書籍「お化粧しないは不良のはじまり」(山本桂子著)を読んでいます。3分の2くらい読んだのですが、なかなかおもしろいので紹介します。サブカルチャー系です。

タイトルについてのエピソードはこんな話。現代は中学生や高校生が化粧をするのを推奨するということは普通ないですが、日本ではその昔、明治から昭和にかけて(戦前はまた違う)化粧は女のたしなみであって学校に化粧をしないでいくなんて、まったく身だしなみがなっていないということだった。また中高どころではなく、肌にキメの善悪がつくのは5歳だから、5歳につける白粉は何がいいかなど、化粧はかなり低年齢からするものだったようです。
他にもおかしく読んだのは、お歯黒と眉そり。結婚した女性がお歯黒をする習慣があったことはご存知のとおり。眉そりは、子供ができると眉を剃っていたそうです。結婚してしまったらわざと醜くしているのかと思ったら、その当時は、黒い歯がとても美しいものだったんだそうです。
しかし鎖国が解かれ、西洋人が日本女性を見たときに、黒い歯に眉なしの顔にゾッとし、どうしてそんな風に醜くしているのかと驚いたそうです。
それで政府が外国人に馬鹿にされては困るので、お歯黒、眉そり禁止令を出したそうです。とにかく外国人をもてなす貴族や華族の人たちには、すぐに止めさせたのだけれど、一般大衆には、白い歯は鬼婆みたいで恐いと思われていてなかなか浸透しなかったんだとか。
また眉そりの方は、眉がないのは老けて見えると思われていたせいで、すぐに風習はすたれたそうです。
外国人に指摘してもらってよかったですね。万が一、素晴らしいなんて言われてたら、私たちもそうしてたかも・・・。
ということは、本来、時代劇なんかでは、眉なし、お歯黒にしてないとリアリティがないってこと。
そんな美の常識がいともコロコロ変わっている歴史、エピソードには、他にも驚くことが満載でした。
この本は、なかなかおもしろいです。もし機会がありましたらどうぞご一読を!