音楽をやる意味を問われたとき。
「自分という人間を”社会化する”手段が、僕にとって音楽なんだ」
…と答える。
好きなことを、好きにやっているんではなくてさ。
俺は、自分の存在を社会のなかに、見出したいんよ。
自分がつくったものが誰かのもとに渡って、それが循環していく。
社会という大きな循環の一部分として、自分がいる。
世の中の歯車のひとつになんかなりたくない!!
…っていう人もいるけど。とんでもない。
俺は、歯車になりたい。
願わくば、より重要な歯車にね。
…と思うが、それと相反する感情も、自分のなかに認めざるをえない。
でも、どんな物事もそうだと思うんだけど。
両立するはずのない、”対”に位置する二項の考え方が、絶妙なバランスで拮抗して、成立したときこそ、おもしろいもの、あたらしいもの、が出来るんだとも思う。
もちろん、それを求めるのは、はなはだ難しい。
が、求めるべきでも、ある。