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ライフスタイルーデジタルフォト ismコンシェルジュ:伏見行介 板見浩史


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男の「こだわり」のブツ撮影


男の「こだわり」のブツ撮影_d0083899_11351433.jpg
どうです、上の万年筆の写真、なかなかカッコイイでしょう。
今回は「こだわり」のブツ(物=製品)撮影です。
Ryouさんという「寫眞毎日」というタイトルでエキサイトブログを運営している友人がいます。彼は大の「物」好き。カメラも、フィギュアもRyouさんは「こだわり」をもって、いろいろ集めています。
今回は、そんな彼の持ち物のなかから、万年筆とウクレレを題材に、Netオークション出品用の製品撮影とイメージ撮影のレッスンです。

男の「こだわり」のブツ撮影_c0086432_95123100.gif撮影場所

撮影するには、撮影場所=スタジオが必要です。
スタジオといっても、万年筆やウクレレの撮影には特に大げさな場所は必要ありません。
今回はRyouさんの自宅マンションの普段使用しているデスクの上をかたづけてをスタジオにしました。
男の「こだわり」のブツ撮影_d0083899_11362567.jpg

男の「こだわり」のブツ撮影_d0083899_11364017.jpg

ご覧のように、白いケント紙を貼ればスタジオに早変わりです。ライトは、写真に写っている、蛍光灯のスタンドを2つ使用しました。

男の「こだわり」のブツ撮影_c0086432_954193.gif用意する機材

照明機材→この撮影のように、家庭用のスタンドで十分です。2台使用する場合は、光源が同じスタンドが必要です。1台が蛍光灯で、1台が電球というのでは正しい色がでない可能性があります。

三脚→商品撮影には必需品です。

白ケント紙→上の写真のように、撮影背景に使います。大きさは70Cmx100Cmくらい。少し大きな文房具屋さんや、画材屋さんで手に入ります。
ケント紙が手に入らない場合は、目の細かい布にアイロンをかけて、皺を伸ばしても使えます。

トレーシングペーパー→光を拡散する為に使います。50cmx60cm位の大きさがあればOKです。厚さが何種類かありますが、中位の厚さのものがいいでしょう。

スチレンボード→レフ板に使います。スチレンボードとはハレパネに使用されている白い合成樹脂の軽いボードです。手に入らなければ白いダンボールでもかまいません。

黒い紙→イメージ写真の背景に使用します。これも、文房具屋さんや画材屋さんで手に入れてください。黒い紙にも色々な種類がありますが、自分のイメージにあった紙を選んでください。紙でなくても、布でも何でも、自分のイメージに合った材質であればなんでもオーケーです。

男の「こだわり」のブツ撮影_c0086432_957988.gif物撮影の種類

物撮影には、単品撮影、集合撮影、イメージ撮影等の区分けがあります。
例えば、トップの写真は、イメージ撮影というジャンルになり、撮影する製品の細かなディティールまで解らなくても、フォトグラファーが感じた製品のイメージを伝えれられればOkです。
私は、ペン先が一番印象に残ったので、ペン先を強調した撮影をしました。
一番感覚的に撮影できる物撮影です。

単品撮影というのは、文字通り製品一つを、見る人にわかりやすく、撮影する写し方です。
Netオークション等の撮影は、このジャンルです。

集合撮影というのは、いくつかの製品を、いっぺんに解りやすく、撮影する写し方です。単品も集合撮影も、イメージ撮影とは異なり、白とかグレー等の背景で撮影します。

男の「こだわり」のブツ撮影_c0086432_9584679.gif使用レンズ

今回は、18mm~70mmの標準ズームレンズを使用しました。
使用したのは、最も望遠側の70mm側を使用しました。ワイド側の18mmでは、撮影製品が小さくしか写せませんし、レンズによる製品の歪みも出やすくなります。

万年筆の単品撮影
男の「こだわり」のブツ撮影_d0083899_11372114.jpg
上の写真は、デスクの上に作ったスタジオに万年筆を置いて写しました。こういう置き方を七三(しちさん)と呼びます。横が70%正面が30%といった見え方の意味です。
この写真は、これを見れば商品がわかる、極めて説明的な写真です。
この作例では、絞りをF5.6と殆ど絞らずに撮影したので、ピントが商品全部に合っていませんし、また影も強くコントラストも強い写真です。製品撮影としては不十分です。
そこで一工夫、照明に使った蛍光灯の光をトレーシングペーパーに通し影を柔らかくし、レフを使ってコントラストを弱くし、ピントを万年筆全部に合わせるために、絞りを16まで絞って撮影したのが下の写真です。

男の「こだわり」のブツ撮影_d0083899_11375169.jpg
何も工夫していない写真と何処が異なるかを整理すると、
・万年筆の緑の部分がはっきりわかります。
・金メッキ部分も明るく写っています。
・影が柔らかく、明るくなっています。
・ピントも全部に会っています。



男の「こだわり」のブツ撮影_c0086432_9594819.gif撮影風景
男の「こだわり」のブツ撮影_d0083899_11382046.jpg

上の写真は万年筆の単品撮影のメイキング写真です。
トレーシングペーパーを持っているのがRyouさんです。一般の家庭ではトレーシングペーパーを固定するのはチョット大変なので手持ちにします。トレーシングペーパーと光源の距離で影が柔らかくなったり強くしたり調整ができます。
手前にはスチレンボードを使用したレフを立ててあります。
それでは、両手がふさがっているのにシャッターはどうやって押すのでしょうか?
答えは、セルフタイマーです。セルフタイマーをセットしシャッターを押して、トレーシングペーパーを両手で持って、シャッターが切れるのを待ちます。
ピントはマニュアルで合わせます。絞りはオートでOKですが、液晶モニターで明るさを確認して露出は調整してください。
ホワイトバランスは、オートでOKです。
このような、スタジオ風な撮影をする時には、撮影に使用するライト以外の部屋のライトは消してください。また、撮影が昼間でしたらカーテン等を閉めて外光も遮断してください。


男の「こだわり」のブツ撮影_c0086432_1001071.gifペン先の撮影

ペン先は万年筆の最も重要な部分です。
ペン先がよく解るように、クローズアップで撮影しようとすると、今回使用した18mm~70mmのズームレンズの最短撮影距離38cmでは十分なクローズアップは撮影できません。レンズには、それぞれ最短撮影距離というのがあって、それより近い撮影距離ではピントが合いません。
クローズアップを撮影するには、クローズアップ専用のマクロレンズを使う方法や中間リングを使用する方法がありますが、今回使用するクローズアップレンズを使用するのが、一番手軽で、使用方法も簡単で費用も少なくてすみます。
今回使用した67mm径のクローズアップレンズは、量販店で¥3.000.-弱で買えます。
男の「こだわり」のブツ撮影_d0083899_11391447.jpg

クローズアップレンズは、レンズの前に付けるだけで使用できます。
クローズアップレンズは被写体に近寄れる距離によって、何種類ありますが、複数枚を重ねて使用することもできます。
手軽に使用できますが、画面の周辺の画質が若干悪くなる事がありますが、下のサンプル写真のように、中央部分を使用するのであれば問題ありません。

男の「こだわり」のブツ撮影_d0083899_1140255.jpg

この写真の背景は白でなく薄いグレーになっていますが、ペン先の金属部分が明る過ぎないように、マイナス側に露出補正をしているからです。
クローズアップ撮影をする時は、カメラの液晶モニター上で拡大表示をして、表現したい部分のピントが合っているか、露出が正しいかを確認してください。

男の「こだわり」のブツ撮影_c0086432_1003929.gifイメージ撮影

このブログのトップのような写真を商品の「イメージ」撮影といいます。文字通り、撮影商品からフォトグラファーが感じた、印象=imageを写真で表現すればOKです。
ペン先が一番印象に残ったので、この写真の場合は、ペン先が目立つ、このような構成(並べ方)に「私」はしました。
もし、皆様が同じ万年筆のイメージ写真を写すにあたっては、全く別の並べ方になっても、それが人それぞれの「個性」や「感覚」なのです。

男の「こだわり」のブツ撮影_c0086432_1011028.gifRaw撮影

殆どのデジタル一眼レフでは、Rawとjpgが同時に撮影できるセッティングがありますので、これまで、このブログのデータはjpgで撮影してきましたが、今回のイメージ撮影ではRawでも撮影しました。
通常使用している、jpgデーターが普通のトーストだとしたら、Rawデータは厚焼きトーストといった感じです。上から見れば同じですが、厚さが違います。つまり「余裕」がちがいます。
今回のイメージ写真は、ペン先が光り物で、背景は暗くしたので、撮影条件的にはけっこう難しい条件なのです。撮影後に画像処理をして、思い通りの仕上げにしたいので、アレンジしても画質が劣化しないRawでも撮影をすることにしたのです。
Rawデータが撮影できるのがデジタル一眼レフカメラの特徴の一つなのです。また、最近のコンパクトデジタルカメラでは、上級機でRawデータで撮影ができる機種も出てきましたが、数えるほどしかありません。
Rawデータ撮影での後処理に関しては、NikonのRawデータ現像ソフト「キャプチャーNX」のご紹介とともに次号のアレンジ編で説明いたします。

男の「こだわり」のブツ撮影_c0086432_101352.gifウクレレ撮影
男の「こだわり」のブツ撮影_d0083899_10451315.jpg
次は、万年筆より大きいウクレレの単品撮影です。
この撮影では、下の解説写真のように蛍光灯のスタンドを2台と、レフ板を使用して撮影しています。
Ryouさんが持っているのは、トレーシングペーパーです。
反対側の蛍光灯スタンドは傘にトレーシングペーパーをテープで止め、さらにレフ板に光を反射させて、光を柔らかくしてウクレレに当てています。
この撮影でも、マニュアルでピントを合わせ、セルフタイマーでシャッターを切っています。
撮影の注意点としては、製品が大きいので、光が製品全部に均等に当たるように、照明用の蛍光灯スタンドの被写体からの距離を万年筆の撮影の時より離しぎみに置くことです。

男の「こだわり」のブツ撮影_d0083899_11404245.jpg
ブツ撮影、いかがでしたか。
モデルさんや、人物撮影とは異なるおもしろさがあります。とくにイメージ撮影は自由な発想が求められる、頭の柔らかさをためされる撮影です。
ブツ撮影で一番大事な事、それは「目をさらのようにして、ブツを見る事」です。




万年筆
型番   「ペリカン・スーベレーンM1000(緑縞)」
ペン先  「3B(超極太)」

1832年、ドイツで創業の筆記具メーカー「ペリカン」は、
モンブランと並ぶほどの人気の万年筆メーカーで作家のトーマス・マンやレマルクも愛用した。
紋章のペリカンは創業期の経営陣の一人であるギュンター・ワーグナーの家紋でもある。
太く長いため、持ち歩きには適さない。また、インクはカートリッジ式ではなく、インクボトルからの吸引式のため補充には手間がかかる。
さらに、ペン先が超極太なため、インクをすぐに使い切ってしまう。
しかし、柔らかいペン先の書き心地は絶品。
また、極太なうえに、文字の縦線が太くなる傾向があり、カリグラフィーのような一風変わった文字を書くことができる。
欠点が気にならなくなるほど魅力的で面白い万年筆。

ウクレレ
日本人、中西清一氏が1958年から製作を続けているウクレレ「Nakanishi」。
60年代にはアメリカに輸出され高い評価を受けた。
50年近く経過したいまも、大正14年生まれの中西氏本人が製作を手がけている。
近年、「Nakanishi」ブランド以外にも、日本人のウクレレ製作者は増え、
特に、新進気鋭、若手のウクレレ製作者がめきめきと頭角を現し、そのレベルが上昇している。
それでも、ウクレレ好きならいつかは手に入れたい一本が「Nakanishi」のウクレレなのである。
世界最高のウクレレプレーヤーの一人、ハーブ・オオタ氏から製作の以来を受けたこともある。
マホガニーをボディに使用しているこのモデルは、柔らかく厚みのある音が特徴。
by nikondigital | 2006-11-09 10:55 | ライフ | Comments(7)
Commented by osao at 2006-11-10 10:48 x
こんにちわ伏見さん、いつも楽しみに拝見しています。自宅でもきれいに撮れるものですね。参考になります~。
Commented by mugnum-yoda at 2006-11-11 03:02 x
懐かしいなあ〜その昔プラモデルが流行った頃にモデルアートと言う雑誌に
自宅で写す戦争ジオラマなんかが特集されていてハマっていました〜
それを写してほしのマークで有名なT社主催のジオラマコンテストに応募していたのです。

この記事を切っ掛けにフォトグラファーの道へ歩む方もきっといるんでしょうね!
最近は底辺の方に新しい試みを提案する記事が無かったので嬉しく拝見しました。

それにしても写真毎日さんエンスージャストやね〜(古いか?)
Commented by kashin at 2006-11-11 07:39 x
やっとここまでたどりつきました(笑い)タダで勉強できるなんて幸せです。ブログってすごいね(笑い)ありがとうございました。顔写真はブログの横顔の方がいいよね。失礼しました(笑い)
Commented by sasukame at 2006-11-12 00:23 x
はじめまして、sasukameです。
さすがフォトグラファーとフォトエディターのページという感じです。
読んでて楽しいし、勉強になります。
心より感謝しつつ、厚かましいですがリンク張らせて下さい。。
Commented by fushimi at 2006-11-13 07:24 x
OSAOさん、コメントありがとうございます。参考になって嬉しいです。
Commented by fushimi at 2006-11-13 07:25 x
Yodaさん、ありがとう。
エンスー 懐かしい言葉ですね。
Commented by fushimi at 2006-11-13 07:32 x
kasinさん、ブログってほんとうにすごいです。
もう少し、渋さと落ち着きが欲しいです。
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