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セミラーミデについて
cavallinoさんから次のようなコメントがありましたので、今日はこの話題で。

”マイヤーベーアに「セミラーミデ」ってあるんですか!?イタリア人なのにフランス語オペラが多い作曲家ですが、セミラーミデは何語なのでしょうね。気になります。”

まず”セミラーミデ(Semiramide)”とは、イタリア語です。
マイヤベーアはフランス語のオペラが多いですが、サリエリにイタリアで勉強するように言われ、初期にはイタリア語のオペラを幾つも書いています。
このマイヤベーアの”セミラーミデ”の正式な題名は、”Semiramide riconsciuta”と言い、”認められたセミラーミデ”というような意味になります。

さて、このriconsciuta(発音は、リコンシュータ)ですが、パッと思いつくのはやはり”Europa riconsciuta”です。2004年12月7日にスカラ座が3年間の修復工事を終え、シーズンのオープニングを飾った演目、これがサリエリの”Europa riconsciuta”で、日本語では”認められたエウローパ”というような意味になります。
このオペラは、1778年にスカラ座がこけら落としをした時の作品をムーティが初めて復活上演させたのです。ムーティが主役に抜擢したダムラウ、ランカトーレ、キューマイアー、バルチェッローナという4人の女性陣は今後10年、20年世界のオペラ界を背負っていく逸材揃いで、それはそれは感動したものです。(詳しくは、モーストリークラシック、2005年3月号の”世界の歌劇場案内”に書きましたので、物持ちの良い方は、ぜひ再度読んでください)

すっかり脱線してしまいましたが、”セミラーミデ”とは、”セミラミス”のことで、古代アッシリア王国の伝説の女王の名前です。バビロンの空中庭園を造った人です。ということで、”セミラミス”はギリシア語でしょうね。
オペラファンの方たちはご存知でしょうが、通常、”セミラーミデ”といえば、ロッシーニですよね?しかし、この題材は作曲家たちに数多く取り上げられていて、ざっと挙げても、グルック、ヴィヴァルディ、ガルッピ、パイジェッロ、サリエリ、チマローザ、レスピーギと凄いメンバーが並びます。作曲家にとって、よほど魅力的な話だったのでしょう。ちなみに、ロッシーニの同作品は、1823年初演ですが、マイヤベーアのものは、1819年が初演なので、先輩格にあたります。

なお、このマイヤベーアですが、イタリア人ではなく、ユダヤ系のドイツ人です。ジャコモというプッチーニと同じ名前はまさしくイタリア人のものですが、本名はヤコブ・マイヤー・ベーアといいます。1791年生まれなので、モーツァルトが亡くなった年に生まれ、主にパリで活躍をした作曲家です。
by hikari-kozuki | 2006-02-22 17:59 | Comments(5)
Commented by Cavallino at 2006-02-23 00:53 x
上月さん!!なにげないコメントに、こんなに素晴らしい解説ありがとうございました!(涙)今びっくりしてものの本を見たら、最初に書いたのもドイツオペラなんだそうですね。イメージが変わりました。
Commented by hikari-kozuki at 2006-02-23 20:21
いいえ、とんでもありません。
それにしてもサリエリの当時の音楽家たちに与えた影響と言うものは計り知れないものがあります。映画”アマデウス”ではすっかり悪人になってしまっていましたが...。また、音楽家としてもモーツァルトがサリエリの音楽をバカにしてピアノを弾くシーンがありましたが、「認められたヨーロッパ」など、音楽的にもなかなか素晴らしい作品でしたよ。ちょっとレチタティーヴォが長すぎり感じがしましたが、それが当時の一般的な様式だったのでしょう。
Commented by Cavallino at 2006-02-24 01:02 x
そういえばバルトリが「サリエリ・アルバム」を出していますね。昔は珍しい作品のCDや上演には知らない演奏家の名が並んでいましたが、最近はメジャーな人が発掘に挑戦してくれるようになった気がします。やはり初めて接する作品は良い演奏で聴きたいですよね。
Commented by hikari-kozuki at 2006-02-24 17:34
そうですか!それは聞いたことがありませんね。でもバロックオペラのスペシャリストとしてますます活躍して欲しいものです。それにしてもサリエリのころのオペラの難しさっていったら半端なものではありません。特にアジリタのテクニックはロッシーニよりも必要とされるでしょう。
Commented by Cavallino at 2006-02-25 00:04 x
当時の歌手の技巧と、その即興を受けて立つ奏者たちの実力がいかに素晴らしかったかが想像できますね。出張前のお忙しい時に、コメントありがとうございました!
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