『自遊人』連載のお祭り取材で高知県室戸市を訪れた椎名さん。
「高知といえばカツオ!カツオカツオカツオ!」と鼻息荒く、
晩飯は魚のうまい居酒屋「蘭萬」に直行した。
一日一麺の椎名さんだが、昼にうどんを食べていたため、
夕食はすっかりごはんモード。
いつものように生ビールをぐびぐび飲み干したあとは
「活きのいい刺身」と「ごはん」という、
魚のうまい土地での最強タッグを思い描いていた。
が、しかし、そこは麺食いの椎名さん。
「この“長芋そうめん”ってやつを食ってみるか」
と、目ざとく発見。さっそく注文。
すると、出てきた麺を見てびっくり。

てっきり長芋を練りこんだそうめんかと思いきや、
なんと、めんつゆに浸った細切りの長芋が登場したのだった。

太さといい、長さといい、
まさに長芋そうめんの名に恥じない長々たる容姿。
ひと口すすった椎名さんは
「!!……!!……!!」と、
愉悦の表情を浮かべ、しばし黙々とすすっていた。
「さすがに歯ごたえはないけれど、
そもそもそうめんだし、
食感と喉ごしは長芋ならではの素晴らしさ。
う~ん、麺甲本戦に
間に合わなかったのがまったく惜しい。
この長芋そうめんなら、亜麺準麺扱いではなく、
正規の強豪麺と対等に渡り合える
実力があるんだけどなァ……」
あまりにも見事な麺っぷりに、お店の人に作り方を聞いたところ
刺身のツマを作る機械を使うのだそうです。
アイデアですね。いやはや、参りました。
(レポート:
海仁)