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ライフスタイルーデジタルフォト ismコンシェルジュ:伏見行介 板見浩史


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ボリス・ミハイロフの二つの写真展 そして新鋭三人による美しいネイチャーフォト

前回ご紹介した、銀座エルメスギャラリーでの「木村伊兵衛のパリ」展のように、ファッションブランドが写真に理解を示し、イベントやギャラリーの併設によって多くの人たちに写真への関心を広げてくれることは、とてもありがたいと思っている。

そんな意味でも、Hysteric Glamour(ヒステリックグラマー)が青山店の地下に昨年10月オープンした「Rat Hole Gallery(ラットホールギャラリー)」は、刺激的な写真と出会える新しい場として、かなり気にしたいギャラリーだ。オープニングを飾った森山大道の「イット」は、ヨーロッパで撮られた作品なども織り交ぜた新作展で、間近に見る独特の荒く美しいモノクロームの粒子に、ひさびさに胸がときめいたものだった。

また、ヒステリックグラマーがパブリッシャーとなって写真集も制作されており、1993年から数えて2006年の森山大道「IT」、荒木経惟「ラブ・バイ・ライカ」まで優に30冊を超えている。ラットホールのショップにはレアな写真集も売られていて、細江英公の「薔薇刑」など貴重な初版本が並んでいたのには驚かされた(値段は、ちなみに37万円!)。

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ラジカルな展示が魅力のラットホールギャラリー


前置きが長くなったけれども、そのラットホールでは年末の荒木経惟展に続き、1月19日から3月25日まで二つのパートに分けてボリス・ミハイロフ展が開かれる。ミハイロフは1938年に旧ソビエト連邦ウクライナに生まれた写真家で現在はベルリン在住。社会主義体制下からソ連崩壊後に撮られた独特のモチーフ、つまり社会の下層に生きる人々の赤裸々な人物描写やヌード作品には、強烈なインパクトがある。人によっては好き嫌いがはっきり分かれる写真家といえるかもしれない。

しかし一見露悪的にみえる直截な眼差しの底には、肉体という哀しみの衣をまとった人間そのものへの深い洞察と共感、そして政治や国家というものに対するおおらかな反抗と風刺が感じられるのだ。世界各国での展覧会や美術館でのコレクションの多さも、そうした普遍的な世界観をもつミハイロフの人気を反映するものといえそうだ。

この時期、SHUGOARTS(シュウゴアーツ)でも、ボリス・ミハイロフ展「昨日のサンドウィッチ」が開かれている。こちらはフィルムを重ね合わせてプリントするダブルイメージで表現されたシリーズ。過去の光景という二枚のパンを重ねることによってどんな味覚が醸し出されるのか、撮影者である自分さえ予想のつかないイメージの出現とその操作を、ミハイロフは楽しんでいるように思える。海水浴する肥満した肉体と微笑む女性のスナップ、ヌードの後姿と孔雀の羽根、ひび割れた壁と街路…二つの光景は重なり合うことで、どれも色調は絵画のように深められるが、ノイジーで秘密めいた画面はざわざわと感情をかき立ててやまない。

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(C)ボリス・ミハイロフ 「昨日のサンドウィッチ」より


それを単にビジュアルとして楽しむのか、あるいはもっと深読みしてその意味付けを楽しむのかは、見る者の自由。それも写真の面白さだ。1960年後半から70年代にかけて制作されたこれらの合成シリーズは、ソビエト時代に写真の検閲責任者(!)でもあった高名な批評家モロゾフから封殺された経緯があったという。単一の価値しか認めない社会の中で、やはり写真もまた不自由な足かせをはめられていたというひとつのエピソードだ。そんなことを考えつつミハイロフの作品を眺めていると、自由に写真を撮り、表現できることの楽しさにあらためて思い至るのだ。

シュウゴアーツは広大なロフト空間を生かした、写真ファンも注目のアートギャラリー。前回は森村泰昌の「烈火の季節/なにものかへのレクイエム・その壱」が開催されるなど、最近の意欲的な展示に目が離せない。

あまりヘビーで刺激的なテーマは苦手、という自然指向の人には2月18日まで東京都写真美術館で開かれている「地球の旅人―新たなネイチャーフォトの挑戦」がお薦めだ。ホッキョクグマやハクトウワシなどを得意とする動物写真家・前川貴行、雄大で宇宙観に満ちた山岳写真で知られる菊池哲男、国内の山河に幽玄と神秘を探求する風景写真家・林明輝。いま活躍中の三人のフォトグラファーが、この惑星の上で発見し、ファインダーの中で見つめ続けてきた、それぞれの世界を存分に展開している。

交通手段の発達によって、この地球は狭く小さくなったといわれるが、人の心を感動で震え立たせるような自然や生き物の営みはこの地上に数多く存在している。むしろわれわれ人間が「見ようとしていない」だけかもしれない。写真家は、研ぎ澄まされた嗅覚と視覚と心のアンテナでその現場へ行き、僕たちの眼前にその光景を持ってきてくれるのだ。

ネイチャーフォトとは、ただの自然の複写ではない。対象とする自然への深い理解と精緻な観察、そして撮影者なりの自然観といったものが明確にあることが必要だろう。30代後半から40代半ばという、いわばフィジカルとメンタル両面がもっとも充実したこの写真家たちの視点は確固としていて、見る者を三人それぞれの自然観へといざなう。

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(C)前川貴行
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(C)菊池哲男
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(C)林 明輝


前川は、動物の可愛らしさや獰猛さ、気高さや親子の情愛などから、人間も含めた生き物の本質を示唆する。菊池は、壮大な天と地のはざまに屹立する「山」という存在を借りて、この惑星のドラマとスケールを雄弁に物語る。また、写真集「森の瞬間」でIFWP(国際野生写真連盟)主催のネイチャーフォト・ブックオブザイヤー2005を受賞した林は、雲や雨や霧といった水の輪廻と森の霊気が生み出す山紫水明の美を、叙情豊かに謳いあげている。個性的な三人の宇宙観、地球観に触れてみてほしい。

●ボリス・ミハイロフ展「Look at me」 1月19日(金)~2月25日(日)
「Beach」   2月28日(水)~3月25日(日)
ラットホールギャラリー


●ボリス・ミハイロフ「昨日のサンドウィッチ」
シュウゴアーツ2006年12月22日(金)~2007年2月3日(土)


●「地球の旅人―新たなネイチャーフォトの挑戦」
東京都写真美術館 B1F
1月2日(火)~2月18日(日)
http://www.syabi.com/
by nikondigital | 2007-01-09 23:13 | ピックアップ | Comments(1)
Commented by 読売マイラーズCで今週も儲けます! at 2011-04-14 02:37 x
F*lkKWD6, www.infosale.biz, 読売マイラーズCで今週も儲けます!, http://www.infosale.biz/exp/105.html
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