LT12:23 UTC23:23 日本時間31日08:23
緯度:52-00,6S 経度:159-17、0W
天候:C 風:NE 10kt 気圧:1025hp 気温:11℃ コース:143度 艇速:10kt
風、来る!
もう3時間も吹き続けている。
これは本物の風だろう。
少しアップウインドでうねりは前からだが、止まっているよりもましである。
久しぶりのセーリングで、少々緊張している。
毎日100マイル走るのが精一杯であったが、これからはゴールに近づいてくれるだろう。
今日の朝、めざましテレビの前の番組、『めざにゅ~』に生出演した。
結構長い間、キャスターの方と話をした。
そこで、はっと気づいた!
私にはこのレースでもう一つ大切な勤めがあった。
レースはさることながら、こうやって自然の中で、夢に向かってもがいているさまを、
皆様にお届けすることである。
これはとても大切な使命であった。
この「めざにゅ~」は朝の4時からやっている。
夜中仕事をしている人や、朝早くから仕事をしている人が見ている。
当然スタッフも早朝から頑張っている。
そして僕は24時間戦っている。
いわば同志たちが見ている番組だ。
私の尊敬するキャプテンクックも、詳細な記憶を残している。
その記録によって新たな発見や、将来につながる夢や希望をもたらしてくれるのだ。
記録をとることは大変である。
特に私たちのようなシングルハンドセーラーにとっては、大きな負担だ。
しかし、船長としてしっかり記録は残さなければならない。
自分だけの夢ではない、みんなの夢も乗っているのだと、改めて思い起こした。
ベルナールに突き放されて、イラついている場合ではない。
「めざましテレビ」のディレクターが、映像が来ないと、うなされているらしい。
これからは写真もさることながら、映像も送るように努力をしよう。
日本のTV局だけではなく、主催者や世界の子供たちの夢につながってくれれば、
お安い御用である。
今日の生放送で、私がもう一つの大切な成すべき事を再認識した。
反省。
康次郎
写真:白石康次郎(撮影:CANON EOS KISS デジタルX)