弟から電話があった。
ちょうど学園祭イベントの日、5月30日が弟の誕生日で…
忙しくバタついて電話も メールすらもしなかったので「兄貴!冷たいヤツやなぁー!!」と小言でも言われるモノだと《やべぇ〜》と苦笑しながら電話に出た。
いつもと変わらない雰囲気であったが何かが違う。声のトーンか?勢いか? いや、違う。至って平常心を装っているが、その声の感じも喋り方も何か違うのであった。他人なら気付く事のないくらいの違いが。。
すぐに《良くない事》だというのに気が付いた。
何があっても大して動じない男なのだが今回ばかりはそうはいかなかった。
彼はとても深刻で重い病と診断されたらしい。すぐに入院して治療が必要だと…しかも大掛かりで長期的な治療になるかもと…。
下手をすればこんなご時世だから長期に会社を休めば必要ない人材としてリストラされるかもしれない。治療費や世話もバカにならない。
命に関わるかもしれない病でありながら様々な立場や状況で「即入院、治療」を決められずに悩んでいた。
血の繋がった兄弟でありながら離れているし、直接何かをしてやれる訳でもなく、話しを聞く事くらいしか出来ない自分や自分の力がもどかしくて仕方ない。
弟はさしてinfixや俺がやっている音楽には興味はない素振りであるが、ラジオ番組だけは欠かさず聴いている。笑いにうるさいヤツだが「パジャマプレス」以来、ずっと番組を聴いてはリスナーとして投稿さえしてくる。身内なのであまり読んであげられないけれど…。
弟が好きなinfix長友仍世のラジオ番組やオカリナやバラードなど、より力を入れて奴の病が癒えて、病気が体から逃げて行くくらいパワー溢れるトークや音楽を届けたい。
うるさく神経質で面倒ばかり掛ける兄貴でありながらそれしか出来ない。
人生、年月を重ねると色んな事が起こります。まったく予期せぬ事も、、想像すらしなかった事も。
描いた夢と叶った夢がまるで違ったり。
時代も政治も平和すら先行き不透明な世の中だ。
それが諸行無常の人生なのだと解っていても動揺したり狼狽してしまう自分が居る。
やはり「今・この時・この瞬間」を悔いなく精一杯生きるしかないのだと想う。
俺は人生を懸けてこの選んだ道、選んだ仕事を誇りを持ってやって行きます。
いつか兄弟、悪ガキ仲間たちと遊んだあの故郷の原風景に還る日まで…
兄ちゃんは頑張る、だからお前も頑張れ、ター坊、。。