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今日のテーマは、「ザ・インタープリター」より

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(写真)アムステルダムのチューリップ(岩田亮子さん提供)


タイトルに惹かれて観て来ました。通訳者が主役になる映画なんてめずらしいですから。

本当に借り切って撮影したといわれる国連会議室の通訳ブースを見て、同時通訳者をしていた頃を想いだしました。会議の直前、ブースに入ってヘッドフォンをつける瞬間は怖くもあり、適度の緊張感でゾクゾクしたものです。朝がいかに早かろうと、Ladies and gentlemen…と始まった瞬間、眠気も吹っ飛んでしまいます。

会議の始まった後は、ブースの中は戦争状態で、直前に飛び込んでくる原稿にアタフタしたこともありましたっけ。マイクをオフにするのを忘れて「ああ疲れた・・・」なんて言っちゃったことも。通訳者は女性が多いので、たまたまブースにいた3人の通訳者が皆お腹が大きくて、クライアントの爆笑を買ったこともありました。(胎教が会議で流れる英語だなんて、いいのかな、悪いのかな??)

この映画、家政婦ならず通訳は見た、いや聞いた?というお話。国連通訳者シルヴィア(ニコール・キッドマン)が、シークレットサービス捜査官ケラー(ショーン・ペン)に偶然耳にした重大事項を打ち明けますが、真実ではないと否定されてしまいます。You think I’m making it up?(私が作り話をしてるとでも言うの?)と憤慨するシルヴィア。make it upは、話をでっち上げるという意味。

更に、彼女の過去が気になって不信を拭えないケラーは、次のように言います。

Your profession is playing with words.(君らの職業は言葉遊びをすることだろ?)

ちょっと失礼な発言ですが、肉体的にも精神的にもストレスを強いられる通訳者にとって唯一の醍醐味は、言葉を駆使して世の中をも動かせることかも。ただし、シルヴィアが警告するように、”gone”を”dead”と訳し間違えたら国家間の紛争が起きちゃう可能性があるのですから、守秘義務も含めて大変な仕事だとつくづく思います。

さて、前回掲載したチューリップの写真、畑ではなく、チューリップで有名なKeukenhof公園だったんだそうです。訂正して、お詫びに別のチューリップの写真を掲載させていただきました。岩田さん、ありがとう!
by kerigarbo | 2005-05-28 15:47 | Comments(2)
Commented by seed at 2005-05-28 16:55 x
私も先日見に行ってきました。
ところどころ字幕をみたのですが、interpreter が全編を通じて「通訳」となっていたのが気になりました。字数の問題ではないような気がしますが…。
映画館で風邪をもらってしまったのか、翌日から39度を出して寝込んでいました。keri先生もお忙しそうですが、ご自愛ください。
Commented by kerigarbo at 2005-05-28 20:30
さっそくコメントありがとうございます。そうなんです。「通訳」を「通訳者」と呼ぶべきだと過去先輩たちが口をすっぱくして言ってきたことですが、なかなか浸透しないようですね。映画は一般の人が相手ですので、字幕翻訳者もその点を考慮して、「通訳」としたのではないかと思います。

忙しいのをご心配いただきありがとうございます。seedさんも早く風邪治してくださいね。
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