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香港と「ヒッチコック」
大型連休もあと2日で終わりです。お天気がいいですね。みなさま十分楽しんでいますか?

一週間寝込んだ風邪のおかげで大幅に仕事に支障が出てしまい、今年ははじめて伊豆に行かない連休となってしまいました。ということで面白ネタもなく、今日は4月に行った香港を思い出しつつ、飛行機の中でなぜか二度も観た「ヒッチコック」について感想を述べたいと思います。

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香港で泊まったホテルの二日目の朝食です。バイキングだから何でもとれるのですが、飲茶好きの私としては、まず一皿目は饅頭をとらざるを得ない。ひとつはマンゴー味の黄色の餡が入ったもの、もうひとつは中国風味付けの焼き豚が入ったもの。う~ん、美味しい。

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この日は朝から食欲がなく、あまり欲張らなかったのですが、いくらお腹がいっぱいでも、締めはこれですね。細めの麺とあっさりしながらコクのある汁は、鳥の肉団子と中国菜と絶妙の相性。ああ、朝から幸せ……

さて、そろそろ「ヒッチッコック」の話をしましょう。飛行機の中ですから、画面の迫力がいまいちだったのですが―

正直怖くなかった。ヒッチコックと言えば、50年代~60年代にに大ヒットした「裏窓」「北北西に進路を取れ」「鳥」「サイコ」など、ほとんど観ました。決してホラーではなく、人間の深層心理にぐぃっと食い込むような、背筋がぞっとするような作品が多いですね。

とくに「サイコ」は、実に何回観たかわかりませんが(テレビでの再放送が多かったので)、最後の場面になると、必ず画面から目をそらしてしまうほど、私って実は怖がりなんです(笑)。

映画は、その「サイコ」がどのようにできたかという話ですが、ジャネット・リンに扮するスカーレット・ヨハンソンがヒッチコック自身に演出の手ほどきを受けるシーン、すごいですね。おそらく、あの場面スカーレットは演技していないと思います。本当にあのような恐怖を感じたのだと思いますね。

ヒッチコックは、怖い映画を作った人にしては、たいへんにユーモアのある人でした。映画の検閲(censor)で、まさか主人公がヌードになるんじゃないでしょうね?と聞かれ、このように応えます。

She won't be nude, she'll be wearing a shower cap.
(ヌードにはなりませんよ。シャワーキャップは被ってますから)

大の金髪女優好きでも知られ、お気に入りだったグレース・ケリーがモナコにお嫁に行ってしまったときには、本当に心からがっかりしたそうです。彼女はダイヤモンドのように、綺麗で気品に満ちていましたから。

この映画は、ヒッチコック映画というよりは、実は奥さんアルマとの二人三脚の愛の歴史を描いたものなんですね。アルマは夫を影で支えながらも、自分も脚本家として努力していた。当時のキャリアウーマンです。

つねに夫の栄光の陰に隠れている不満や、自分自身の老いに対する不安、アルマ役のヘレン・ミレンが実に巧みに演じています。そのような妻とヒッチコックの間にはさまざまな葛藤がありましたが、ヒッチコックは妻にこう言います。

I will never find a Hitchcock blonde as beautiful as you.
(君が最高の「ヒッチコックブロンド」だよ!)

やっぱり、最後は美しき夫婦愛なんだなあ……

映画が円満過ぎて物足りなかった方は、ぜひ過去のモノクロヒッチコック映画をご覧くださいね。

とくに「サイコ」を観たあとでは、みなさんも、以下の台詞のようになりますよ!

I think I'll never have a shower again.
(私、一生シャワーには入れないわ!)

では、残りの連休を楽しんでお過ごしください!


(注:2010年10月よりコメントは承認制にしています。すぐにお返事できないこともありますが、感想、ご意見など遠慮なくお送りください)
関連サイト:
ジャパンタイムズブッククラブ 「働く女性の英語術」特集ページ

by kerigarbo | 2013-05-05 09:52 | Comments(0)
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