昨日今日は、なんだかんだ言って雪がうれしい東京。

最近、紅茶が苦手という人にあって、
その理由がおもしろい。

子どもの頃に具合が悪いときに
「 純露 　紅茶味」（なつかしい！）を食べて、さらに気持ちが悪くなり、
それ以来、紅茶は香りもだめなのだそう。
その方、アラフォーですが、数十年もそんな思い出を
引きずるのですから、子ども時代の味覚の記憶というのは
あなどれない。

苦手話とは逆だけど、私の場合は大好物のホットミルク。
こんなに大人になった今でも大好きな飲み物。
喫茶店でも頼んでしまう。
それにはこんな理由が…。

祖父が趣味でバイオリンを弾いていたせいのなのか、
幼い頃に無理矢理バイオリンを習っていた私。

でも全然バイオリンになじめず、
さらには北国で暮らしていたため、
雪の中をバイオリンケースを持って、
先生の家まで行くのがまた辛かった。
まるで昨日みたいな、ふるふると雪が落ちる日は、
むかしは日常のことだった。

ある大雪の日、
やっとのことで先生の家にたどり着くも、
あいにく先生も雪で出先から戻るのがおくれているとのこと。

先生を待つ間に奥さんが出してくれたのが、
熱くて甘いホットミルク。
そのおいしさに「お母さん、これなあに？」と
思わず聞いたような気がする。

といっても小学校就学前のことだから、
自分でかなり脚色しているでしょう。
気がつくと自分はバイオリンを辞めていた。

私は祖父のバイオリンを引き継げなかったけど、
今はいとこの一人がプロのバイオリニストになってくれた。

ホットミルクを飲むたびに、
頭の中に大雪の景色と小さなバイオリンが頭をよぎる。