ローマン・ゴティエの取扱いを今秋開始/神戸・カミネ


・上の写真はル・サンティエから眺めるジュウ湖
・下は本作の完成披露を行うローマン・ゴティエ氏
歴史的名作を多数生み、大手メゾンの工房も集積する時計の聖地、ヴァレード・ジュウ(スイス)。この地にアトリエを構える、独立時計の新星であるローマン・ゴティエの作品が今秋、神戸の老舗である正規時計宝飾専門店、カミネで取扱いがスタートします。
ローマン氏へのインタビューは過去3回行っており、引き合わせてくれたのは、同じヴァレード・ジュウにアトリエを構える時計のマイスター、フィリップ・デュフール氏でした。
というのも、いまから9年前、精密部品を製造する会社に勤めていたローマン(以下、継承略)がデュフールを訪ね、考案した時計、ムーブメントの図面を見せながら、「伝統技術を継承しつつも革新的な時計を作りたいのですが」と相談。いわばローマンにとってデュフールは、時計の師にあたるためです。

・ローマンが手掛けた本作に見入るデュフール
「自分の時計を作りたい。そういう思いを抱いて訪れる人は多いのですが、だいたいは、そこで終わってしまいます。ところが彼(ローマン)は、最初の訪問から3年ほど音信不通となった後、プロトタイプの完成品を持って再度、私の前にあらわれたのです。まだまだ未熟なものでしたが、発想の革新性と情熱は十分伝わってきました」と、昨年3月、スイスでデュフールは、このように話してくれました。

デュフールのアドバイスを受けて、ブラッシュアップを重ね、ようやく昨年(2010年)、ローマンは世界時計博「バーゼル・ワールド2010」にブースを構え、自作の発表を行うまでに。

そのブースには、我がことのように歓ぶデュフールをはじめ、ローマンの母や妻子の姿もありました。ショーの開始早々、2年がかりとなる予定製作数30点のうち、20点が予約で埋まるといったような盛況ぶり。
さて、世紀をまたいで継承されるスイスの時計作りの伝統技術をベースに、スクリューの形状などにローマンらしさが出ている本作は、ムーブメントの伝統的な組立て調整や磨きなどを、かつてスイスの高級時計ブランド、ブランパンの名作「グランコンプリ 1735」の制作責任者だったパトリック・マルタン氏が手掛けています。
なおローマン・ゴティエの作品は、年産15点ほど。日本における正規品は、カミネのみの販売となります。


ローマン・ゴティエ
Cal2206hms
ケース素材は18K WG(ホワイトゴールド)。
ケース径は41mm。厚さ:11.3mm。
手巻き。スモールセコンド付き。
パワーリザーブは約60時間。2万8.800振動。
22石。裏リューズ方式。シリアルNo.7。
価格682万5,000円
カミネ トアロード店 2F
〒650-0021 兵庫県神戸市中央区三宮町3丁目1-22
Tel.078-321-0039
営業時間;10:30-19:30(不定休)
http://www.kamine.co.jp/