エキサイトブログ ホーム | ブログトップ | サイトマップ
フローリアン・プライ バリトンリサイタル 11月10日(金)
フローリアン・プライ。偉大なるバリトン歌手、ヘルマン・プライの息子で、亡き父の後を継ぎ、バリトン歌手として活動し、バード・ウルラッハ秋の音楽祭の芸術監督としても頑張っています。ミュンヘンを始めとして、各地でオペラに歌曲にコンサートにと活躍していますが、オペラは父親と同じ魔笛のパパゲーノやコジ・ファン・トゥッテのグリエルモ等を得意としています。容姿は母親に似たようで長身痩躯、顔もほっそりとしてますが、目元が父親に似ています。
さて、この度彼は、シューベルトの傑作「冬の旅」を引っさげて来日し、各地を廻りましたが、伴奏者として連れてきたのが、これも偉大な父を持つリコ・グルダ。言うまでもなく父親は孤高のピアニスト、フリードリヒ・グルダです。

プライの声は父親よりもやや高めで、声域で言うとハイ・バリトンでしょうか。偉大な父親のあの声そのものが色気を感じさせるという美声や痺れるようなフレージングはあまり感じられませんが、音楽は良く掘り下げられ、非常にノーブルな印象でした。また、音程はいつもぶら下がっていた父親よりもいいでしょうし、テクニックも持っています。ただ、やはり不世出のバリトンだった父親に比べるとどうしても小粒と言う感はぬぐえません。次回は「冬の旅」ではなく、もうちょっと明るく華やかなシューマンの「詩人の恋」などを聞いてみたいものです。グルダのピアノは、正確で音楽性も豊かで、今度はソロやコンチェルトも聞いてみたいものです。また、彼らはヨーロッパでもいつも一緒にコンサートをしているだけあって息はぴったりです。とても良いコンサートでした。

最後になりますが、このコンサートは諏訪湖畔のホテル、諏訪湖ホテルの立派なロビーで行われましたが、ここのホテルのオーナーで片倉興産の社長でもある、片倉康行さんが主催されたコンサートでした。片倉さんは、熱狂的なクラシックファンでとても深い造詣をお持ちですが、年に4回ほどのペースでこのロビーコンサートを開かれています。ご自分のポケットマネーでやられているようですが、驚くようなビッグネームも登場しますので、今後も期待したいものです。ご興味のある方は、下記URLをどうぞ。
http://www.suwakohotel.co.jp/cons.htm#18
by hikari-kozuki | 2006-11-22 21:11 | Comments(0)
<< ポリオ撲滅 チャリティーコンサ... お詫び >>






Copyright © 1997-2004 Excite Japan Co., Ltd. All Rights Reserved.
免責事項 - ヘルプ - エキサイトをスタ-トペ-ジに | BB.excite | Woman.excite | エキサイト ホーム