・Mgr 菊池
例年、葉加瀬ツアーのメンバー衣装は1部用と2部用のツーポーズ用意されています。
今年のツアーはスタッフもツーポーズがルールになっています。
大きなパネルを運ぶ「大森さん」と小さなパネルを運ぶ「柏木さん」彼らも本番前にスーツに着替えます。
二人は「道具」スタッフ。パンフレットやLIVE DVDの英語表記では「carpenter」と表記されます。文字通りセットの建て込みはモチロン、ステージ上で使うアイテムの管理も彼らの仕事です。
通常のツアーで、本番前にスタッフも着替える事は珍しく、スタッフは機能美を最優先させた格好をしています。
彼ら「道具」のスタッフは高所作業や会館の土足厳禁エリアを行き来したり、大きな幕をたたむ為に幕の上を歩いたり他のスタッフよりも洋服に機能美を求められます。
会館の天井には何本もの照明機材や幕を吊った鉄の棒が渡っていて、数百キロもの負荷が掛かるバトンをロープで上げ下げし、足でストッパーを掛けます。足先にも微妙な感覚が求められる彼らは、足袋と雪駄が基本です。
大きなセットを運ぶ際には腹や膝でセットを支え、作業着は直ぐにボロボロです。
「大森さん」のガムテープだらけのカーペンター・パンツや「柏木さん」の足袋も『コ汚いボロ布』では無く、道具スタッフの大切な七つ道具のヒトツです。
海外から日本公演に来た「外タレ」のスタッフがその機能美に惚れて足袋と雪駄を買って帰るなんて事も良くあります。
今年の葉加瀬のツアーは、クラシック小屋と呼ばれるコンサートホールでの公演が組み込まれ「◎◎県民会館でもクラシック小屋の雰囲気を!」が、ツアーコンセプトのヒトツとなっています。
クラシック小屋では、ステージはモチロン!舞台袖や客席へ出るスタッフも正装が義務付けられています。
メインのアーティストの衣装に添ってスタッフのドレスコードには若干の幅が有りますが、基本はダークスーツにネクタイです。
ガムテだらけの作業着に雪駄なんて格好では楽屋から出させて貰えません。
普段、見慣れない道具スタッフのスーツ姿に、、、、
ナンか海賊みたいのが出てきたぞ!なんて言われながらも本番前にチャンと着替える二人なのでした。