エキサイトブログ ホーム | ブログトップ | サイトマップ
2012年8月 第2回
さて今日は、2012年のザルツブルク音楽祭で目玉の1つであった、ボエームです。

8月13日(月) 祝祭大劇場「ボエーム」
指揮:ダニエーレ・ガッティ
演出:ダミアーノ・ミキエレット
ミミ(ソプラノ):アンナ・ネトレプコ
ロドルフォ(テノール):ピョートル・ベツァーラ
ムゼッタ(ソプラノ):ニーノ・マチャイーゼ
マルチェッロ(バリトン):マッシモ・カヴァレッティ
コッリーネ(バス):カルロ・コロンバーラ

言うまでもなくザルツブルクでも絶大な人気を誇るネトレプコのミミが注目を浴びました。出産以降ドンドン太ってしまって、このまま行ったらどうなってしまうんだろう、と心配していましたが、幾らかのダイエットには成功したようで、重病の貧乏なお針子さんには見えないまでも、お客さんの涙を誘うには十分でした。やや暗めの押し出しの強い美声やテクニックは痩せても太っても健在です。ベツァーラ、マチャイーゼ、カヴァレッティら共演の歌手陣も良かったと思います。

しかし、私が1番感心したのは演出のダミアーノ・ミキエレットです。1975年生まれですから、まだ30代の新進気鋭のイタリア人演出家で、ここ数年の活躍は目覚ましいものがあります。2011年の新国立劇場の「コジ・ファン・トゥッテ」が話題になりましたので、日本人でも知っている人は多いかも知れませんね。

舞台は原作と同じパリ、ただ時代を現代に移しました。このような時代設定は特に珍しくもありませんが、奇を衒うことなく、直球勝負でも細部に渡ってセンスが光るような舞台となりました。屋根裏の若者たちは非常にファッショナブルでお洒落な服装で、ベツァーラはジョニー・デップ風。確かに現代のパリジャンたちは貧乏でもこのくらいの格好はするでしょう。

2幕のカルチェラタンは、背景を大きな現代のパリの地図が覆い、パリの建物の模型がカフェの椅子代わりになっています。3幕の居酒屋の前のシーンは、パリ近郊の高速道路の出入り口付近の工事現場です。そこに深夜営業の立ち飲みのスタンドがあって、現代の寂しい風景としては秀逸でした。今でも脳裏に焼き付いています。これからのミキエレットの活躍が楽しみです!

さてさて、こんなペースで書いていてはいつまで経っても現在に追いつきませんね。
もっと簡単に書いていくようにします!!
by hikari-kozuki | 2013-01-31 15:02 | Opera | Comments(0)
<< ヴァチカン国際音楽祭 TV放映 2012年8月 第1回 >>






Copyright © 1997-2004 Excite Japan Co., Ltd. All Rights Reserved.
免責事項 - ヘルプ - エキサイトをスタ-トペ-ジに | BB.excite | Woman.excite | エキサイト ホーム