白石康次郎 spirit of yukoh ブログ
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白石康次郎 spirit of yukoh ブログ
spirit of yukoh
単独世界一周ヨットレース「5-OCEANS(5オーシャンズ)」にspirit of yukoh号に乗り込み、日本人初のクラスⅠにてチャレンジする海洋冒険家、白石康次郎の公式(オフィシャル)ブログページです。
by kojiro_shiraishi
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夏休み
夏休みの思いで

娘の夏休に家族で富士山に登ってきました。
女房が小学校4年生の時、家族で富士山に登ったことがあり、素晴らしい思い出として残っているようで、ぜひ4年生になった娘にも思い出づくりをさせてあげたいということでこの企画が持ち上がりました。
女房も娘も体力的に難しいと思いましたが、ぜひ思ったことをやって欲しいので私も覚悟を決め、全力でサポートしました。
前半は調子よく登っていましたが八合目付近から娘がバテ始めます。
休み休み、一歩一歩必死に登っていきました。娘はクラスでも小さいほうです。体力的に優れているほうではありません。女房の励ましで必死に登り続けます。
そして、なんと9時間かけてようやく念願の山頂にたどり着きました。
早朝に出発したのですがもう夕方です。
食事をとりすぐに下山開始。しかし、今度は女房の足が持ちません。
下山8合目付近から股関節、足の筋肉が激しく痛み出します。
あたりはすっかり暗くなってきます。
私が休憩のたびにマッサージを施しながら女房も必死です。
まさかのために用意したヘッドランプが役に立ちまた。
私も富士山に何度か登っていますが、こんなに時間がかかったのは初めてです。
娘は頭痛と疲れで疲労困憊です。
気力も体力も奪われ、まだまだ先が長い道のりを、どれだけ途方もなく思えたでしょう。
下山6合目付近で娘は気分が悪くなり状態が悪化してきます。
もう限界とみて作戦変更、前に家族全員の荷物が入ったザック、後ろに娘をおんぶして下山しました。
たった一個のヘッドランプの明かりを頼りに女房は足の痛みに耐え、娘は頭痛と眠気に耐え、私はザックと娘をおぶる手のしぶれに耐えながら長い道のりを下山しました。
五合目に着いたのは夜の9時を回っていました。富士山近くのホテルを朝4時に起床し自宅帰ったのが夜の00時を回っていたように思います。
女房はしきりに今回の計画に無理があった事、山でどうしようもできなかったこと、娘に辛い思いをさせてしまったこと、そして、私に負担をかけたことを涙を浮かべながら、帰りの車で話していました。
確かに、登山の常識から言わせると、十分な体力があったのか、ちゃんと体調を整えたのか、富士山をなめていませんでしたか?と言われればその通りなのです。
でも、僕は女房や娘の思うようにやらせたかったのです。
説明するのが難しいのですが私の中では命に係わること、人様に大きな迷惑をかけてはいけません。が、そのほか僕でカバーできることであれば、好きにやらしたかったというのが本音です。当然こうなることは察していました。よって、真夏ですがもし動けなくたった用にダウンジャケットやヘッドランプなど装備していったのです。
女房や娘は相当に辛い思いをしたでしょう。女房に至っては自分の計画がうまくいかず、しかも自分が動けず負担になり、さらに娘に辛い思いをさせてしまった。どれだけ辛く恥ずかしかったかと思います。
娘も最初は富士山なんかと簡単に思っていたはずです。
私は富士山がどんなものかいっさい話しませんでした。
娘はやってみると頭は痛くなる、足は痛くなる、眠気と寒さ、途方なく続く登山道。あたりは暗くなり、不安で無力などうしようもない自分を体験したと思います。
相当つらかったでしょう。
私も同じような経験を何度も味わってきました。
でも、僕はこれで良かったと思います。
こういうことは、教えられないのです。
体験するものなのです。
女房は背中に娘をおぶり、前に家族全員の重たいザックを持って歩いた僕に申し訳ないとしきりに言っておりました。確かに、ザックが肩に食い込み、眠る娘を落とさないように背負うのは大変でした。今でも少し手はしびれています。
体は痛み苦しいのですが、でも、ここだけの話、僕の心は幸せでした。
なんたって家族が全員力を出し合って己を尽くしているのですから。
翌日、女房は全身筋肉痛、娘は何事もなかったようにケロッとしています。
でも、娘は生涯忘れられない経験をしたと思います。もう、富士山を登る人を軽く見たり馬鹿にしないでしょう。
わかってほしいのは、五合目まで登った人は五合目を登った人の悪口は言わないのです。山を登ったことがない人が五合目の悪口を言うのです。頂上まで登った人は頂上に登った人の悪口は言わないのです。五合目しか登らなかった人が頂上に登った人の悪口を言うのです。
何でも体験してみないとわからないものです。
その体験をさせてあげたかったのが僕の本音です。
家族にとって本当にいい夏休みでした。
康次郎

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by kojiro_shiraishi | 2014-08-15 10:39 | Comments(1)
Commented by 市川美佐枝 at 2015-04-25 21:42 x
感動的に読ませていただきました。


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