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単独世界一周ヨットレース「5-OCEANS(5オーシャンズ)」にspirit of yukoh号に乗り込み、日本人初のクラスⅠにてチャレンジする海洋冒険家、白石康次郎の公式(オフィシャル)ブログページです。
by kojiro_shiraishi
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アスレチック
子供たちは春休みである。
娘を連れてアスレチックに行ってきた。
ここのアスレチックは大変大きく山の中にあるので気に入っている。
施設も古く、いいクッションも無く、どこか危なげでハラハラするところが好きである。
実は、そんなところが子供は大好きなのだ。
春休みともあって子供たちで大にぎわい。
みんな、各アスレチックを泥だらけで楽しんでいた。
うちの娘も泥だらけ。でも、一つ一つのアトラクションをクリアーするたびに、自信を付けていく。
私はもちろん手を一切出さない。
一度、力足りず2m近くの壁を降りられず、あえなく落下!
下でうずくまって泣いていた。
足を冷やしながら意気消沈していたが、落ち着いたところで私が正しい壁の降り方、ロープの握り方を伝授。
その後は、自分でこのアトラクションは出来る、できないの判断をして、夢中になって遊んでいだ。
いま、子供が泥だらけになっている姿を見ることが無くなった。
とてもさみしい気がする。
でも、ここの子供たちでひとりゲームをやっている子供は一人もいない。
どの子も夢中になって頑張っている。垂直に近い滑り台は大人気で、自然とそこにはルールができ、自分のタイミングで滑っていたようである。
必死にロープに食い下がり、よじ登っている子供たちの姿を見ていると、強く大人の責任感を感じる。
大人はこう言う「ゲームばっかりやっていないで、外で遊びなさい」と。
子供の声を代弁して言おう。「どこで遊べばいいんだよ。公園は野球禁止。面白かった遊具は全部取り払われ、つまらない物ばかり。川や池にはフェンスを張られ近づくなと言い。つまらん!」
これではゲームでもやるしかしょうがないのではないか。臨海学校も無くなっている。
これらは決して子供達の希望で無くなったのではない。
大人の責任を取りたくない、こと流れ主義によるものである。
確かに、池で亡くなったお子さんや、遊具で大けがしたお子さんは本当にお気の毒である。一人の親として察するに余りある。
問題はその原因の考え方だ。
司法はフェンスを張らなかった業者が悪いという。危険な遊具を作った業者が悪いという。
本当にそうだろうか?
私の考えは違う。
それが危険だと判断できなかった事に一番の原因が存在する。
そしてその危険に対処できなかったことが大きな問題なのである。
物理的な問題にしてしまうと、その危険物を排除しようとする。
そうすれば簡単に危険度は下がるが、子供たちの訓練水準はどんどん下がり、いざとなったとき、予期せぬできごとがあったときに何もできな子供を多く造り出しているのではないか。
日本には台風、地震、津波、火山による自然現象。また今、不安定なアジア情勢など、子供たちの将来は決して安定的なものではない。
少子化問題もあり少数精鋭で人生を歩まなければならない。
私が海洋教育に力を入れるのはこの為である。
海は大きく人間の創りだしたものでは無い。よって予期せぬ出来事の連続だ。
私は子供たちに、嵐に遭わない方法を教えているのではない。嵐の中でも悠然と走れる子供たちを育てていきたいのだ。
訓練には必ずケガや事故がつきものである。どんなに注意を払っても起きてしまうことがある。
幸い今まで大きな事故は無いが、これから無いとも限らないのだ。しかし、誰かが責任をもってやらなければならないと思う。女房にも刑務所に叩き込まれるかもしれないが僕の信じる道なので覚悟してくれと言ったことがあった。
これも私の天命かと感じる。
長くなってしまったが、泥だらけの子供たち、夢中になって遊んでいる子供たちを見ていると何と清々しいことか!
康次郎
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