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ザルツブルク音楽祭2009 第2回
13日間にも渡って六男パリ&ボルドー公演で留守をしておりまして、またも間が開いてしまいました。こんなペースで書いていると来年のザルツブルク音楽祭のスケジュールが発表になってしまいますので、頑張って思い出し、書いていこうと思います。

まずは、8月15日新演出の「コジ・ファン・トゥッテ」です。会場はモーツァルトハウス(旧祝祭小劇場)。
演出はザルツブルクのエース演出家とも言うべきクラウス・グートで、「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」に続き、これで彼の”ダ・ポンテ三部作”は完結したことになりました。

舞台は現代。森の中の白い別荘風の豪邸で、幕を追うごとに樹木が育って行き、2幕になると家の中にまで樹が生えてきてしまいます。「ドン・ジョヴァンニ」も森の中の出来事だったので、一貫性も持たせたのかも知れません。

アルフォンゾは老哲学者ではなく、悪魔の役で、登場人物を操ります。デスピーナは女中というよりもフィオルディリージとドラベッラの家に住む若い娘の役で、金髪のロッカーになったり、ダンスを踊ったり飛び跳ねたりと舞台狭しと大活躍。フェッランドとグリエルモは、ほとんど変装などせず、壁にかけてあるアフリカ風の仮面をちょっと付けたりする程度で、変装などしなくてもこの男女の愛は脆く弱いもの、という演出だったのでしょうか。

歌手陣は女性3名が素晴らしかったです。フィオルディリージが人気急上昇中のスウェーデン人ミア・パーソン、ドラベッラがNY生まれのメッツォ・ソプラノイザベル・レオナルド、デスピーナには、フランス人のパトリシア・プティボンというメンバー。パーソンとレオナルドの姉妹は、声や歌唱力が抜群なだけでなく、容姿端麗で演技も上手く、特にレオナルドの方は女優と言ってもおかしくないほどの美しさです。一方、フェッランドはフィンランド人テノールのトピ・レティプー、グリエルモは地元オーストリア人バリトンのフロリアン・ベーシュで、この2人も良かったと思います。レティプーは1幕のアリアで高音が少しだけこすれてしまったので、軽いブーイングを浴びてしまいましたが、充分にザルツブルク音楽祭でモーツァルトを歌う資格のある歌手でした。唯一不満だったのが、アルフォンゾ役のボー・スコウフス。この6人のソリストの中では圧倒的なビッグネームですが、声がまったく響いてこないのです。私の席(前から5列目の左サイド)の問題かとも思いましたが、他の5人の声は充分に良く聞こえるので席の問題ではないでしょう。1幕冒頭1~3番の男声3人による掛け合いでは、もしかしたら風邪をひいているのか音声障害かと思ったくらいですが、最後までそのままで歌いきってしまいました。私はブーイングが出ないのが不思議なくらいでしたが、きっとあれが今のスコウフスなのでしょう。だとすれば、これからはリート歌手としての活躍を期待するしかありません。歌は上手いし、長身に甘いマスクで表現力や演技力もあるので、実に惜しいです。

オケのウィーンフィルはもちろん素晴らしく、世界最高峰のモーツァルトが存分に楽しめました。指揮のアダム・フィッシャーもなかなか良かったと思います。
by hikari-kozuki | 2009-10-28 19:06 | Opera | Comments(0)
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