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カテゴリ:フォルクスワーゲン( 3 )

VW Phaeton -日本未発売のVWフラッグシップ-

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■写真のクルマをご存じだろうか? これはVWのフラッグシップ・モデルである「Phaeton(=フェートン)」と呼ばれるモデル。メルセデス・ベンツSクラスやBMW7シリーズと同格にある同社の最高級サルーンだ。

■まだVWの代表がDr.ピエヒだった時代、VWは最も小さなルポからこのフェートンまでを、相当にハイクオリティに作り上げる戦略をとっていた。もっともそれによってVWは近年の欧州において後退したわけだが、理想家ともいえるDr.ピエヒの想いが存分に詰まったモデルだけに、やはり実際に触れると唸らされるものがある。フェートンは商業的には成功を収めていない(とはいえ現在は好調になりつつあるという)が、製品としてはとても高い志を持って自動車を作った証が存分に感じられる。そんなモデルだ。

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■しかも驚きなのは、VWは当時このフェートンを組み立る工場を、旧東ドイツのドレスデンの街中に作ってしまったこと。この工場は「グラス・ファクトリー(=ガラスの工場)」と呼ばれ、写真のように「魅せる」工場になっている。1台のクルマの組み立てだけに、これほど凝った工場を作り上げてしまう辺りに、当時のVWがいかに勢いに満ちていたかがうかがい知れるというものだ。

■そしてもちろん現在でもこの工場では生産が続けられており、日に35台のフェートンが生産される。この他に同じグループであるベントレーの4ドア・セダン「フライング・スパー」も日に5台が生産される。1日にわずか40台を作るための工場…とても贅沢だ。

■しかもこの工場は納車も行っており、現地では顧客の約3割がこの工場に自分のクルマを受け取りに来る。そのために、この建物の中にはラウンジはもちろん、キチンとしたレストランやショップまでが併設される。もちろんオーダーにも対応しており、専用のサロンで実車を見ながらボディカラーやインテリアのマテリアルまでをきめ細かにオーダー可能だ。

■現在、フェートンの販売の主力はV6TDI(ディーゼル・ターボ)を搭載したモデルとなっているが、この他に頂点のエンジンとしてDr.ピエヒ肝いりともいえるW型12気筒エンジン搭載モデルも用意される。他にも強烈なスペックを誇るV10TDIも用意される。

■工場を見て思い出したのは、かつてホンダがNSXを生産していた栃木県の高根沢工場だった。あそこはもちろん、ここまで「魅せる」作りではなかったが、中のラインで行っている作業はかなり近いものだったといえる。ホンダも当時さすがにここまでは考えつかなかっただろう。

■グラス・ファクトリーは見る者に、VWグループの圧倒的な力を感じさせる…そんな建物である。そしてクルマ好きの人気はあまり得てないフェートンだが、この工場を訪れると確かに他の高級サルーンに負けないプレミアム性があることを痛感させられるのもまた事実である。

■日本では今年、レクサスのフラッグシップ・サルーンであるLSが登場するが、僕はレクサスもこのくらいのことをしてみてはどうか? と思う。VWを遙かに凌ぐトヨタの力を持ってすれば、こうした施設を建てるのは朝飯前だろう。それに何より、現状で足りていないトヨタおよびレクサスへのリスペクトも向上するのではないだろうか?
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■これがグラス・ファクトリーの全景…あまりに圧倒的、人によっては眉をひそめるかもしれない。が、ここまでしてもまだSクラスや7シリーズの築いてきたブランド性には及ばないものがあるのだろう。ならばレクサスもまたしかり、である。
by ism-premiumcar | 2006-07-04 00:46 | フォルクスワーゲン

VWゴルフGT-プレミアムなゴルフ-

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■日本でゴルフGTといえば、2.0Lの直4直噴エンジンに6速ATを組み合わせ、やや車高を低めたサスペンションを与えたモデルをさす。

■しかし実はこのモデル、日本専用の仕様で、いわゆる豪華装備が施されたモデルといっていい。

■が、昨年になってVWは本国でもゴルフGTというグレードを送り出した。このGTは、日本のGTと違い実にユニークなパワーユニットを採用しているのが特徴だ。

■搭載されるのは1.4Lの直4直噴エンジンに、なんとスーパーチャージャーとターボチャージャーという2つの過給器を与えたツインチャージャーと呼ばれるパワーユニット。排気量は1.4Lだが、性能的は2.0Lの直4と同等の実力を発揮するのである。

■しかもこのGTにはさらにもう1つユニークなパワーユニットが搭載される。それは2.0LのTDI、つまりターボディーゼル・エンジンである。こちらは最高出力は170psとなるが、最大トルクは実に350Nmと、R32をしのぐ実力を手にしているのである。

■今回ドイツでこの2台を試乗することができたわけだが、感想は一言「どちらもかなり魅力的!!」というもの。

■2.0LのTDIは圧倒的な力強さがあるのはもちろん、高速巡航ではエンジン回転数も低く、静粛性も高い。

■しかし、何より驚きは1.4LのTSIである。1.4Lとは思えないほど力感に溢れており、極めて滑らかにエンジンは回る。スーパーチャージャーとターボチャージャーという2つの過給器を備えるわけだが、2つの切り替えはもちろん過給器付きエンジンとは思えない、実にリニアなふけ上がりだ。

■ゴルフなのになぜプレミアムカーなの?と思った人も多いだろうが、その乗り味走り味は、完全に日本の高級車に匹敵するもの。それだけに今回はあえてプレミアムカーの方で紹介してみたのだ。

■しかも噂によれば、1.4LのTSIエンジンを搭載したGTは今後、日本に導入される可能性が高い。これは実に期待が持てるのだ。
by ism-premiumcar | 2006-06-30 07:40 | フォルクスワーゲン

VWパサート その2-輸入車の価値を変える意欲作-

f0040103_15342784.jpg新型パサートは基本プラットフォーム(VWではこれをモジュール、と呼ぶ)を、現行型のゴルフVと共用する。シャシーの基本がゴルフと同様…と書くとネガティブな話に聞こえるが、ゴルフは現在世界最高峰のFFハッチ。しかも開発当初から多くの派生を視野に入れた設計をとっているため、ゴルフより上級となるパサートでも相当に高い実力を発揮している。


■だから実際に走らせてみると、感心を通り越して驚嘆すら覚えるほどだ。まず最初に試乗したワゴン・モデルであるヴァリアントの2.0T。これはゴルフGTIと同じ2.0Lの直列4気筒直噴ターボ・エンジン(200ps/28.6kgm)を搭載し、これに6速AT(GTIは6速DSG)を組み合わせたモデルだ。
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■走らせ始めると2.0L直噴ターボのそこはかとない扱いやすさをすぐに実感する。パサート・ヴァリアント2.0Tは同じエンジンを搭載するゴルフよりも約100kg車重が重いが、そうした重さを全く感じさせず、低速から力強さを存分に感じさせる。事実普通に走るレベルでは、まず3000回転を超えてエンジンを回すことがないほど。つまりそこまで回せば十分に走れてしまうのである。ちなみにゴルフGTIと違いパサートでは6速ATを組み合わせるが、このマッチングも良好だ。確かにGTIの6速DSGとの組み合わせの方がダイレクト感に溢れる走りが楽しめるが、パサートはミドルクラス…と考えるとやはり6速ATの洗練された上質な印象の方が相応しい。
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■乗り心地は実にフラットで快適。ただ単にソフトな感触で乗り心地が良いだけの日本車とは違い、安心・信頼の言葉を感じるしっかりとした張りを伴った心地よさがある。さらにパサートの場合、ゴルフよりも確実に落ち着き感に溢れており、ミドルサルーン/ワゴンらしい重厚感も生まれている。もっともこの辺りはVWがライバルと目すメルセデス・ベンツやBMWに比べ、重厚すぎない点もポイントだ。パサートはそれらに比べると、ハンドリングにおいて軽快な切れ味の良さを残しているからである。特にワインディングでは、ゴルフに匹敵するほどの軽快さと実に頼れる粘り強さを発揮し、このサイズのクルマとしては実に高いスポーツ性を備えた心底ホレボレするハンドリングを見せつけてくれた。
■続いてセダンのV6 4MOTIONにも試乗した。こちらは新開発となる3.2LのV6FSIエンジン(250ps/33.1kgm)を搭載し、これに6速DSGを介して4輪に駆動を伝える仕様だ。その印象は実に鮮烈、のひと言。新たに開発された3.2LのV6は、既に登場しているゴルフR32のものよりも新世代で、性能的にも進化したもの。しかもこのエンジン、回転の滑らかさやサウンドが実に素晴らしい仕上がりで、他ではちょっと比べるものがないといえるほどなのだ。
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■3.2LのV6とDSGという組み合わせでいえば、ドライブトレーンから感じるのはスポーツカーの感覚といってもいいほど。それほど印象深く、心に刻まれるだけのフィーリングを持っているのである。そしてこちらも2.0Tより重い車重ながら、高い性能を発揮するV6によって実に気持ちよい動力性能が味わえるのだ。
■ハンドリングもまさにこのクラスの理想といえるもので、至極バランス感覚に溢れている。2.0T同様フラットで快適な乗り味を実現しているのはもちろん、ワインディングでは思いのままに気持ちよくノーズをコーナーに向けていく。ステアリングから伝わるフィーリングも気持ちよいのひと言である。
f0040103_1661732.jpg■しかし何より衝撃的だったのはその価格である。パサートは2.0Lの直4直噴+6速ATを搭載したモデルで、わずかに319万円でしかない。さらにその上に位置する2.0T(今回の試乗車)でも365万円、そして最高峰のV6 4MOTIONでも439万円である(ヴァリアントはそれぞれ16万円高で、ヴァリアントのV6は秋の発売予定)。
■この価格がどのくらい衝撃的なものか。例えばメルセデス・ベンツのCクラス(セダン)では最も安価なモデル(C180コンプレッサー)で409.5万円。BMW3シリーズの最も安価なモデル(320i)では、404万円なのだ。性能的に見てもC180コンプレッサーは143ps/22.4kgm、320iは150ps/20.4kgm。対する319万円のパサート2.0は150ps/20.4kgmである。さらにいえばボディサイズ的にはパサートが最も大きく、Cや3の上級に位置するEや5とライバルといっていいほどなのだ。さらにさらに、それを圧倒的に凌ぐ性能を持つ2.0Tでも365万円なのだから、これは相当に衝撃的な価格なのである。

■しかもパサートは今回のモデルチェンジにおいて、内外装のクオリティはもちろん走りのクオリティも圧倒的なものへと高め、走らせた時の味わいですらメルセデスやBMWと比べて全く遜色のない世界を実現できているのだから凄い。

■そう考えると、パサートは今回、CMでも謳っているように「高価よりも真価」を確実に訴求しているといえる。これまで日本の輸入車の価値観(とそれに対する価格)は、正直メルセデス・ベンツとBMWによって決められてきた感がいなめない。しかしVWはこのパサートで、そうした価値観に疑問を投げかけているのである。もっと誤解を恐れずにいえば、VWはこのパサートという実に優れたプロダクトによって我々に、「輸入車の適正価格とは何か?」を問うているようにすら思えるのだ。

■本当かよ? と思われる方はぜひ一度試乗してみてください。マジに「この見た目と走りでこの価格なの?」と思うはずです、はい。

お問い合わせ:フォルクスワーゲン・ジャパン
by ism-premiumcar | 2006-03-31 16:29 | フォルクスワーゲン