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ミュンヘンのオペラハウス事情2
前回は州立か国立かという問題ばかりになってしまいました。
今日はもう少し具体的に劇場の話をしましょう。

厳密に言うと、実は、バイエルン国立歌劇場というのはあくまでオペラの団体であって、
劇場のことではありません。
メインの劇場はナツィオナル・テアター(Nationaltheater)といいますが、通常はこの劇場のことを指して、バイエルン国立歌劇場と言います。
この劇場は、1818年にバイエルン王国の宮廷歌劇場に建設されましたが、火事や第二次世界大戦の空襲で全焼、全壊してしまい、現在の劇場は1963年に再建されました。
ワグナーやR.シュトラウスの数々の作品を初演し、錚々たる指揮者が音楽監督を勤め、輝かしい歴史を誇ります。現在の劇場は2,100席で、平土間の上に1層のバルコン席(Balkon)、その上に3層のラング(Rang)、更にそのという1層のガレリエ(Galerie)という天井桟敷席、という壮麗な馬蹄形になっています。また、現在の音楽監督はズビン・メータが勤め、モーツァルト、ワグナー、R.シュトラウスの3人の作品をレパートリーの柱として、9月から7月31日までほぼ毎日公演が行われます。

また、バイエルン国立歌劇場はこのナツィオナル劇場の他に、2つの劇場を持っています。1つはクヴィリエ劇場(Cuvillies-Theater)というロココスタイル美しい劇場です。1753年以来の歴史を持ち、壮麗なロココ様式による美しいインテリアは見るだけでも十分に価値があるでしょう。1781年にモーツァルトの「イドメネオ」の初演が行われました。座席数は約500席です。
もう1つは、プリンツレゲンテン劇場(Prinzregententheater)で、バイロイト祝祭劇場を模して作られ、階段状の客席だけによるアンフィテアター様式による1,300席の劇場です。1901年に「ニュールンベルクのマイスタージンガー」でこけら落としがされました。

また、この劇場の他にもゲルトナープラッツ劇場(Staatstheater am Gartnerplatz)というオペレッタの拠点もあります。
他には、レジデンツ(王宮)内にあるなるヘラクレスザール。1,270席のホールで、バイエルン放送交響楽団の本拠地です。
また、ガスタイクという文化センターは、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地で、1985年に出来た近代的な建物です。全部で4つのホールを持つ巨大な複合施設ですが、その中のフィルハーモニーと呼ばれる1番大きなホールは、約2,400席の近代的なホールです。

いずれにしてもミュンヘンは、ベルリンと並んでドイツを代表する、いえヨーロッパを代表する音楽都市と言えるでしょう。
by hikari-kozuki | 2005-07-29 16:38 | Comments(0)
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