・Mgr 菊池
まずは、去年の写真から、、、

昨年の10月に兵庫県立芸術文化センターの楽屋で「14泊15日」のツアー真っ直中にブログへ書き込む葉加瀬の姿です。
この葉加瀬の手前に見えている「機械達」の話です。
これは、通称「菊池箱」と呼ばれるモノで、、、

「ギターアンプ」のハードケースを流用した、僕のツアー用デスクです。
数十本にも及ぶツアーともなれば、何よりも肝心なコトは「環境」です。
ステージ上は多くのスタッフやメンバーが一緒になって演奏に集中できる「環境」を造り出しますが、楽屋周りはナカナカ思うようにはいかないモノです。
楽屋には、2〜3名の「ケータリングさん」と呼ばれる現地プロモーターのスタッフが居て、ツアーマネージャーが作る「手配書」(運営マニュアル)に沿って、お弁当やクーラーボックスやお茶やコーヒー等の準備や補給をしてくれます。
クリーニングした衣装に改めてスチームアイロンをかけたり、延長コードを引き回してくれたり、長机や姿見を用意してくれたりと、、、あらゆる楽屋周りのお手伝いを(場合によっては開演前のアナウンス原稿を読んだり、エキストラとしてステージ上に登場する事も)してくれます。
彼女達のおかげで楽屋の「環境」は随分と「良い感じ」になるのですが、やはり、公演毎に部屋の配置や間取りが違うので「いつも通り」と言うワケにはいかないのが現実です。
単純に考えても、41回の公演の度にコンピュータを出してプリンターを置いて配線して電源取って、、、終演後には撤収してパッケージングして、出す時もしまう時も「アレが無い、コレが無い、ココにしまったはずなのに」と毎回バタバタです。
そこで、登場するのが「菊池箱」です。

ツアー用の移動デスクと言っても侮る事なかれ、ナカナカたいしたもので、、、
ケースを開けると中にはモバイルスピーカーやサブディスプレーが仕込んであり、棚の中のプリンターもケースの蓋の上のスキャナーも配線が済んだ状態でセットアップして有ります。スキャナーからダイレクトプリントすれば、その場でコピーもとれるワケで、チョッと並べ替えてオオモトの電源を1個つなげば準備OKです。
準備も撤収も数分で終わる「ドコでも会社」が完成です。
今回のツアーは「巡業日記」のネタ素材を葉加瀬本人と『手作り』で開演間際まで造っているので、この「ドコでも会社」の前に陣取る葉加瀬の姿が『いつもの感じ』として定着の兆しを見せています。
この「菊池箱」チョッとした問題が有って、、、、、
イツもと同じ「環境」に近い状態のまま楽屋で仕事が出来るので、気を抜くと集中してしまいます。誰かが呼んでいても、葉加瀬が僕を捜していても気が付かず、、、、
プロダクション・ルームと言う楽屋がチャンと一部屋用意されているのですが、部屋に籠もりっきりになってしまいがちなので、部屋があるにも拘わらず葉加瀬楽屋側の「廊下」が僕の定位置で、、、、
今日のオーチャードホールはステージ裏の廊下が僕の陣地です。
この先、会館の廊下はけっこう寒い! そんな季節に突入してしまいます。