赤塚不二夫氏への思い~松本零士さん
多くの報道で皆様ご存じの通り、ギャグ漫画界の大御所、赤塚不二夫さんが2008年8月2日に亡くなりました。
本日の告別式に参列させて頂きましたが、赤塚さんの偉大な功績、愛すべき人間性などを惜しむ多くの方々の気持ちが一極集中した弔いでした。
自ら創造したキャラクターやギャグを通じて、「これでいいのだ」と、何事も肯定的に捉え、足ることを知る精神性を知らしめてくれたことなどを痛感させてくれました。
エキサイトism〈時計特集〉松本零士時計私感で、最愛のクロノグラフなどについて語ってくださった漫画家の松本零士さんも葬儀・告別式では、赤塚さんの死を心から惜しまれ、憔悴しているようにさえ見受けられました。
一昨日と昨日、松本さんはお電話で、きょうの葬儀・告別式について、場所や時間について念押ししてくださり、その際の声のトーンニュアンスから、お元気そうなので安心していたのですが、実際の落胆ぶりは大きかった。
葬儀会場では目で挨拶し、声をかけさせて頂くのを控えさせて頂いたほどでした。
「私が九州にいて、関門海峡を潜っている時間に赤塚氏が亡くなりました。その2日前には赤塚氏の前妻が、氏の隣の病室で亡くなったという訃報をきいたばかりでした。出会ったころの、青年の日の元気だった彼の姿が思い出されます。私が仕事のことなどで落ち込んでいた若き日に、愛車のメルセデスでやって来て、江ノ島に連れて行ってくれて無言で励ましてくれたこともあるんです。心優しい男でした。本当にいい男でした。あんなに優しい男はいない」と松本零士さん。
葬儀を終えて、少し落ち着かれた頃に、このように話してくれました。