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VWパサート その2-輸入車の価値を変える意欲作-

f0040103_15342784.jpg新型パサートは基本プラットフォーム(VWではこれをモジュール、と呼ぶ)を、現行型のゴルフVと共用する。シャシーの基本がゴルフと同様…と書くとネガティブな話に聞こえるが、ゴルフは現在世界最高峰のFFハッチ。しかも開発当初から多くの派生を視野に入れた設計をとっているため、ゴルフより上級となるパサートでも相当に高い実力を発揮している。


■だから実際に走らせてみると、感心を通り越して驚嘆すら覚えるほどだ。まず最初に試乗したワゴン・モデルであるヴァリアントの2.0T。これはゴルフGTIと同じ2.0Lの直列4気筒直噴ターボ・エンジン(200ps/28.6kgm)を搭載し、これに6速AT(GTIは6速DSG)を組み合わせたモデルだ。
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■走らせ始めると2.0L直噴ターボのそこはかとない扱いやすさをすぐに実感する。パサート・ヴァリアント2.0Tは同じエンジンを搭載するゴルフよりも約100kg車重が重いが、そうした重さを全く感じさせず、低速から力強さを存分に感じさせる。事実普通に走るレベルでは、まず3000回転を超えてエンジンを回すことがないほど。つまりそこまで回せば十分に走れてしまうのである。ちなみにゴルフGTIと違いパサートでは6速ATを組み合わせるが、このマッチングも良好だ。確かにGTIの6速DSGとの組み合わせの方がダイレクト感に溢れる走りが楽しめるが、パサートはミドルクラス…と考えるとやはり6速ATの洗練された上質な印象の方が相応しい。
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■乗り心地は実にフラットで快適。ただ単にソフトな感触で乗り心地が良いだけの日本車とは違い、安心・信頼の言葉を感じるしっかりとした張りを伴った心地よさがある。さらにパサートの場合、ゴルフよりも確実に落ち着き感に溢れており、ミドルサルーン/ワゴンらしい重厚感も生まれている。もっともこの辺りはVWがライバルと目すメルセデス・ベンツやBMWに比べ、重厚すぎない点もポイントだ。パサートはそれらに比べると、ハンドリングにおいて軽快な切れ味の良さを残しているからである。特にワインディングでは、ゴルフに匹敵するほどの軽快さと実に頼れる粘り強さを発揮し、このサイズのクルマとしては実に高いスポーツ性を備えた心底ホレボレするハンドリングを見せつけてくれた。
■続いてセダンのV6 4MOTIONにも試乗した。こちらは新開発となる3.2LのV6FSIエンジン(250ps/33.1kgm)を搭載し、これに6速DSGを介して4輪に駆動を伝える仕様だ。その印象は実に鮮烈、のひと言。新たに開発された3.2LのV6は、既に登場しているゴルフR32のものよりも新世代で、性能的にも進化したもの。しかもこのエンジン、回転の滑らかさやサウンドが実に素晴らしい仕上がりで、他ではちょっと比べるものがないといえるほどなのだ。
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■3.2LのV6とDSGという組み合わせでいえば、ドライブトレーンから感じるのはスポーツカーの感覚といってもいいほど。それほど印象深く、心に刻まれるだけのフィーリングを持っているのである。そしてこちらも2.0Tより重い車重ながら、高い性能を発揮するV6によって実に気持ちよい動力性能が味わえるのだ。
■ハンドリングもまさにこのクラスの理想といえるもので、至極バランス感覚に溢れている。2.0T同様フラットで快適な乗り味を実現しているのはもちろん、ワインディングでは思いのままに気持ちよくノーズをコーナーに向けていく。ステアリングから伝わるフィーリングも気持ちよいのひと言である。
f0040103_1661732.jpg■しかし何より衝撃的だったのはその価格である。パサートは2.0Lの直4直噴+6速ATを搭載したモデルで、わずかに319万円でしかない。さらにその上に位置する2.0T(今回の試乗車)でも365万円、そして最高峰のV6 4MOTIONでも439万円である(ヴァリアントはそれぞれ16万円高で、ヴァリアントのV6は秋の発売予定)。
■この価格がどのくらい衝撃的なものか。例えばメルセデス・ベンツのCクラス(セダン)では最も安価なモデル(C180コンプレッサー)で409.5万円。BMW3シリーズの最も安価なモデル(320i)では、404万円なのだ。性能的に見てもC180コンプレッサーは143ps/22.4kgm、320iは150ps/20.4kgm。対する319万円のパサート2.0は150ps/20.4kgmである。さらにいえばボディサイズ的にはパサートが最も大きく、Cや3の上級に位置するEや5とライバルといっていいほどなのだ。さらにさらに、それを圧倒的に凌ぐ性能を持つ2.0Tでも365万円なのだから、これは相当に衝撃的な価格なのである。

■しかもパサートは今回のモデルチェンジにおいて、内外装のクオリティはもちろん走りのクオリティも圧倒的なものへと高め、走らせた時の味わいですらメルセデスやBMWと比べて全く遜色のない世界を実現できているのだから凄い。

■そう考えると、パサートは今回、CMでも謳っているように「高価よりも真価」を確実に訴求しているといえる。これまで日本の輸入車の価値観(とそれに対する価格)は、正直メルセデス・ベンツとBMWによって決められてきた感がいなめない。しかしVWはこのパサートで、そうした価値観に疑問を投げかけているのである。もっと誤解を恐れずにいえば、VWはこのパサートという実に優れたプロダクトによって我々に、「輸入車の適正価格とは何か?」を問うているようにすら思えるのだ。

■本当かよ? と思われる方はぜひ一度試乗してみてください。マジに「この見た目と走りでこの価格なの?」と思うはずです、はい。

お問い合わせ:フォルクスワーゲン・ジャパン
by ism-premiumcar | 2006-03-31 16:29 | フォルクスワーゲン
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