エキサイトイズム

福岡・高須学さん…名前のない場所

カンディハウスのセミナーの話ばかり続きますが、
やはり気鋭のデザイナー、建築家との話はとてもエキサイティング。

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今週の福岡のゲストスピーカーは高須学さん。
福岡を拠点にしているデザイナー。

レストランとかショップとかの仕事が多い高須さん。
その考え方には「動き」がある。

住宅は個人というクライアントのためのもので
ずっと変わらないまま「ある」こともできる。
けれどもショップやレストランはまるで生き物のようで
その空間はつねに動き続ける。
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お店っていつ閉店してしまうかわからない。
逆に意外な長寿店になるかもしれない。
はたまた期間限定というしばりもあるかもしれない。
高須さんの話からは、
店のデザインというのは住まいの設計の中では
思いもつかない時間軸があることに気づく。

そんな感覚が暮らしの設計に取り入れられる時、
空間には"ずれや余白”が必要で、
名前のない場所がいるのだという。
そんな場所の中で家具や間仕切り的な要素は
長い人生の変化の中で
新しい感動や景色を発見させるものになると
高須さんは話してくれた。

セミナーの資料がないと
なかなか抽象的な話になってしまうけれど、
そんな流れで話は
空間から家具へ移る。
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病院のデザインもする高須さんは
待合室の椅子のデザインの話もしてくれた。

待合室というのはそれぞれが事情を抱えて
他人同士が座る…心理的にはとても難しい場所だ。
さらに待合室の椅子と空間には「順番待ち」という機能しか
求められていなかった。

そこに心地よさや安心を与えるにはどうしたらいいか?
高須さんはそこに「ずれ」を与えるという。
向き合わない安心。視線が合わない良さもある。

椅子に座るというのは、近づくだけではない行為、
ということにも気づいた。
家具って深いよね…。

そんな話から、商業施設でも家でもレストランでも
人が集まる場所のさまざまなあり方に話が広がる。

テーマはいつも同じだし、後半の私からのお題も
変わらない内容。けれども話す相手によって、
その人の持つ経験によって引き出されるものが違う。

セミナーやトークはたびたびやってきたけれど、
この仕事は終わった後もなかなか思いがさめらやなくて、
一度ブログに書かないと
なかなか別の仕事に気持ちを移せない。
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で、今回のパーティでお会いした
福岡のデザイン界のみなさま…すごいです。
レベル高しです。
建築、デザイン、プロダクト、写真、グラフィック…

そしてさまざまな分野の才能とご一緒した懇親会や
屋台でわかったことは…
博多男子にとって焼酎は水、ウィスキーは麦茶、
という事実!
氷も入れず「生(き)」のままグイグイ。
本当にお見それいたしました…(汗)。

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こちらは小金ちゃんの屋台の中。
超プリミティブなキッチンの姿です。


TGD
by kitchen-kokoro | 2014-09-26 20:25 | インテリア、家具 | Comments(0)

キッチンジャ―ナリスト、エディター&ライターとして編集や取材執筆にたずさわる、本間美紀のブログです。キッチン、暮らし、インテリア、住まい、食、デザインをつなぎます。
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