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2012年8月 第1回
新年明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。

昨年7月までで途切れていたオペラ日記、再開させて頂きます。
早く現在に追いつかないと。

8月はザルツブルクの出張が重なってしまい、朝、ウィーンから成田へ帰国したオーストリア航空に再び乗ってザルツブルクへ戻るという強行スケジュールでしたので、日本にはあまりいることが出来ませんでした。

8月9日(木)アレーナ・ディ・ヴェローナ「アイーダ」(ヴェルディ作曲)
指揮:マルコ・アルミリアート
アイーダ:ルクレシア・ガルシア
アムネリス:エカテリーナ・ゼメンチュク
ラダメス:ヴァルテル・フラッカーロ
アモナズロ:アンブロージョ・マエストリ

この日は私の51回目の誕生日。音楽祭シーズンの最盛期であるため、日本にいることは滅多にありませんが、誕生日に素晴らしいスペッターコロ(スペクタクル)が見られるのは幸せなにかも知れません。

8月11日(土)ザルツブルク音楽祭フェルゼンライトシューレ「魔笛」(モーツァルト作曲)
指揮:ニコラウス・アーノンクール
演出:ジェンス=ダニエル・ヘルツォーク
ザラストロ:ゲオルク・ゼッペンフェルト
タミーノ:ベルナルド・リヒター
パミーナ:ユリア・クライター
夜の女王:マンディー・フレドリッヒ
パパゲーノ:マルクス・ウェルバ

今年のザルツブルク音楽祭はチューリヒ音楽祭を一流歌劇場に育てあげた敏腕プロデューサー、アレクサンダー・ペレイラの最初のシーズンとなりました。世界中の一流指揮者、歌手、オーケストラ、演出家が一堂に集められ、カラヤン時代に戻ったような豪華さでした。ここ数年、スポンサーの数も増え好調だったザルツブルク音楽祭ですが、さらに観客数は増え史上最高の利益をあげたようです。
 
この「魔笛」ですが、ザルツブルク音楽祭ではもうオペラは振らないと言っていたアーノンクールをペレイラが引っ張り出し、さすがの存在感を示してくれました。ピリオド楽器を中心にして透明感の高いハーモニー、フォルテとピアノの極端な対比、テンポはかなり遅めですが、美しくスケールの大きな「魔笛」を見た印象で、歌手陣も上々の出来でした。

しかし、演出はガッカリでした。舞台は病院で、ザラストロたちは白衣を着て聴診器をぶらさげています。そして、ザラストロの部下たちは研修生のようです。夜の女王の3人の侍女たちも冒頭、看護婦の服装をしていたので、大学病院の中で2つに分かれた権力争いだったのかも知れません。ザラストロも何だか怪しげで、パミーナを狙って風でもあり、ラストシーンも、夜の女王たちが地獄に落ちていくのではなく、ザラストロのペンダントのようなものを夜の女王と取り合って幕、という演出でした。要するにザラストロも悪い人なのでしょう。さらに最悪だったのは3人の童子たちが禿げヅラを被らされ、老人のようになっていたことです。3人の清らかなハーモニーもあの演出では.....。今年限りにして欲しい演出です。

簡単にすませるつもりでしたが長くなってしまったので、他の演目はまた後日。
by hikari-kozuki | 2013-01-23 17:41 | Opera&Concert | Comments(0)
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