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単独世界一周ヨットレース「5-OCEANS(5オーシャンズ)」にspirit of yukoh号に乗り込み、日本人初のクラスⅠにてチャレンジする海洋冒険家、白石康次郎の公式(オフィシャル)ブログページです。
by kojiro_shiraishi
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時間調整LT11:00を12:00にする。
LT12:30 UTC20:13 日本時間:2月7日 05:13
緯度:51-50,9S 経度:117-44,4W
天候:P(スコール) 風:北7kt 気圧:1019hp 気温:9℃ コース:80度 艇速:7,5kt
今日はガストが多く風が変動し、少々走りにくい。
風もヘッドウインドだ。
しかし、何とかコースを維持できている。
波も悪くない。
早くゲートを通過して、少し南下したい。
マキシー(セーリングソフト)の判断も常に変化する。
気象予報が毎回大きく違ってくる。
それによって、東へ進め いや、南下しろと、毎回コースが違ってくる。
まぁ、なるべくいつもフレッシュな情報を元にコースを決めていこうと思う。
今日の夜には最後のアイスゲートを通過しそうだ。
今回、このアイスゲートにはずいぶん悩まされた。
まだ皆さんにアイスゲートについて説明していなかったように思う。
アイスゲートは、レースの安全のため設けられたもので、船は必ずここを通過しなければならない。
フリーマントルからケープホーンの直線は南極点を通る。
つまり、地球の反対側にあるわけだ。(ぜひ地球儀を見て欲しい)
もっとも近道は南極すれすれに走ることだ。
しかし、それではあまりにも危険なため、氷山に当たらないように設けられた。
昔はアイスゲートが無く、無理に南下し突っ込んで事故があいつだ事を教訓にしている。
ゲートは南緯52度で ゲート1経度160W~145W ゲート2 経度115~100W。
この二つの経度の間で、必ず一度、南緯52Sの北に上がらなければならない。
これがルールである。
今回、このアイスゲートの真上に高気圧が居座った。
ベルナールはその前に通過。
僕がもっとも悪いタイミングだった。
アイスゲートを無視できればもっと南へ下るなりコースを変えられたのだが残念である。
よって、ユーコーは高気圧とお付き合いするほか無かったのである。
この高気圧によってベルナールとは1000マイル離された。
前回のレグ46日分以上、この一つの高気圧によって差がついたわけである。
天候のすごさ、レースの厳しさを痛感した。
それも、今日の通過で終わる。
次の難関はケープホーン越えである。
皆さんに念じてもらって、風のいいタイミングで通過したいものだ。
今朝、心を落ち着かせていると、ふと、この事を、思い出た。
「身に余る 重荷車を引きながら 急がぬ牛は つまずかづして」を、
もう一度、肝に銘じている。
康次郎
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