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カップッチッリ死去
偉大なるヴェルディ・バリトン、ピエロ・カップッチッリがさる7月12日に生まれ故郷のトリエステで死去しました。1ヶ月くらいの闘病生活のあと、ひっそりと亡くなったそうです。

カップッチッリは、ブルゾン、ヌッチよりも少し前のヴェルディ・バリトンとして一世を風靡し、スカラ座の看板バリトンとして長く活躍しました。
特に、「シモン・ボッカネグラ」のシモン、「オテロ」のイアーゴ、「マクベス」のタイトルロール、「ドン・カルロ」のロドリーゴなど、深い心理描写が必要となる役をやらせたら並ぶものがない存在として君臨しました。良く鳴るブリランテな声、豊かな響き、非常に強いアクートなどが有名でしたが、私がもっとも強く印象に残っているのは、驚異的なそのブレッシングの長さです。通常の一流バリトン歌手の優に倍はあろうかというようなブレッシングの長さは、まさに奇跡と呼べるほどで、しかもセーブしているという感じがまったくなく、遠くまで朗々と通る声で!来日公演の時にロドリーゴのアリアで腰を抜かしたことを今でも良く覚えています。

合掌。
by hikari-kozuki | 2005-07-14 18:22 | Comments(0)
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