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単独世界一周ヨットレース「5-OCEANS(5オーシャンズ)」にspirit of yukoh号に乗り込み、日本人初のクラスⅠにてチャレンジする海洋冒険家、白石康次郎の公式(オフィシャル)ブログページです。
by kojiro_shiraishi
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「冒険家の魂」
先日、とある講演会に行きました。
30歳前後の若者たちです。
「植村直己さんをご存知ですか?」と、聞いたところ全員知らなかったのです。
ショックでした。
これも時代の流れでしょうか。
植村直己:昭和16年兵庫県城崎郡日高町上郷に生まれ、世界を代表する冒険家。
日本人として初めてエベレストに登り、世界で初めて五大陸最高峰を極める。
国民栄誉賞、バラーインスポーツ賞をはじめ数々の賞を受賞
実は私の師匠である多田雄幸は植村さんと友人でした。
歳は師匠より植村さんの方が下でしたが、師匠が尊敬していました。
もちろん私もそうです。
新宿のゴールデン街で良く植村さんの話を聞かせてくれました。
植村さんが北極点に一人犬ぞりで冒険していた時、ワクワクして見ていたものです。
当時は北極もグリーランドも未開の土地で地図がありませんでした。
実は師匠の多田さんは北極冒険の時、無線局「オーロラベース」の隊員として行っております。
植村さんと多田さんは友人でしたが全く別のタイプでした。
植村さんんは寡黙で実直。静かな中にものすごく強いものを持っております。
多田さんは天才で芸術肌でした。明るく社交的でどこにも染まらず雲のような人です。
形は違いますが求めているものは一緒でした。
私もそうです。植村さんや多田さんに遠くおよばずタイプも違いますが、求めているものは一緒なのです。
植村さんが北極の冒険に出ているとき、2回白熊に襲われています。
一回目はテントをぐちゃぐちゃにされ死ぬ思いだったそうです。
二回目は見事に仕留めました。
その時の白熊の爪を植村さんが多田さんに贈っています。
そういえば多田さんが良く自慢していました。
その爪をもって多田さんが第一回世界一周レースで優勝するのです。
多田さんが亡くなり形見分けの時、その爪を植村さんの奥様に渡しました。
「これは康ちゃんが持っていなさい」
そう言って静かに僕に手渡してくれました。
嬉しかったです。
それから僕はその爪をもって世界3周しています。
この、植村直己が獲った爪は冒険家の魂です。
今、私の手元に預かっておりますが、いずれは次の冒険家に引き継いでもらいたいと思います。
若者よ、もっと冒険しよう!!
康次郎



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