皆様こんばんわ。
青年宣伝マンでございます。
「酒は飲んでも飲まれるな」。
誰が言ったか存じませんが明らかに名言です。昨日の中年宣伝マンを目の当たりにすれば、誰だってそう思うはずでございます。
前々回の更新時に予告いたしましたとおり、「
ロード・オブ・ウォー」宣伝関係者の打ち上げでの、中年宣伝マンの暴走ぶりの一部始終をお送りいたします。
12/13(金)18:30~12/14(土)4:00にまで至る合計9時間30分のドラマです。
それではどうぞ。
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■18:30(宴会開始まで、あと2時間)
弊社社長&宣伝プロデューサー氏らとの会議のため、早くも弊社に現れた中年宣伝マン。しかし明らかに様子がおかしい。問いただすと、すでにワインを4杯飲んでいる事が判明。うっすらゴキゲンなご様子で弊社の社員に絡み出す。
■19:08(宴会開始まで、あと1時間22分)
宣伝プロデューサー氏が遅れているようだ。そろそろ誰も構ってくれなくなってきて退屈そう。するとケータイもってるくせに弊社の電話を使って仕事の電話を掛け始める。人の会社なのにおそろしく長電話。
それが終わると何やら弊社の女子社員に大きな荷物が入った紙袋を渡す。そっと聞き耳を立てると「飲み会で無くすとマズイから預かっておいて」。あんなデカイ荷物を無くす可能性があるほど酔うつもりなのだと判明し、ボクの飲み会へのモチベーションは著しく落ち始める。
■19:50(宴会開始まで、あと40分)
宣伝プロデューサー氏が来て会議がスタート。しかし、ものの10分程度で終了。さすが出来る大人の会議は秒殺なのだろう。スッキリした顔でいよいよテンションの上がってきた中年宣伝マン。総勢7名でお店へ向かう。
■19:05(宴会開始まで、あと25分)
お店へ向かう路上。中年宣伝マンはすでに楽しそう。大好きなギャガ宣伝部のU女史についてのトーク。例によって「Uさんはオシャレでカワイイよぉ」と、会うたびに聞かされるいつものセリフ。だがこの思いは果てしない一方通行なのが涙を誘う。
■20:17(宴会開始まで、あと13分)
お店「
和食屋 わびさび」へ到着。先に来ていたU女史/N女史/N子さん/Yさんのギャガさん4名の姿を発見するやとても嬉しそう。
座敷に上がると上座から宣伝プロデューサー、中年宣伝マン、弊社社長の順で着席…と思いきや、弊社社長がボクを中年宣伝マンの隣へと促す。そう、弊社社長は中年宣伝マンの隣席がいかにデンジャラスかを知っているのだ。いや、ボクだって知っている。しばしの駆け引きのすえ、会社組織における上下関係の圧力に負け着席。不甲斐ない一介のサラリーマンである自分を呪うしかない。
ひとまず総勢11名だ。
■20:30(宴会開始)
U女史の音頭とともに打ち上げがスタート。
■20:43(13分経過)
中年宣伝マンが生ビールのジョッキを空ける。誰かが気を利かしてビールを頼もうとすると、それを拒否。ナゼなら中年宣伝マンは痛風なのだ。だからプリン体が満載のビールは最初の一杯だけと決めている。ボクは知ってたが、ほとんどの人は初耳だった様子で、なんだかビミョーに「可哀そう」な雰囲気が漂う。しかし本人は自分の事なのにワレ関せず、張り切って
黒糖焼酎喜界島(きかいじま)を注文。ちなみにアルコール度数は25度。
■21:30(1時間経過)
2杯目の黒糖焼酎喜界島を空ける。いよいよ中年宣伝マンがノリノリに。得意の3大口癖が矢継ぎ早に飛び出す。「言っちゃ悪いですけど」「ハッキリ言って」「一つだけ言わせてください」。そう、何にしろ言いたくてしょうがないのだ。そして聞いて欲しくてしょうがないのだ。
しかし何かと思えば、「一つだけ言わせて下さい。ボクがもっとも似合う色ってじつはピンクなんですよ。ピンクの着こなしには定評があるんですよねぇ」と、心の底からどーでもいいとしか言えない自慢を誇らしげに披露。
しかし賢明なN女史が「あら、そんなイメージないですけどね」と速やかに否定。慌てて反論する中年宣伝マンだが、普段からオシャレにだけは気を遣っているだけにショックは隠せない。見かけによらず、ちょっぴりナイーブで傷付きやすいのが厄介だが、立ち直りも恐ろしく早いので心配はいりません。
そしてU女史が「ウチのYもよくピンク着てるんですよ」と言うと、テーブルの反対側のYさんに熱視線。わざわざデカイ声でYさんに共感の思いを伝える。
■22:08(1時間38分経過)
黒糖焼酎喜界島は早くも3杯目。やおら中年宣伝マンが立ち上がろうとする。その瞬間「な~んだよぉ~青~年~宣伝マ~ン」とボクの背中から臀部へと手を滑らせ、生尻を揉んで去っていくという完全に意味不明のセクハラ。憤るボクをよそにそのままトイレに向かうと思いきや、テーブルの反対側に座るN子さん、Yさんと話し始める。きっとボクらの席で話したい事は、ひととおりぶちまけたのだろう。
■22:05(1時間35分経過)
もはや完全にN子さんとYさんがロックオンされているのが遠目でも分かる。その気の毒な様子を見ながら、宣伝プロデューサー氏らと中年宣伝マンの話で一気に盛り上がる。各自が中年宣伝マン関連ネタを披露。誰の話もウケる。これは各自の話術というよりも、どこの誰が中年宣伝マンの話をしても必ず爆笑が巻き起こるのだ。そういう人なのである。
時折耳を澄ましてみると、N子さんとYさんの空笑いが聞こえてくる。彼らは去年4月にギャガ社へ入社した同期の方々なのだが、こんな目に遭うとは夢にも思っていなかったはず。誰もが通る通過儀礼だと諦めて、辛抱していただきたい。
■22:37(2時間7分経過)
中年宣伝マンがボクの隣席に戻ってくる。開口一番「Yさんはピンク好きと言ってもピンク地に花柄とかがいいんだってさ。オレとは違うな」と、ちょっぴり寂しそう。あの熱い共感がもう醒めたというのも驚くが、あれから約30分間、延々とピンクの話をしていたという事の方が恐ろしい。こうなったら「ボクがもっとも似合う色ってじつはピンクなんですよ」という主張は受け入れてあげてもいいような気になってくる。そもそもど-でもいいワケだし。
ここでギャガ社のT氏も合流。総勢12人となる。だいぶ場が暖まってきた。
■22:40(2時間10分経過)
中年宣伝マンと、その奥さんとの結婚に至る経緯に話が及ぶ。
何を隠そう中年宣伝マンの奥さんは、すこぶる美人なのだ。自分では否定するのだが、「美人だ」と言ったのは他ならぬ本人なのだからタチが悪い。
多少困ったフリをしながらも話し始める中年宣伝マン。全員が聞く姿勢。
「いや、じつは高校時代の同級生なんだよぉ~。で、高3のときに付き合ったの。まぁ、大学に入ってから一回別れちゃうんだけど」と、ここまではよかったが、「あっ、ちなみに男女の仲になったのは高校時代ですけどね」と、早くも余計な事まで赤裸々に告白。
「で、大学に入ってから別れたんだけどさぁ~、もうイキナリだからアタマに来ちゃってさ~、ボクのそのときのテーマ曲は
石川ひとみの『まちぶせ』ですよぉ」。
ん?意味が分からなかったので尋ねると、「彼女の最寄の駅でさぁ、悔しいから待ち伏せしてやったんだよぉ!」。それって…「まぁ、今風に言うとストーカーだよね。ハシリですよ、ストーカーの。ちょっと早すぎたね」。もはや絶句あるのみだ。
数時間後、まんまと改札から彼女が出てきたところに仁王立ちし、「話がしたいって言ったワケよ。そしたらその後ろに彼女のお姉ちゃんがいてさぁ、『妹はもうあなたになんか用はない』とかってヒドイ事を言うワケよ!」。
あぁ~それで火に油を注がれたんだろうなぁと誰もが予想した刹那、「だからさ~ら~にアタマ来ちゃってさぁ!」と拍子抜けするほど予想通り。だが賢い彼女はそのスキに逃亡。自宅に逃げ込んだのだが、「ん?当然追いかけたよ。だって納得できないじゃん。それで家の前に居座ってやったワケ」。もはや彼女の気持ちを思うといたたまれない展開だが、聞いてる分には面白くて仕方がないのも事実だ。
「そんでゴミ捨て場の水色のポリバケツに座ってさぁ、『出てこーい!』ってずーっと叫んでたの」。ナゼ近所の人が通報しないのか疑問だが、その答えはすぐに分かった。「そしたら彼女じゃなくて、彼女のお父さんが出てきちゃってさぁ」。ダハハ!最悪だ!殴られろ!
「で、お父さんに『どうしても彼女と話がしたいんです』って訴えたらさぁ、熱意が通じたのか『分かった勝手にしろ』って言ってくれたワケ」。ナゼだ…?「それでも彼女は出てこなくて、またお姉ちゃんが現れたのね。そんで聞くの。『なんで妹がそんなに良いの?女の子なんて他にもいっぱいいるでしょ?』『いや、とにかく本人と話がさせて欲しいんです』『何でよ。何でそんなに話したいの?』『いや、それは本人に伝えたいんです』『私が聞くから。言ってみて。何?何なのよ?』」。
その場にいた誰もが引き込まれ一瞬の静寂。すると中年宣伝マンがポツリと「やっぱここからは言えない」。もちろんそんな事は許されるワケもなく、全員の非難轟々を受けて観念したのか、ひときわ小さな声でボソッと。
「いやぁー、あの~、何ていうか…、交換日記を返して欲しかったんだよね」。
ダハハ!交換日記って!つまり若かりし頃の中年宣伝マンが、別れた彼女に何時間もストーキング行為を及んでいた理由は、ただ単に交換日記を返して欲しかっただけなのである。
しかしその後、この彼女と復縁し、結婚。こんな中年宣伝マンを受け入れた奥さんは立派としか言いようがない。その人物像への果てしない幻想が膨らむ。
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飲み会はまさに「中年宣伝マン祭り」の様相を呈してきました。しかしまだ終わりません。さらなる続きはまた次回にお送りいたします。
押忍。
■「ロード・オブ・ウォー」12/14(土)からの続映が決定!詳しくは前回の更新記事をご参照下さい(コチラ)