2004年4月から事務所に所属させていただいて、それから10年経ちました。
専門学校時代にいくつかお仕事をさせていただきましたが、気持ち的にはまだ「自分は仕事をいただいている」という自覚が無く、ふわふわした状態だったので、自分の中では事務所に所属となったその日が、プロ生活の始まりだと思っています。
ありがたいことに、所属と同時にラジオとナレーション、情報番組のコーナーMCを任せていただけて、仕事をするということの大変さを教えていただきました。
「声優になりたい人が頑張る」のと「声優になった人が頑張る」って、似ているようで全然違うんですよね。
演技をすること、それを誰かの目や耳に留めてもらうことは、勉強している時から変わりませんでした。
でも、課題をこなすのと、次に繋げるのは大違い。
そうは見えなかったかもしれませんが、結構必死でした。
デビュー後、初のアニメは「流星戦隊ムスメット」。
声優として男の子役をやりたいという願いがデビュー作で叶い、メインキャストの3人のユニット活動のサポート役みたいな感じのこともさせてもらい、1クールながら、かなり充実した日々だったと思います。
マナーやルールをあまり知らないまま現場に入り、たくさん迷惑をかけました。
オンエアを見て、自分の下手さに落ち込むこともありました。
でも、共演した先輩方やたくさんのスタッフさんが、とても良くしてくれて。
今でも、会うと「モドキ」って呼んでくれます。
作品が終わってからも役名で呼ばれる現場は、なかなか無いと思います。
それでも、監督をはじめ先輩方が、「井ノ上さん」とか「奈々ちゃん」じゃなく、「モドキ」って呼んでくれるのがこの上なく嬉しいのです。
そして、今の事務所とのご縁も、この作品からです。
主役の彩乃ちゃんは、私と同じでデビューがムスメット。
私は、彩乃ちゃんがいたから頑張れた気がします。
その後も、たまに会って近況報告をしたり、相談をし合ったり。
そんな中で、事務所を離れること、VIMSに興味を持っていることを話した時がありました。
そこから、少しずつ考えてたんだと思います。
大袈裟にいえば、彩乃ちゃんとの出会いで今の私の居場所がある。
だから、彩乃ちゃんとムスメットにはすごく感謝しているんですよね。
そんな彩乃ちゃんとも、収録やオーディションで顔を合わせる度に、「お互い年取ったね〜」なんて笑い合っています。
20歳の私が30歳、16歳の彩乃ちゃんが26歳ですから、当たり前ですよね(笑)
でも、この先5年10年経っても、「お互い年取ったね〜」って言える関係でいたいと思います( ´ ▽ ` )
2014年度は、今までを振り返りつつ、未来に向かって邁進するブログを書いていきたいと思います。
どうぞ1年間、お付き合いくださいね!!