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4月18日メトロポリタン歌劇場「オリー伯爵」
このブログのタイトルはオペラ日記なのに、しばらくオペラのことを書いていなかったので、今日は先月のNYのMETで見たオリー伯爵を。G/Wのライブビューイングでも上演されたようなので、そちらを見た方もいらっしゃることでしょう。

「オリー伯爵」はロッシーニの作品ですが、オペラ創作の最晩年にパリで書いたフランス語のオペラです。世界的にも上演機会は少なく、METでも初演だったようです。ロッシーニの傑作オペラの1つ「ランスへの旅」はシャルル10世の戴冠式のために書かれたオペラだったので、初演後お蔵入りになっていました。しかし、その出来栄えに自信を持っていたロッシーニは、このままではあまりにもったいないと思い、音楽の一部をそのまま「オリー伯爵」に流用したのです。特に1幕では、半分くらいが「ランスへの旅」の音楽が使われている感じです。今となっては、「ランスへの旅」の方が遥かに上演回数も多いので、「オリー伯爵」は初めて見た私も聞きなれたメロディーやアンサンブルが多く、お馴染みのオペラのような不思議な感覚でした。

演出は、新進気鋭のバートレット・シェールでしたが、舞台上に芝居小屋を設置し、劇中劇のようなステージでした。歌手はテノールに人気沸騰中のファン・ディエゴ・フローレス、ソプラノにディアナ・ダムラウというコンビで、ベルカント・オペラのジャンルでは現在、世界最高の組み合わせと言えるでしょう。そしてメッツォ・ソプラノには、世界中で大活躍しているジョイス・ディドナートという最強の組み合わせ!これでオペラが素晴らしくないはずがありません。3人の歌はひたすらに素晴らしいものでしたが、私が感心したのは、フローレスの演技力です。もともと演技は達者な方でしたが、このオペラではインチキ占い師、伯爵、尼僧と七変化するのですが、聴衆を爆笑の渦に巻き込んでいました。
by hikari-kozuki | 2011-05-31 16:11 | Opera | Comments(0)
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