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第1回高松国際ピアノコンクール その8
さあいよいよファイナリストも6人目、最後の胡志龍氏の登場です。
5人目のパヴェル・ギントフ氏があまりに圧巻なステージだったので、まだざわざわと会場に余韻と残った状況で胡氏が登場しました。彼はファイナリスト6人の中で最年長の30歳、人が良さそうで優しそうなルックスはとても好感が持てます。
無難に「屋島」を弾き終え、さあ彼の選んだ曲はかのチャイコフスキーの1番です。このあまりにもメジャーであまりにいろいろな人に弾きつくされて名曲をコンクールの審査曲に選ぶというのはどうなのでしょうか?チャイコフスキーコンクールではないのですから。また曲も長く、ギントフ氏の弾いたリストの2番全部とチャイコフスキーの1番の1楽章が同じ約20分くらいです。少なくとも有利に働くことはなさそうに思えるのですが。

さて彼の演奏ですが、私はとても良かったと思います。スケールが非常に大きく、壮大なチャイコフスキーの1番でした。正々堂々直球勝負の正統派の演奏で、私は好感が持てました。審査の席で彼の演奏はミスタッチが目立ったというご意見がありましたが、確かにそうかもしれません。しかし彼のミスタッチと言うのは音が飛んだ時や速いパッセージというありがちなものではなく、7音や8音による和音の中の1つ2つの音が違っているというものばかりでした。どうしてこのようなことが起きるのかは分かりませんが、その意味で大変はもったいなかったと思います。もしかしたらこの曲を弾いたのはだいぶ前のことで、今回は本選まで残るとは思っておらず、この曲のさらい方がやや甘かったのかも知れません。

さて、とにもかくにもファイナリスト6名の演奏が無事に終了しました。
3次審査の時点でレヴェルの高さは十分に認識していましたが、やはり本選は凄かった。ロマン派の作曲たちの有名な協奏曲の競演でしかも同じ曲が1つもなく、当日のお客さんはこんな素晴らしいコンクールに立ち会えて幸せだったと思います。

いよいよ別室にて審査が始まりました。

<続く>
by hikari-kozuki | 2006-04-10 16:54 | Comments(0)
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