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7月23日(土)津田ホール「夢遊病の女」
津田ホールでオペラ?最初に聞いた時に驚きましたが、演奏会形式で伴奏はピアノと聞き、納得しました。舞台の後方に30名ちょっとで2列の合唱団、上手奥にピアノ、上手手前に指揮者、そして、舞台前方に6名のソリストたちと譜面台という並びでした。そして驚いたのは、舞台後方の反響板の中央部に映し出された字幕です。スクリーンなどはまったくなく、普通の備え付けの反響板に見えるところに字幕が映し出されるのですが、非常に読みやすく、クリアーでキレイなのです。プロジェクターから投影されていると思いますが、あんなにキレイならスクリーンは要らないかも知れません。

さて「夢遊病の女」ですが、ベッリーニの作品の中では圧倒的に「ノルマ」が有名で上演回数も多いでしょう。「カプレーティとモンテッキ」「清教徒」「テンダのベアトリーチェ」などと並び時々上演される、というのがこの「夢遊病の女」です。ストーリーは主役の夢遊病の娘が眠ったまま細い橋を渡るという荒唐無稽にもほどがある内容ですが、スイスを舞台とした牧歌劇です。音楽は素晴らしいのですが、アミーナとリーザという2人の卓越した技術を持つコロラトゥーラ・ソプラノが必要なのと、エルヴィーノというハイCの上の超高音が必要となるテノールがいないとオペラにならないので、なかなか上演回数に恵まれないのでしょう。しかし、アリアや合唱などの旋律の美しさはベッリーニのオペラの中でも特筆すべきオペラと言えます。
私もこのオペラを見るのは2003年のウィーン国立歌劇場以来のような気がします。この時はとにかくステファニア・ボンファデッリが全盛期で、完璧なテクニックに容姿の美しさで1人で観客を魅了していました。最近はまったく彼女の話を聞かなくなってしまいましたが、どうしたのでしょうか。音声障害になってしまったのは知っていますが、そのあと復活したはずだったのですが。やはりコロラトゥーラは難しいのですね。グルベローヴァやデヴィアは特別の中の特別なのでしょう。

さて、話がすっかり横に逸れてしまいました。当日のキャストは、主役のアミーナに平井香織、ライヴァルのリーザに村瀬美和、エルヴィーノの青柳明、ロドルフォにバリトンの折河宏治というメンバー。不勉強で申し訳ありませんが、ほとんど見たことがないメンバーながら、まず平井香織さんは素晴らしいソプラノでした。コロラトゥーラにしては少し太く当てすぎかな?という箇所もありましたが、アジリタのテクニック、高音から中低音域までムラのない声、音量的にも申し分ない立派な声でした。プログラムのプロフィールを見るとR.シュトラウスやワグナーを多く歌っているようですが、ベルカント・オペラも十分に行ける感じでしたが。今度はもう少し大きなホールでコンサート形式ではないちゃんとした演技付きのオペラを見てみたいものです。
テノールの青柳明さんはある意味で驚愕させられました。まず良い面は、とにかく上が強く、ハイCよりも上の音でもさほどムリなく出すことが出来ます。レッジェーロのテノールにしては音量も十分で、最後の方でもまだまだ大丈夫そうでしたので、発声も悪くないのかも知れません。しかし、あまりに棒声で、抑揚がなく、浅いポジションでアペルトに当たりすぎている感じです。あと、曲の最初のフレーズのところの音程が悪く、いつもふらついてしまうのはなぜでしょうか?きっと持っている素質は大きいのだと思いますが、あの歌い方では素人にも素人くさく見えてしまうと思います。
by hikari-kozuki | 2011-07-26 17:45 | Opera | Comments(0)
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