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ようやく現在に追いついてきましたので、これから1つずつ行きます。
このコンサートは、日本楽劇協会主催のコンサートでした。 和谷泰扶のハーモニカは、以前にも申し上げましたが、まさに名人芸で、1度でもその音色と音楽性、そしてその超絶技巧を聞いた人は、ハーモニカという楽器の概念が覆されることでしょう。それほど素晴らしいハーモニカ奏者です。 今までは、彼のソロが多かったのですが、今回はぐっと趣向が変わり、チェロ、ピアノとのトリオによるコンサートとなりました。 曲目は、まずモーツァルトのトリオ。これは、「ホルン五重奏曲K.407」を原曲とし、ホルンパートをハーモニカが、ヴァイオリン、ヴィオラ×2、チェロのパートをチェロとピアノが担うという形で演奏されました。次はフランスのバロック作曲家マラン・マレの「ラ・フォリア」。このメロディーはコレッリやヴィヴァルディの曲でも有名です。そしてシューマンのファンタジーステュック作品73。この曲はピアノと3種類の楽器(クラリネット、ヴァイオリン、チェロ)との組み合わせで演奏される曲で、それをハーモニカで弾いたのですが、素晴らしい演奏でした。そして後半の最初に演奏されたのが、ガーシュインの「ラプソディー・イン・ブルー」。もともといろいろなヴァージョンがある曲ですが、主にピアノのソロパートをハーモニカが担当していました。冒頭の有名なクラリネットのグリッサンドに始まり、ハーモニカという楽器の限界に挑戦したような凄まじいアンサンブルでした。 それから山田耕作の作品から3曲、さらにはピアソラのタンゴから3曲。 そうそう、チェロは菊地知也、ピアノは荒尾岳児ですが、2人とも素晴らしいテクニックにアンサンブルの技術の高さを見せてくれました。
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by hikari-kozuki
| 2012-04-19 18:19
| Concert
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毎日真面目に書いています。
3月2日(金)中目黒GTプラザホール「花・春の訪れ コンサート」 ピアノ2台のコンサートにアートのパフォーマンスを実演して見せるというコンサートでした。アートの実演もなかなか面白いものではありましたが、普通のコンサートに慣れている私にとっては、やはりどうしても気が散ってしまう感じになってしまいます。しかし、クラシックのコンサートもいつも同じやり方ばかりではなく、変化を求めていろいろな可能性を探すのは非常に大切なことと思います。曲に合わせて実際のパフォーマンスを見せるのではなく、曲のイメージにあった絵などをスライドで見せていく、というようなやり方だったら音楽の邪魔にはならないと思いますが、どうでしょうか?なお、このコンサートには青山女声合唱団の前のピアニスト、小森光紗さんが出演されたので、青女のメンバーと一緒に応援に行きました。演奏は良かったと思いますが、曲によって完成度がだいぶ異なるのがちょっと気になりました。 3月17日(土)東部フレンドホール オペラ「ルチア」「愛の妙薬」 1月の「ボエーム」の時にも書きましたが、これも江東オペラの公演で、江東オペラハイライトシリーズ第8回というものでした。タイトルは”ドニゼッティの悲劇と喜劇”。まさにドニゼッティのオペラの中でも悲劇と喜劇を代表するようなオペラです。この2本が同時に上演するのはちょっと考えられませんが、ハイライトということで、すべてのキャストを換えての上演でした。私は「ルチア」の方しか見なかったのですが、「ボエーム」のマルチェッロの山口邦明がエンリーコ、ロドルフォの土師雅人がエドガルドで、役どころは友人から敵同士に変わりましたが、なかなか良いコンビです。山口邦明はボエームの時にも褒めましたが、このエンリーコ役はさらに良かったと思います。あまり深いポジションに下げ過ぎず、ベルカントオペラの節度を守りながら淡々と美声を聞かせるやり方は大成功だったかも知れません。 「愛の妙薬」の方はちょっとしか聞いていませんが、アディーナの栗林瑛利子は、良く鳴る美声を響かせていました。今度はちゃんと聞いてみたいと思います。 3月23日(金)日暮里サニーホール 「愛の妙薬」 これは荒川オペラシリーズの一環で、私も何度か行ったことがあります。荒川にしても江東にしても行政の理解が大きいのでしょうが、下町方面は頑張っているようですね。何にしても定期的にオペラが上演されるということは、オペラ歌手にとっても1番大切なことです。世知辛い世の中ですが、ぜひこれからも頑張って欲しいものです。この公演も友人の笹倉直也がドゥルカマーラ役で出演しました。彼の声はベルコーレ・タイプだと思っていましたが、ドゥルカマーラもなかなか良かったと思います。早口のアリアも頑張っていました!
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by hikari-kozuki
| 2012-04-18 15:19
| Opera&Concert
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実はこの原稿、PCの操作を誤って、2度も消してしまったのです。すっかりめげてしまったのですが、頑張って3度目に挑戦です。
2月3日(金)北とぴあさくらホール「西本智実&ロイヤルメトロポリタン管」 ロイヤルチェンバーオーケストラを母体とするこのロイヤルメトロポリタン管弦楽団は、編成の大きな曲を演奏するために作られたオケです。いろいろなところで活動していますが、西本智実とは相性が良く、毎年のように演奏旅行を行っています。当日のプログラムは、まずショパンの小品を集めてオーケストレーションしたバレエ「ラ・シルフィード」から抜粋。この曲はロシアではショピニアーナと言われて親しまれています。次にショパンのピアノ協奏曲第1番。ソリストはイケメンピアニストの近藤嘉宏でした。メインはベートーヴェンの交響曲第7番、ベトシチ。演奏内容に関しては、本番が全席完売でGPしか見られなかったため、書くことが出来ませんが、さすが西本さん、凄い人気です。 2月5日(日)文京シビック大ホール「リヒトクライス第18回演奏会」 リヒトクライスとは、六男等でもお世話になっている小野敏夫さんが代表を務め、鈴木茂明さんが指導する合唱団が一堂に集まって定期的に演奏会をしている合唱団ですが、最大の特徴は、高田三郎の作品だけを演奏するということです。当日のプログラムは、「雛の春秋」「心の四季」「待降節と降誕節の典礼聖歌」「争いと平和」というもの。ほとんどのメンバーがほとんどの曲を暗譜で歌っているので、完成度は非常に高く、発声も揃っていて、いつも感心させられています。当日もとても良かったのですが、小野さんが所要で出られなかったため残念でした。 2月8日(水)渋谷区文化総合センター大和田さくらホール バロック・オペラ「プラテー」 フランスのバロックオペラ作曲家ラモーの「プラテー」は、日本では滅多に上演されることはありませんが、なかなかの名作として知られています。この公演は、ジョイ・バレエストゥーディオ主催の公演で、バレエとオペラを一体化させたような公演でした。古楽器のオーケストラによる392Hzというヴェルサイユ・ピッチ採用されたり、かなり本格的な公演となりました。ジュピテル役の麻野玄蔵君から誘われていったのですが、かなり演技もさせられて大変そうでしたが、若いキャストの皆さん、頑張っていたと思います。特にプラテー役の武井基治君の印象は強烈でした。声も演技も。きっとこの公演は彼があっての公演だったのでしょう。日本の若い歌手でもいろいろな個性の人が出て来て素晴らしいことだと思います。 2月11日(土)大泉学園ゆめりあホール 「フィガロの結婚」 友人のバリトン歌手笹倉直也君から誘われて行ったのですが、次の演奏会があったので、3幕の始めまでしか見ることが出来ませんでした。後から聞いた話ですが、ほとんどのキャストが素人だったそうで、びっくりしました。声的には素人さんかな?と思う人もいましたが、皆さん、伸び伸びと演技していて、とても良かったと思います。なおこの公演を主催するミューズ・アンサンブルの代表の景山裕美さんは、大学時代の同級生で、同じ卓球部でマネージャーをしてもらっていた方です。彼女は伯爵夫人を歌ったのですが、いつまでも若々しくて感動しました。 2月11日(土)横浜みなとみらいホール「東京海上フィルハーモニックオーケストラ定期演奏会」 名前の通り東京海上日動のオーケストラですが、180名の団員を抱える大きな楽団です。プログラムは、ホルストの「惑星」から”木星”。チャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」、ドヴォルザークの「交響曲第9番”新世界より”」という非常にオーソドックスなナンバーでした。あの大きなみなとみらい大ホールが満席だったので驚きましたが、演奏もかなり本格的でした。指揮は、高橋敦、ヴァイオリン・ソロは磯絵里子。プログラムに曲目ごとに舞台が地図になっていて、誰がどこにいるか一目瞭然で、しかも楽器の写真まで載っているので、初めてクラシックのコンサートを見る人にとっては、とても親切で良かったと思います。
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by hikari-kozuki
| 2012-04-17 13:10
| Opera&Concert
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昨日は1月のオペラを1つ書き残してしまいましたので、今日はそれを。
1月29日(日)江東区文化センター大ホール 江東オペラ「ラ・ボエーム」 この江東オペラのシリーズも最近はかなり行くようになりましたが、年に3回も4回もオペラを上演するというのは素晴らしいことです。私が行くようになったのはバリトンの山口邦明が出るようになってからですが、当日もマルチェッロを歌うということで、東陽町まで出かけていきました。この役はアリアこそないものの、2重唱、4重唱で聞かせるところも多く、バリトンにとってはなかなか美味しい役と言えます。彼にしては割と軽めに当てていたような気がしますが、素晴らしい声で響いていました。ぜひ二期会の本公演でも聞いてみたいものですが、二期会の関係者の方々、ぜひ如何でしょうか?イタリアの本物の声を求め続けてきた彼ですが、今が脂が乗って最高の時期だと思いますよ! ロドルフォは江東オペラ代表の土師雅人。リリコ・レッジェーロのロドルフォ役は彼の声にぴったりですし、アクートがとても強いので、上のCの音も良かったと思います。あとはミミに沖山周子、ムゼッタに高山由美、ショナールに東原貞彦、ショナールに飯田裕之というメンバー。声的にも演技的にも粒が揃った公演だったと思います。 この江東オペラは3月にもルチアがありましたので、それも後日書きます。
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by hikari-kozuki
| 2012-04-13 17:54
| Opera
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真面目に書いていますよ!
1月11日(水)池袋あうろすぽっと「Ken Katayamaチャリティーコンサート」 サブタイトルとして”1000人の祈りプロジェクト”と名付けられたコンサートで、東日本大震災の被災者の方々へのチャリティーコンサートでした。Ken Katayamaとは、大学時代の先輩のテノール歌手片山賢吉郎氏のことですが、彼から直接依頼を受け、このコンサートに参加することにしました。また私が指導をしている青山女声合唱団の有志のメンバーにも一緒に参加してもらいました。彼が作曲した「祈り」という曲を歌ったのですが、多くの児童合唱団のメンバーも参加し、コンサートは非常に盛り上がりました。なお、2月21日(土)には東洋英和女学院の大講堂で同曲のレコーディングも行われ、5月くらいには発売される予定です。 1月14日(土)武蔵野音大ベートーヴェンホール「ヘンゼルとグレーテル」(フンパーディンク作曲) このオペラは、武蔵野音大の付属江古田音楽教室主催の公演で出演の歌手たちだけでなく、合唱、オケ、練習ピアノまで、すべて生徒たちが手作りで舞台を造り上げるというものです。演出は往年の名プリマドンナ大谷冽子先生で、もう90歳を超えているはずですが、まだまだお元気な様子でした。指揮は、大学の指揮科の淳教授の前田淳で、彼は大学時代、ホルン専攻で私の同級生でした。オペラそのものの完成度も高く、びっくりさせられましたが、子供たちが舞台狭しと飛び跳ねる様子は非常に微笑ましいものでした。私事で恐縮ですが、私の9歳と4歳の娘も同校の音楽教室に通っているので、一緒に見たのですが、最後まで静かにしていたので、子供にとっても面白かったようです。上の子は何度か演奏会にも連れていっていますが、下の子は実質的なコンサートのデビューとなりました。 1月22日(日)杉並公会堂大ホール「☆の王子さま定期演奏会」 このオーケストラや、筑波大の付属高校の卒業生が中心になって発足したアマチュアのオーケストラで、曲目はメンデルスゾーンの「美しいメルジーネの物語」と「交響曲第2番”讃歌”」でした。”讃歌”の合唱団は、「合唱団☆の王子さま」で、こちらは早稲田大の混声合唱団とOBが中心になって編成されたものです。さすがに大学生が中心なので、オケも合唱も若々しく、非常に好感が持てました。特に合唱団の方は、やはり若い人たちの声は、声の張りが違うな!と痛感させられました。そんな中、私の友人の大竹茂好氏、正木豪氏は、飛び抜けておじさんなのにテノールのメンバーとして、この合唱団に参加し、一生懸命歌っていました。 1月28日(土)文京シビックホール大ホール「ロイヤルチェンバーオーケストラ定演”大ミサ曲”」 大ミサ曲とは、言うまでもなく、”ハ短調(c-moll)”ミサのことですが、モーツァルトの宗教音楽の中でも”レクイエム(k.626)”と並び重要な作品です。合唱は、NAOコーラスグループ。弊社の大切なお客様でもある合唱指導者の近藤直子先生が教えるいくつかの合唱団による合同合唱団でした。指揮は音楽監督の堤俊作、ソリストは、澤江衣里、小泉詠子、古橋郷平、井口達。澤江、古橋、井口の3名は最近のロイヤルの定演でもお馴染みですが、初めて出演してもらったメッツォ・ソプラノの小泉詠子の張りがあって伸びのある声に驚かされました。 演奏の方は、手前味噌で恐縮ですが、とても良かったと思います。また、いつものようにこのプログラムノーツも私が執筆しました。
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by hikari-kozuki
| 2012-04-12 17:07
| Opera&Concert
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![]() 【筆者のプロフィール】 上月光 (KOZUKI,Hikari) 株式会社ラテーザ代表取締役社長。音楽評論家。青山女声合唱団団長、指導者。六本木男声合唱団倶楽部バリトンメンバー。ロイヤルチェンバーオーケストラ相談役、評議員。武蔵野音楽大学声楽科卒業。バリトン。趣味ゴルフ、スポーツ観戦等。熱狂的なACミランのファン(ミラニスタ) 【リンク】 六本木男声合唱団倶楽部 株式会社ラテーザ ピアニスト一世オフィシャルサイト 加圧トレーニングジムスイートアズ カテゴリ
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