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3月3日(土)ウィーン国立歌劇場「マノン」
今シーズンのウィーン国立歌劇場の中でも最大の話題となっていましたのが、この「マノン」の新演出です。何と言ってもアンナ・ネトレプコ&ロベルト・アラーニャというオペラ界の2大スーパースターの華麗なる共演は、世界中から注目を集めていました。そのプレミエ初日の公演を見たわけですが、当然のことながら裏マーケット市場では大変な高値で取引が行われ、当日も劇場の廻りにはチケットを求める人たちで溢れていました。

当夜のステージは、良くも悪くもネトレプコのためのオペラという感じでした。このマノンという役、最初から最後までほぼ出ずっぱりで、アリアは4つもあり、男を魅了するような容姿や抜群の演技力も必要とされるかなりの難役です。アンドレイ・セルバンの演出も、まずマノン役にネトレプコありきで作ったプロダクションだと思われます。ここまでやらせるのか?と思うようなシーン、衣装もありましたが、若く美しい奔放な娘の雰囲気は良く出ていました。そして、全聴衆の心を掴んでいたようです。さて歌の方ですが、もともと彼女は天から授かった美声や人並みはずれた響く声を持っているわけではありません。しかもフランス語のイントネーションもアラーニャに比べるとかなり劣っています。しかし、抜群のテクニックやアクート、低音から高音まで安定したフォームを持っているので、素晴らしい歌手というのは間違いありません。そして、何よりスターのオーラが出ていて、常にスポットライトが当たっていると思わせるほどです。決してこの人気に驕ることなく、大歌手への道を着実に歩んで欲しいものです。

さてアラーニャです。昨年12月のスカラ座の「アイーダ」の2日目の公演では、1幕冒頭の「清きアイーダ」のアリアの後、天井桟敷数名からの強烈なブーイングを受け、怒って帰ってしまうという暴挙に出て、オペラ界に激震が走りました。しかも、セカンドキャストのアントレッロ・パロンビが都合よく舞台袖にいてジーンズ姿で続きを歌ったため、パロンビの後援者たちがブーイングを仕込んだ説も流れました。私もNEWS番組の映像を見ましたが、劇場中からのブーイングという感じではなく、数名のガレリエの声の響く客達という感じでしたし、アラーニャのアリアの出来自体もそんなに悪い感じではなかったので、何故アラーニャが帰ってしまったのか、理解できません。前置きが長くなりましたが、このデ・グリュー役、ゲオルギューとのDVDも出ているように、得意の役なので、さすがに上手いものでした。まず他の出演者と比べ圧倒的にフランス語が上手い(当たり前ですが)。そして、ラダメスのようなスピントな声を必要する役ではないので、彼には合っていますし、無理も感じさせません。ただし、全盛時の声の輝きや独特の甘いフレージングという点ではややもの足りず、ここ数年の彼の声という感じです。

デ・グリュー役のバス、アイン・アンガー、レスコー役のバリトン、アドリアン・エレード等も健闘していました。指揮のド・ビリーもオケ全体を掌握し、まとまりのあるオペラに仕上げていました。ウィーン響だけでなく、ウィーンフィルの方からも信頼が厚いようです。
by hikari-kozuki | 2007-04-02 12:59 | Opera | Comments(2)
Commented by ポポロ at 2007-04-02 15:41 x
「マノン」の舞台映像があります。
Commented by hikari-kozuki at 2007-04-03 11:23
2幕冒頭シーンですね。ネトレプコの女優のようなスタイルと演技力に驚かされ、アラーニャが昔のクーラのように上半身裸を見せたのでびっくりしました。
それにしても、youtube凄いですね。
将来的にはレーヴェルが要らなくなってしまうのでは?
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