~~~~ン!!)
スタジオは想像通りものすごいLOUDだ!
倉庫の中丸出しの音!!
とてもレコーディングスタジオとは思えない大きく響くスタジオである!
「おぉ~~ごっつい音やな!」
ひぐっつあんはKoolを口に加えながらドラムリズムパターンを叩き出した。
その迫力ある響きに皆しばし呆然とした。
「こんなにブースの鳴りがうるさくて大丈夫なんか?」誰かが言った。
「いや~このぐらいの鳴りがロックやろ!」
ジョンボーナムのようなアンビエンス(残響音)にひぐっつあんは満足気だった。
ギターとベースアンプは別のブースにセッティングされていたけれど、防音扉が木製なので遮音効果が低く、音は漏れまくりだ(笑)
「OK! Munetaka,Kick please!」
エンジニアのビルがトークバックマイクで叫んだ。
いよいよドラムのサウンドチェックがスタートして、鬼のような怒涛のレコーディングが開始した。
ひぐっつあんは言われるまま何度もキックドラムを踏み続けた・・・。
文字通り・・・何度も・・・何度も・・・。
ほぼ半日・・・ひぐっつあんはキックドラムを踏み続けた・・・。
