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公式ニュース

「マッキアイオーリ展」-光を追い求めた画家たち-

イタリアでも近年、展覧会開催が相次ぎ、注目が集まっている「マッキアイオーリ」。この秋冬、イタリア外務省とイタリア文化財・文化活動省の初の共同企画として、日本初公開の作品を含む約60点あまりの絵画と彫刻作品を集め、日本東京都庭園美術館(2010年1月16日~3月14日)とふくやま美術館(2009年11月29日まで)で「イタリアの印象派マッキアイオーリ展」が開催されます。



1856年頃、フィレンツェのカフェ・ミケランジェロに集まった若い画家たちは、それまでの古典の主題や室内での制作をやめ、スケッチをもとに現実の風景や出来事を光あふれる色彩で描くことに挑戦します。現実のすべてを、キアロスクーロ、つまり、明と暗とのコントラストで捉え、大きな斑点(マッキア)のような筆さばきを用いたその描法は「マッキアイオーリ」と呼ばれるようになります。

当時のイタリアは、ガリバルディらによる統一運動(リソルジメント)の動乱の最中。彼らは、自分たちの生きる時代そのものを描くことこそ、近代画家の役割ではないかと考え、新たに手にした表現によって、同時代の戦争、かけがえのない日常生活、そして雄大な自然をいきいきと描いていきました。フランス印象派にも先駆けて、自然における光の描写を追い求めながら、芸術の新時代を築いていったのです。

今回は、フィレンツェのピッティ宮殿近代美術館、リヴォルノの市立ジョヴァンニ・ファットーリ美術館などから珠玉の作品を集めました。マッキアイオーリたちが描いた19世紀のイタリアへの旅にでかけてみませんか?

イタリアの印象派 マッキアイオーリ展
広島 ― ふくやま美術館 2009年10月3日 ~ 11月29日
http://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/fukuyama-museum/schedule/special/macchiaioli/
東京 ― 東京都庭園美術館 2010年1月16日 ~ 3月14日
http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/macchia/