庭シリーズ。
露の地と書いて、露地。
茶庭のことです。
この露地は
室内から眺める庭ではなく、
茶事(茶会)で、茶室とともに、用いる、
茶の湯の舞台。
苔や植える樹木や
石の位置にも決まりがあります。
もともとここを建てた人は
裏千家流のお茶を嗜んでおり
茶室は裏千家の又隠(ゆういん)の写し。
露地も裏千家流に造られていましたが、
荒れていた庭を整えるにあたり
表千家の職方、上羽造園さんにお願いし
蹲踞まわりは、
表千家流に改修しました。
でも茶事、茶会で使ったのは
ほんの数回。
改修する意味がなかった……。
四畳半の茶室、
大正時代に建仁寺の管長だった黙雷和尚の揮毫による
「松庵」という扁額がかかっています。
余談ですが、
新島八重も親交があり、
この黙雷和尚から「安名」という法名を授かったのだという。
■■■
そんな由緒ある茶室の屋根の上で
まや(猫)が、
ひなたぼっこをしていることは
ここだけの話。
こういうのも、ここだけの話。
茶室への入口はふたつあり
ひとつは、にじり口。
もうひとつはいちばん上の写真、
障子の部分、貴人口といいます。
長方形の2本の石の部分は
亭主が、客人たちを
迎え付けるところ。
わかれ路^^
右はにじり口、左は貴人口。
棕櫚縄でくくっている石が、留石(関守石)。
この先はご遠慮くださいの意味。
ということは、この場合は
にじり口から入ってください、という合図になります。
こういう約束ごと、
茶の湯だけでなく
旧い家や、料亭、旅館などでも
使われていたりします。
でも、暗示だから
知らない人にとっては意味をなさない。
留石より、具体的な竹の結界を置いても、
ずんずん庭に入っちゃう見学者が多く、
「この先、ご遠慮ください」の
無粋な立て看板を置くことになった、と、
あるお寺の方が嘆いておられました。
京都暮らしは私に
日本人としてのたしなみを
たくさん教えてくれました。
腰掛け待合から、
玄関を見たところ。
■■■
座敷庭に比べると
石も小さく、地味で上品。
苔にもそれは徹底されていて、
派手な杉苔はふさわしくないと
されています。
何カ所か
最後まで苔が生えない箇所がありました。
夫いわく、銅の樋のせいではないかと。
銅は殺菌作用がありますからね。
以上、露地でした。
露の地と書いて、露地。
茶庭のことです。
この露地は
室内から眺める庭ではなく、
茶事(茶会)で、茶室とともに、用いる、
茶の湯の舞台。
苔や植える樹木や
石の位置にも決まりがあります。
もともとここを建てた人は
裏千家流のお茶を嗜んでおり
茶室は裏千家の又隠(ゆういん)の写し。
露地も裏千家流に造られていましたが、
荒れていた庭を整えるにあたり
表千家の職方、上羽造園さんにお願いし
蹲踞まわりは、
表千家流に改修しました。
でも茶事、茶会で使ったのは
ほんの数回。
改修する意味がなかった……。
四畳半の茶室、
大正時代に建仁寺の管長だった黙雷和尚の揮毫による
「松庵」という扁額がかかっています。
余談ですが、
新島八重も親交があり、
この黙雷和尚から「安名」という法名を授かったのだという。
■■■
そんな由緒ある茶室の屋根の上で
まや(猫)が、
ひなたぼっこをしていることは
ここだけの話。
こういうのも、ここだけの話。
茶室への入口はふたつあり
ひとつは、にじり口。
もうひとつはいちばん上の写真、
障子の部分、貴人口といいます。
長方形の2本の石の部分は
亭主が、客人たちを
迎え付けるところ。
わかれ路^^
右はにじり口、左は貴人口。
棕櫚縄でくくっている石が、留石(関守石)。
この先はご遠慮くださいの意味。
ということは、この場合は
にじり口から入ってください、という合図になります。
こういう約束ごと、
茶の湯だけでなく
旧い家や、料亭、旅館などでも
使われていたりします。
でも、暗示だから
知らない人にとっては意味をなさない。
留石より、具体的な竹の結界を置いても、
ずんずん庭に入っちゃう見学者が多く、
「この先、ご遠慮ください」の
無粋な立て看板を置くことになった、と、
あるお寺の方が嘆いておられました。
京都暮らしは私に
日本人としてのたしなみを
たくさん教えてくれました。
腰掛け待合から、
玄関を見たところ。
■■■
座敷庭に比べると
石も小さく、地味で上品。
苔にもそれは徹底されていて、
派手な杉苔はふさわしくないと
されています。
何カ所か
最後まで苔が生えない箇所がありました。
夫いわく、銅の樋のせいではないかと。
銅は殺菌作用がありますからね。
以上、露地でした。
by keiko-aso
| 2014-01-27 12:55
| 京都町家のこと